◇第19回アジア大会(9月29日~10月5日/中国・杭州)
中国・杭州で開催されている第19回アジア大会の陸上競技の全日程が10月5日午前の男女マラソンをもって終了した。日本は金メダル2個、銀メダル7個、銅メダル8個の合計17個。マラソン後に日本陸連の山崎一彦・強化委員長が大会を総括した。
金メダルは男子200mの上山紘輝(住友電工)と110mハードルの高山峻野(ゼンリン)。この2人については国内でも鵜澤飛羽(筑波大/※今大会棄権)や泉谷駿介(住友電工)らランキング上位選手が不在の中でもアジアを制覇したことに「日本のレベルが高いことが証明された」と山崎強化委員長は評価する。
銀メダルの数については「優勝候補と戦いながらの結果」とする。その中には女子棒高跳で日本記録を樹立した諸田実咲(アットホーム)もおり、「自己ベスト1人は少し寂しいですが、世界選手権に出ていない選手がこうした舞台で日本記録を出したのは評価できると思います」と称える。
条件等や大会の位置づけも大きく変わったこともあり、前回(金6、銀2、銅10)からは金メダルが減少。2個というのは2002年釜山大会と並ぶ最少となる。だが、中国やインド、中東勢が国家を挙げてトップ選手を派遣したのに対し、山崎強化委員長は「今年は史上初めて3つの国際大会が行われました。パリ五輪につながるアジア選手権、ブダペスト世界選手権に傾注していたこともありますし、年間を通して世界トップで活躍する選手たちは休みに充てている。パリ五輪に向けてワールドランキングを上げていってほしい選手を選考した」と言う。また、銀メダルの数が増えたことや、高山が41年ぶりの金、女子三段跳の森本麻里子(内田建設AC)が初メダルなど、「全体としては成長している」と一定の評価をした。
それでも、3年後の2026年には地元・名古屋で開催。「アジアには世界トップのタレントがいて、今まで通りメダルを取るのは難しい。全力でいかないと金メダルの数は増えないと思っています」と見据えていた。
大会全体を通し、「選手の派遣の仕方、国家政策の違い」や「ナショナリティーといいますか、日本人であるということも感じられました」とし、ホスト国となる次回に向けて「国で戦うということをも持ちつつ、迎え入れる側として、みなさんを平等に応援して融合していきたいと思いました」と感想を述べた。
短距離・フィールドについては10月の国体が最終戦。長距離ではパリ五輪代表が決まるマラソングランドチャンピオン(MGC)が10月15日に、そして日本選手権10000mが12月10日に控えている。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.05.18
田中希実「ギラギラした私を見て」日本記録持つ1500mに出場/セイコーGGP
-
2024.05.18
2024.05.17
第一生命グループ女子陸上競技部とHOKAがパートナーシップ契約を締結
-
2024.04.26
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.05.18
橋岡優輝「明日はしっかり跳びたい」村竹「状態良い」佐藤拳「記録は自ずと出る」/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリを前日に控えた5月18日、国立競技場で前日会見が開かれ、出場するトップ選手が登壇 […]
2024.05.18
田中希実「ギラギラした私を見て」日本記録持つ1500mに出場/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリを前日に控えた5月18日、国立競技場で前日会見が開かれ、女子1500mに出場する […]
2024.05.18
やり投・北口榛花「コンディションをチェックできる試合に」渡欧前の弾みつけるか/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリを前日に控えた5月18日、国立競技場で前日会見が開かれ、女子やり投の北口榛花(J […]
2024.05.18
100m坂井隆一郎「調子上がってきている」栁田大輝「坂井さんに負けないスタートを」/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリを前日に控えた5月18日、国立競技場で前日会見が開かれ、男子100mに出場するサ […]
2024.05.18
サニブラウン3年ぶり国立 パリ五輪内定に向け「予選から標準を切れるように走りたい」/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリを前日に控えた5月18日、国立競技場で前日会見が開かれ、男子100mに出場するサ […]
Latest Issue 最新号
2024年6月号 (5月14日発売)
別冊付録学生駅伝ガイド