◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目
ブダペスト世界陸上6日目が行われ、男子走幅跳は東京五輪金メダリストのミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)が6回目に8m52(-0.3)の大ジャンプを見せ逆転で大会初優勝を飾った。
試合はテントグルーと予選で8m54(+1.2)の今季世界最高記録をマークしていたウェイン・ピノック(ジャマイカ)との一騎打ちの様相を呈した。
テントグルーが1回目に8m50(+0.6)を跳ぶと、ピノックも8m40(+0.5)と追随。さらにピノックは2回目に8m50(-0.1)とテントグルーと同記録をマークし、セカンド記録の差でトップに立った。
再逆転を目指したテントグルーは、3回目に8m39(-0.5)、5回目も8m30(-0.5)とあとわずかのところで記録を伸ばせずにいたが、「1回目の後も慌てることはなかった」と五輪王者は冷静だった。
最後は伸びやかな助走から力強い踏み切りで、今日一番の跳躍を披露。わずか2cmだがピノックを逆転して、金メダルを手にした。
「本当はもっと跳びたかったけど、砂に足を取られてしまい、さらに大きなジャンプを逃してしまった。去年よりもいい試合、いい戦いだった。これからはすべての世界大会で金メダルを取るつもりだ」とテントグルー。2歳年下のピノックに対しては「彼はとても強いし、来年はもっともっと力を発揮してくれるだろう」と賛辞を贈った。
一方のピノックはこれが世界大会初メダル。「テントグルーの実力は知っていたけど、最後に彼が跳んでくるとは思わなかった。でも、自分も銀メダル。本当に夢のようだ。若い頃はテントグルーのようなスターの活躍を見てモチベーションを高めていたが、今まさに自分がその舞台に近づこうとしている」と語った。
このほか、女子100mハードルでは30歳のダニエル・ウィリアムズが12秒43(-0.2)で15年の北京大会以来4大会ぶり2度目の栄冠。東京五輪金のジャスミン・カマチョ・クイン(プエルトリコ)が0.01秒差の2位、ケンドラ・ハリソン(米国)が0.03秒差の3位という激戦を制した。
男子400mはアントニオ・ワトソン(ジャマイカ)が44秒22で逆転優勝。フィニッシュ寸前までトップを走っていたマシュー・ハドソン・スミス(英国)が44秒31で2位となり、世界記録保持者のウェイド・ファン・ニーケアク(南アフリカ)は45秒11の7位にとどまっている。
女子ハンマー投では1投目に77m22を投げたカムリン・ロジャーズ(カナダ)が逃げ切って世界大会初制覇。男子ハンマー投のイーサン・カツバーグ(カナダ)が優勝しており、カナダ勢の男女Vとなった。
また、午前中の35km競歩では男女ともに20km競歩を制したアルヴァロ・マルティン、マリア・ペレスが2冠に輝いている。
【動画】6回目に逆転したテントグルーの跳躍をチェック!
【#世界陸上ブダペスト】
— TBS 陸上 (@athleteboo) August 24, 2023
✅男子走幅跳 決勝
🥇🇬🇷#テントグル 6回目 8m52(-0.3)
逆転優勝!!!!初の金メダル🥇✨
🥈🇯🇲#ピノック 2回目 8m50(-0.1)
🥉🇯🇲#ゲイル 6回目 8m27(-0.3)
📺TBS系列 生中継 https://t.co/Lqf1adF9Sc
📱ライブ配信はTVer・UーNEXT Paraviコーナー pic.twitter.com/2ctE11vvRm
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.08.20
箱根駅伝総合3連覇を狙う青学大陸上競技部が施設野菜メーカー・村上農園とパートナー契約締結
-
2025.08.20
-
2025.08.19
-
2025.08.19
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.08.19
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.07.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.20
100mH・今村好花が13秒23の中学新!! 自身の記録を0.05秒更新して2連覇達成/沖縄全中
◇沖縄全中(8月17日~20日/沖縄・沖縄県総合運動公園陸上競技場)4日目 第52回全日本中学校選手権(全中)の女子100mハードルが行われ、今村好花(太宰府東3福岡)が13秒23(±0)の中学新記録を打ち立てて2連覇し […]
2025.08.20
アシックス 東京世界陸上期間中に2つの体験型イベント限定開催 アスリートの世界を体感 新シューズに触れる体験も
アシックスジャパンは8月20日、9月の東京世界選手権期間中に、都内2ヵ所で体験型イベントを限定で開催すると発表した。 世界陸連とオフィシャルパートナー契約を結んでいるアシックス。多くの人に東京世界選手権(9月13日~21 […]
2025.08.20
箱根駅伝総合3連覇を狙う青学大陸上競技部が施設野菜メーカー・村上農園とパートナー契約締結
施設野菜メーカーの株式会社村上農園(広島市)は8月20日、青学大陸上競技部(長距離ブロック)と8月14日にパートナー契約を結んだと発表した。 同社は関連会社も含めて国内13ヵ所に工場を持ち、豆苗やブロッコリースーパースプ […]
2025.08.20
来年の名古屋アジア大会代表選考 東京世界陸上入賞で1名内定「アジアのナンバー1目指す」日本選手権は6月予定
日本陸連は8月20日に理事会を開き、来年秋に行われる名古屋アジア大会の日本代表選考要項を発表した。 代表は各種目2名まで。内定条件として、今年9月の東京世界選手権で8位入賞したうちの最上位1名が内定する。また、日本選手権 […]
2025.08.20
日本選手権競歩の名称変更「日本選手権ハーフマラソン競歩」「日本選手権マラソン競歩」に
日本陸連は8月20日に理事会を開催し、日本選手権競歩の名称を変更することを決めた。 世界陸連が国際大会実施の競歩種目について、2026年から現行の20kmおよび35kmからハーフマラソン(21.095km)、マラソン(4 […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99