◇2023日本学生個人選手権(2023年4月21~23日/神奈川・レモンガススタジアム平塚)
ワールドユニバーシティゲームズの代表選考会を兼ねた日本学生個人選手権の3日目が行われ、男子やり投は巖優作(筑波大)が79m27で優勝を飾った。
大会前に学生3人目の80m超えを果たしていた巖。3回目までは72m04が最高記録で2位でトップ8に入った。「これでスイッチが入りました」。
残り3回では「脚が動いていなかったので下半身を使って投げる」ことを意識。4回目に77m53を放ってトップに立つと、5回目にも77m88をマークする。手拍子を求めた6回目。大会記録(79m42/鄭兆村、台湾)のラインに迫る一投に雄叫びを上げた。
「ここまで耐えてきて良かったです」。兵庫・市尼崎高時代には高校歴代2位となる74m96を投げている逸材。しかし、大学1年目の5月に右肘の内側側副靱帯を損傷してしまう。1年ぶりに出たのが昨年のこの大会だったが、「無理して出た」ことで再び故障。さらに復帰に向けた過程で左すねを疲労骨折した。日本インカレには出場したものの力は発揮できなかった。
しかし、1年前、そしてこの冬と、高校の先輩でもあるディーン元気(ミズノ)とともに海外へ。今年は2月から3月中旬までスペインの暖かな島でトレーニング。「体幹を強化」し、「練習でも78mを投げられていたので手応えがありました」と好調で今季を迎えていた。
高3の全国高校大会以来の日本一。「80mが目標でしたが達成したので、次の目標を立てていきます。日本選手権でディーンさんと勝負できるように」と巖。やり投の大器がいよいよ進化した姿を見せそうだ。

【動画】男子やり投を制したのは巌優作!肘のケガから復活のV
https://youtu.be/xJdaYm3MUJoRECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.10.15
19年ドーハ世界陸上代表・井本佳伸が現役引退「たくさんの出会い幸せ」今後は指導者の道へ
-
2025.10.15
-
2025.10.15
-
2025.10.14
-
2025.10.14
-
2025.10.13
-
2025.10.13
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.15
19年ドーハ世界陸上代表・井本佳伸が現役引退「たくさんの出会い幸せ」今後は指導者の道へ
男子短距離で活躍し、19年ドーハ世界選手権リレー代表(補欠)の井本佳伸(東京ガスエコモ)が現役生活に区切りをつけることを自身のSNSで発表した。 井本は京都・東輝中時代に全中で100m5位、200m4位。名門・洛南高へ進 […]
2025.10.15
100m宮本大輔が引退「最後まで走り切れた」元中学記録保持者「早熟なんて気にしなくていい」
穏やかな笑顔で静かに、地元・山口でスパイクを脱いだ。 男子100mの元中学記録保持者・宮本大輔(山口フィナンシャルグループ)が現役生活にピリオドを打った。9月の全日本実業団対抗は、地元・山口。「夏くらいには一旦、区切りを […]
2025.10.15
九州実業団駅伝エントリー 旭化成は葛西潤や相澤晃、クラフティア・赤﨑暁、三菱重工・近藤亮太ら日本代表経験者登録
来年元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の予選会を兼ねた第62回九州実業団毎日駅伝(11月3日/大分・佐伯市の佐伯中央病院陸上競技場発着)のエントリーが10月15日、同実業団連盟から発表された。 エントリーチー […]
2025.10.15
国立競技場が2026年1月から5年間新たな呼称へ! 「ナショナルスタジアムパートナー」第1号にMUFG
金融・証券などの三菱東京UFJフィナンシャルグループ(MUFG)は10月15日、東京・国立競技場の運営を担うジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメント(JNSE)と「ナショナルスタジアムパートナー」契約を結んだと発 […]
2025.10.15
リオ五輪110mH銀メダル・オルテガが現役引退 15年に12秒94をマーク
16年リオ五輪の男子110mハードルで銀メダルを獲得したO.オルテガ(スペイン)が引退を表明した。 オルテガはキューバ出身の34歳。12年にはロンドン五輪で6位入賞を果たす。13年のモスクワ世界選手権に出場した際にキュー […]
Latest Issue
最新号

2025年11月号 (10月14日発売)
東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望