2023.03.24
3月23日、世界陸連(WA)評議会が行われ、トランスジェンダー・DSD(性の発達が先天的に非定型的である状態)選手に関する規則の変更が決定された。
トランスジェンダー・DSDに関する規則について、下記のように発表された。
・DSD選手については、最低24ヶ月間、テストステロン値を2.5nmol/Lの制限値以下にすることが求められる。全種目についてこれが適用される。
・400m~1マイルの種目については、これまでも最低6ヵ月間のテストステロン値抑制(5nmol/L以下)が求められていたが、24ヵ月間への変更、またテストステロン値も厳格化となる。
・これまで400m~1マイル以外の種目に出場してきたDSD該当選手については、暫定的な規定が導入される予定となっており、最低6ヵ月間のテストステロン値を2.5nmol/L以下に抑制することが求められる。
・トランスジェンダー選手については、男性の思春期を経て男性から女性となったトランスジェンダー選手を、女子競技(世界ランキングの対象種目)から除外することが合意された。
※上記の規定は、2023年3月31日から施行される。
世界陸連のセバスチャン・コー会長は、「私たちは、他のすべての考慮事項よりも、女性アスリートのための公平性を維持しなければならないという見解を持ち続けています。私たちは、今後数年間で必然的に発展していくであろう、身体的パフォーマンスと男性の優位性に関する科学に導かれて、この決定を下します。より多くの証拠が入手可能になれば、私たちの立場を見直しますが、陸上競技における女性のカテゴリーの完全性が最も重要であると信じています」とコメントしている。
トランスジェンダーの包摂問題については、さらなる検討のために1ヵ月間のワーキンググループを設置することが決定されている。
陸上では19年の規則変更でDSDの選手は男性ホルモンのテストステロン低減薬の服用等の条件を満たさなければ400mから1マイルまでの種目に出場することができないと定められ、C.セメニャ(南アフリカ)が過去に五輪で金メダルを獲得している800mへの出場ができないという状況となっている。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.11.20
-
2025.11.20
-
2025.11.20
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.11.20
-
2025.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.22
新所属初レースの赤﨑暁「調整もレースもうまくいかず」ニューイヤー駅伝へ「エースとして」/八王子LD
◇2025八王子ロングディスタンス(11月22日/東京・上柚木公園陸上競技場) 男子10000mに特化した八王子ロングディスタンスが行われ、パリ五輪マラソン6位の赤﨑暁(クラフティア)が出場。6組で28分57秒99を要し […]
2025.11.22
田澤廉が約2年ぶり10000m 27分31秒90「戻れるかずっと不安だった」今後はマラソン挑戦の可能性も示唆/八王子LD
◇2025八王子ロングディスタンス(11月22日/東京・上柚木公園陸上競技場) 男子10000mに特化した八王子ロングディスタンスが行われ、7組日本人トップ(6着)の鈴木芽吹(トヨタ自動車)が27分05秒92をマーク。塩 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025