2023.02.03
第71回別府大分毎日マラソンは2月5日、大分市高崎山うみたまご前をスタートし、別府市内を通って、大分市のジェイリーススタジアム(大分市営陸上競技場)をフィニッシュとする42.195kmで行われる。10月15日開催のパリ五輪代表選考レース、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権が懸かるとともに、8月のブダペスト世界選手権や秋の杭州アジア大会の代表選考会となっている。
参加選手トップとなる2時間6分51秒(日本歴代9位タイ/21年)を持っている小椋裕介(ヤクルト)が中心となりそう。青学大時代は2015年、16年の箱根駅伝で青学大の総合優勝に貢献した。20年2月にハーフで1時間0分00秒の日本記録を打ち立てると、翌年のびわ湖毎日では5位に入った。その後は故障に苦しんだが、昨年11月の上尾ハーフでは1時間1分48秒と復調傾向。完全復活をアピールできるか。
国内招待選手では他に、木村慎(Honda)も注目だ。明大出身の28歳は、今年元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)でアンカーを務めて2連覇に貢献している。マラソンは2時間7分20秒の自己ベストを出した20年3月の東京以来、約3年ぶりだが、優勝を狙っている。
また、自己ベスト2時間7分26秒(21年)の聞谷賢人(トヨタ紡織)も優勝争いに絡みそう。昨年の東京で2時間7分55秒を出してMGC出場権を獲得済み。昨年9月のベルリンでも2時間7分56秒で走っており、安定したレースに定評がある。
その他のMGC出場権獲得者では昨年9月のベルリンで2時間7分50秒をマークした丸山竜也(トヨタ自動車)がエントリー。さらに、村本一樹(住友電工)や市山翼(小森コーポレーション)といった2時間7分の記録を持つランナーや、2時間8分台の大津顕杜(トヨタ自動車九州)や作田直也(JR東日本)に目が離せない。
一般参加選手では、2時間8分台の記録を持つ中西亮貴(トーエネック)や小山司(SUBARU)も上位候補。さらには、10000m前日本記録保持者の村山紘太(GMOインターネットグループ)が初マラソンでどんなレースを見せるか。
学生勢も参戦し、初マラソンだった前回で2時間12分台をマークした横田俊吾(青学大)や、今年の箱根駅伝10区区間賞の西澤侑真(順大)が実業団勢に挑む。ルカ・ムセンビ(東京国際大)は昨年の北海道を制しており、実力は十分ある。
海外招待はハムザ・サハリ(モロッコ)、イブラヒム・ハッサン(ジブチ)、ダニエル・キプチュンバ(ケニア)の3人でいずれも2時間7分台の自己記録。キプチュンバはハーフで59分16秒のベストがあるものの、日本選手が叶わないレベルではないはずだ。
前回大会は、初マラソンの西山雄介(トヨタ自動車)が大会初の2時間7分台(2時間7分47秒)で日本勢4大会ぶりの優勝を果たした。コースの大半が風の影響を受けやすい海沿いを通るため、ハイレベルな記録は難しいが、そのぶん駆け引きが見どころだろう。勝つこともマラソンでは重要な要素だ。
スタートは正午。レースの模様は、11時50分からTBS系列で生中継される。
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