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2022.06.18

女子400mHで柏倉うみが大会新の59秒21で2連覇! リレー2種目制覇にも貢献/IH東北大会
女子400mHで柏倉うみが大会新の59秒21で2連覇! リレー2種目制覇にも貢献/IH東北大会


◇インターハイ東北大会(6月14日~17日/青森県青森市)

8月に行われるインターハイ出場を懸けた東北大会。3日目に行われた女子400mハードルでは、柏倉うみ(山形中央3)が59秒21で2連覇を果たした。2016年に関本萌香(大館鳳鳴・秋田)がマークした大会記録(59秒54)を0.33秒塗り替えた。

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3週間前の山形県大会で出した自己記録を0.82秒更新した柏倉。「59秒台中盤ぐらいまで出せればいいなと思っていたので、このタイムにびっくりしています」と笑顔で振り返った。

3台目までをハードル間16歩でリードを奪うと、17歩に切り替えたその後も差を広げていく。「歩数はばっちりでした。切り替えた後も予定通りにしっかり走れました」。2位に2.03秒差をつけた。

この冬は逆脚でもハードルをスムーズに跳べるように、重点的に取り組んだという。もちろん、そのベースとなる走力も高めてきた。「身近にライバルがいるので、練習についていきました」と柏倉。チームメイトには、今大会の400mを制し、200m4位の赤坂美玲(3年)や、赤坂の妹で、400m3位・200m5位の美結(2年)がいる。切磋琢磨して今季を迎えた。

その成果は専門種目以外でも結果に表れた。2日目の4×100mリレーではアンカーを務め、予選で46秒99をマークしていた秋田令和を0.03秒抑えて優勝(47秒18)に貢献。最終日に行われた100mハードルは2位に終わったものの、自己ベストを0.11秒更新する14秒00(+1.0)をマークした。さらに、最終種目の4×400mRは3走で出場。ここでもV(3分47秒33)メンバーとして名を連ねた。「マイルのラップは55秒1ぐらい。個人種目はどちらも自己新でしたし、うれしいです」と話していた。

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手応えをつかんだ東北大会。「初めて59秒台を出しましたが、余力を感じました。58秒台も見えているのでインターハイで出したいです」。8月の徳島で、さらなる躍進を誓った。

この他、男子200mは100m優勝の齋藤慧舟(日大東北3福島)が21秒20(+1.2)で制覇。齋藤は4×400mリレーでアンカーを務め、3分12秒61の大会新Vに貢献し、3冠を達成した。また、女子100mを制した髙橋亜珠(山形市商3)は、最終日に200m(24秒42/+0.4)と、インターハイ6位の実績を持つ100mハードル(13秒83)も勝って個人種目3冠となった。

また大会新記録も生まれ、男子800mでは昨年のインターハイ4位の大野聖登(秋田工3)が1分50秒84。男子110mハードルでは今西亮太(葵3福島)が14秒25(+0.8)をマークした。男子400mハードルは紺野稜真(九里学園3山形)が自己記録(50秒17/高校歴代7位タイ)に次ぐ50秒45で優勝。2位の今西も51秒39と、上位2人が従来の大会記録(51秒41/2015年)を上回った。

女子800mは田中希歩(盛岡誠桜3岩手)が自己新の2分07秒86でV。2分08秒00で2位の壁谷衿奈(仙台育英2宮城)とともに、従来の大会記録(2分08秒97/2002年)を20年ぶりに更新した。

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学校対抗総合の男子は、日大東北が2020年の中止を挟んで3連覇を達成。女子は、山形中央が中止を挟み、5年連続で制した。

地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。

◇東北大会優勝者一覧
男子
100m 齋藤慧舟(日大東北3福島)10秒67(-0.4)
200m 齋藤慧舟(日大東北3福島)21秒20(+1.2)
400m 白畑健太郎(米沢中央2山形)48秒95
800m 大野聖登(秋田工3秋田)1分50秒04=大会新
1500m 工藤信太朗(一関学院3岩手)3分50秒58
5000m 工藤信太朗(一関学院3岩手)14分06秒20
110mH 今西亮太(葵3福島)14秒25(+0.8)=大会新
400mH 紺野稜真(九里学園3山形)50秒45=大会新
3000mSC 齊藤大空(利府3宮城)8分58秒90
5000mW 小浅陽佳(九里学園3山形)21分36秒83
4×100mR 仙台育英(宮城)41秒03
4×400mR 日大東北(福島)3分12秒61=大会新
走高跳 吉田優歌(宮城一3宮城)1m97
棒高跳 菅野航太(黒沢尻工3岩手)4m80
走幅跳 新渕蒼太(花巻東3岩手)7m50(+3.7)
三段跳 朝野景斗(白石3宮城)14m74(+0.9)
砲丸投 東海林慎也(山形中央3山形)17m07=大会新
円盤投 加藤 翔(柴田3宮城)42m99
ハンマー投 加藤 翔(柴田3宮城)57m64
やり投 清野康介(山形市商3山形)65m24
八種競技 三瓶祐紀(日大東北3福島)5492点(追い風参考)
学校対抗総合 日大東北(福島)41.5点

女子
100m 髙橋亜珠(山形市商3山形)12秒01(+0.1)
200m 髙橋亜珠(山形市商3山形)24秒42(+0.4)
400m 赤坂美玲(山形中央3山形)56秒94
800m 田中希歩(盛岡誠桜3岩手)2分07秒86=大会新
1500m 壁谷衿奈(仙台育英3宮城)4分19秒58
3000m ルーシー・ドゥータ(青森山田1青森)9分10秒16
100mH 高橋亜珠(山形市商3山形)13秒83(+1.0)
400mH 柏倉うみ(山形中央3山形)59秒21=大会新
5000mW 久家すずか(会津学鳳2福島)24分42秒00
4×100mR 山形中央(山形)47秒18
4×400mR 山形中央(山形)3分47秒33
走高跳 向井柚稀(盛岡市立3岩手)1m69
棒高跳 新田奈菜子(黒沢尻北3岩手)3m60
走幅跳 遠藤奈那(山形中央3山形)5m66(+0.9)
三段跳 遠藤奈那(山形中央3山形)11m81(+0.6)
砲丸投 根本穂波(日大東北3福島)12m82
円盤投 氏家遥香(利府3宮城)39m47
ハンマー投 藤田聖憲(横手3秋田)41m26
やり投 斎藤未由来(相馬総合2福島)45m58
七種競技 秋葉日愛(山形中央3山形)4320点
2000mSC(オープン種目) 武田莉奈(仙台育英3宮城)6分35秒94=高校最高、大会新
学校対抗総合 山形中央(山形)65点

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◇インターハイ東北大会(6月14日~17日/青森県青森市) 8月に行われるインターハイ出場を懸けた東北大会。3日目に行われた女子400mハードルでは、柏倉うみ(山形中央3)が59秒21で2連覇を果たした。2016年に関本萌香(大館鳳鳴・秋田)がマークした大会記録(59秒54)を0.33秒塗り替えた。 3週間前の山形県大会で出した自己記録を0.82秒更新した柏倉。「59秒台中盤ぐらいまで出せればいいなと思っていたので、このタイムにびっくりしています」と笑顔で振り返った。 3台目までをハードル間16歩でリードを奪うと、17歩に切り替えたその後も差を広げていく。「歩数はばっちりでした。切り替えた後も予定通りにしっかり走れました」。2位に2.03秒差をつけた。 この冬は逆脚でもハードルをスムーズに跳べるように、重点的に取り組んだという。もちろん、そのベースとなる走力も高めてきた。「身近にライバルがいるので、練習についていきました」と柏倉。チームメイトには、今大会の400mを制し、200m4位の赤坂美玲(3年)や、赤坂の妹で、400m3位・200m5位の美結(2年)がいる。切磋琢磨して今季を迎えた。 その成果は専門種目以外でも結果に表れた。2日目の4×100mリレーではアンカーを務め、予選で46秒99をマークしていた秋田令和を0.03秒抑えて優勝(47秒18)に貢献。最終日に行われた100mハードルは2位に終わったものの、自己ベストを0.11秒更新する14秒00(+1.0)をマークした。さらに、最終種目の4×400mRは3走で出場。ここでもV(3分47秒33)メンバーとして名を連ねた。「マイルのラップは55秒1ぐらい。個人種目はどちらも自己新でしたし、うれしいです」と話していた。 手応えをつかんだ東北大会。「初めて59秒台を出しましたが、余力を感じました。58秒台も見えているのでインターハイで出したいです」。8月の徳島で、さらなる躍進を誓った。 この他、男子200mは100m優勝の齋藤慧舟(日大東北3福島)が21秒20(+1.2)で制覇。齋藤は4×400mリレーでアンカーを務め、3分12秒61の大会新Vに貢献し、3冠を達成した。また、女子100mを制した髙橋亜珠(山形市商3)は、最終日に200m(24秒42/+0.4)と、インターハイ6位の実績を持つ100mハードル(13秒83)も勝って個人種目3冠となった。 また大会新記録も生まれ、男子800mでは昨年のインターハイ4位の大野聖登(秋田工3)が1分50秒84。男子110mハードルでは今西亮太(葵3福島)が14秒25(+0.8)をマークした。男子400mハードルは紺野稜真(九里学園3山形)が自己記録(50秒17/高校歴代7位タイ)に次ぐ50秒45で優勝。2位の今西も51秒39と、上位2人が従来の大会記録(51秒41/2015年)を上回った。 女子800mは田中希歩(盛岡誠桜3岩手)が自己新の2分07秒86でV。2分08秒00で2位の壁谷衿奈(仙台育英2宮城)とともに、従来の大会記録(2分08秒97/2002年)を20年ぶりに更新した。 学校対抗総合の男子は、日大東北が2020年の中止を挟んで3連覇を達成。女子は、山形中央が中止を挟み、5年連続で制した。 地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。 ◇東北大会優勝者一覧 男子 100m 齋藤慧舟(日大東北3福島)10秒67(-0.4) 200m 齋藤慧舟(日大東北3福島)21秒20(+1.2) 400m 白畑健太郎(米沢中央2山形)48秒95 800m 大野聖登(秋田工3秋田)1分50秒04=大会新 1500m 工藤信太朗(一関学院3岩手)3分50秒58 5000m 工藤信太朗(一関学院3岩手)14分06秒20 110mH 今西亮太(葵3福島)14秒25(+0.8)=大会新 400mH 紺野稜真(九里学園3山形)50秒45=大会新 3000mSC 齊藤大空(利府3宮城)8分58秒90 5000mW 小浅陽佳(九里学園3山形)21分36秒83 4×100mR 仙台育英(宮城)41秒03 4×400mR 日大東北(福島)3分12秒61=大会新 走高跳 吉田優歌(宮城一3宮城)1m97 棒高跳 菅野航太(黒沢尻工3岩手)4m80 走幅跳 新渕蒼太(花巻東3岩手)7m50(+3.7) 三段跳 朝野景斗(白石3宮城)14m74(+0.9) 砲丸投 東海林慎也(山形中央3山形)17m07=大会新 円盤投 加藤 翔(柴田3宮城)42m99 ハンマー投 加藤 翔(柴田3宮城)57m64 やり投 清野康介(山形市商3山形)65m24 八種競技 三瓶祐紀(日大東北3福島)5492点(追い風参考) 学校対抗総合 日大東北(福島)41.5点 女子 100m 髙橋亜珠(山形市商3山形)12秒01(+0.1) 200m 髙橋亜珠(山形市商3山形)24秒42(+0.4) 400m 赤坂美玲(山形中央3山形)56秒94 800m 田中希歩(盛岡誠桜3岩手)2分07秒86=大会新 1500m 壁谷衿奈(仙台育英3宮城)4分19秒58 3000m ルーシー・ドゥータ(青森山田1青森)9分10秒16 100mH 高橋亜珠(山形市商3山形)13秒83(+1.0) 400mH 柏倉うみ(山形中央3山形)59秒21=大会新 5000mW 久家すずか(会津学鳳2福島)24分42秒00 4×100mR 山形中央(山形)47秒18 4×400mR 山形中央(山形)3分47秒33 走高跳 向井柚稀(盛岡市立3岩手)1m69 棒高跳 新田奈菜子(黒沢尻北3岩手)3m60 走幅跳 遠藤奈那(山形中央3山形)5m66(+0.9) 三段跳 遠藤奈那(山形中央3山形)11m81(+0.6) 砲丸投 根本穂波(日大東北3福島)12m82 円盤投 氏家遥香(利府3宮城)39m47 ハンマー投 藤田聖憲(横手3秋田)41m26 やり投 斎藤未由来(相馬総合2福島)45m58 七種競技 秋葉日愛(山形中央3山形)4320点 2000mSC(オープン種目) 武田莉奈(仙台育英3宮城)6分35秒94=高校最高、大会新 学校対抗総合 山形中央(山形)65点

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