2022.06.10
◇第106回日本選手権(6月9日~12日/大阪・ヤンマースタジアム長居)1日目
オレゴン世界選手権代表選考会を兼ねた日本選手権の初日が行われ、男子5000mは遠藤日向(住友電工)が13分22秒13で2連覇を達成。5月4日のゴールデンゲームズinのべおかで日本歴代2位の13分10秒69をマークして世界選手権参加標準記録(13分13秒50)を突破しており、今大会の世界選手権代表内定「第1号」となった。
これまで五輪、世界選手権の出場経験はなく、昨年の東京五輪も日本選手権で初優勝をしながらも、標準記録突破を果たせず涙をのんでいた。初めての世界大会日本代表入りに、レース直後のインタビューでは「うれしくて泣きそう」と語った。
男子走高跳は真野友博(九電工)が2m30をクリアし、2年ぶり2回目の優勝。世界選手権参加標準記録の2m33はクリアならなかったが、ワールドランキングのポイントを積み上げ、初の世界選手権代表入りに前進した。前回覇者で東京五輪ファイナリストの戸邉直人(JAL)は、試合開始前に「アキレス腱に損傷があるため」欠場となった。
女子走幅跳でもワールドランキングでの世界選手権出場が視野に入る秦澄美鈴(シバタ工業)が6m43(-2.5)で2連覇を飾った。
女子円盤投は地元・大阪出身の郡菜々佳(新潟アルビレックスRC)が自身の日本記録に次ぐパフォーマンス日本歴代2位の58m70をマーク。砲丸投では4度の優勝経験があるが、この種目では念願の初Vを果たした。男子円盤投は堤雄司(ALSOK群馬)が3投目に59m45を放ち、湯上剛輝(トヨタ自動車)を2㎝差で抑えて4連覇を達成した。
2日目は男女各5種目で決勝が実施。注目は日本最速を決める男子100mで、初日に行われた準決勝3組ではサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)が10秒04(+0.8)を叩き出して世界選手権参加標準記録(10秒05)を突破した。決勝で3位以内に入れば、4大会連続の代表入りが決まる。
1組は東京五輪代表の小池祐貴(住友電工)が今季ベストの10秒13(+0.5)、2組は同4×100mリレー補欠の18歳・栁田大輝(東洋大)がU20日本歴代3位の自己ベストを0.03秒短縮する10秒16(±0)でそれぞれ1着通過。一方で桐生祥秀(日本生命)が1組4着にとどまってプラスでの決勝進出、前回王者・多田修平(住友電工)と前回2位のデーデー・ブルーノ(セイコー)の東京五輪代表2人が準決勝で敗退と、波乱含みの展開にもなっている。
男子100m決勝は2日目最終種目として20時30分にスタート予定だ。
このほか、女子1500m決勝には東京五輪8位入賞の田中希実(豊田自動織機)が登場。予選を全体トップタイムで通過し、まずは1種目目の代表内定を狙う。女子100mも3連覇を狙う兒玉芽生(ミズノ)、3年ぶりVを目指す御家瀬緑(住友電工)らを中心にハイレベルの争いとなりそうだ。
●優勝者一覧 ★=世界選手権代表内定
【男子】
5000m ★遠藤日向(住友電工) 13分22秒13 2年連続2回目
走高跳 真野友博(九電工) 2m30 2年ぶり2回目
円盤投 堤 雄司(ALSOK群馬) 59m45 4年連続9回目
【女子】
走幅跳 秦澄美鈴(シバタ工業) 6m43(-2.5)
円盤投 郡菜々佳(新潟アルビレックスRC) 58m70
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