HOME 駅伝

2022.04.24

10000m明大・児玉真輝が学生トップの28分40秒44「記録より勝負を意識」/兵庫リレー
10000m明大・児玉真輝が学生トップの28分40秒44「記録より勝負を意識」/兵庫リレー


◇兵庫リレーカーニバル(4月23日、24日/兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)

兵庫リレーカーニバルの初日にアシックスチャレンジ男子10000m(タイムレース)が行われ、児玉真輝(明大)が大学生としてはトップの28分40秒44マーク。全体では実業団選手に次ぐ4位だった。

全2組で児玉は2組目にエントリー。棄権者も多く12人でのスタートとなった。まずは富田峻平(明大)が前に出ると児玉もそれについて、先頭を引っ張るかたちに。途中から富田と先頭を交代しつつ、レースを作った。6000m手前で後ろから上がってきた大塚翔平(九電工)が先頭に立つが、8000m手前で再び富田と児玉が前に出る。ラスト2周となったところで小松拓弥(NTT西日本)がペースを上げて集団から抜け出すと、第2集団は混戦となる。児玉はラスト1周でペースを上げた大塚、風岡永吉(JFEスチール)、亀田仁一路(関大)、に抜かれるも、ラストスパートで亀田を抜き返し、組4着、全体でも4位のフィニッシュとなった。

広告の下にコンテンツが続きます

レース前、山本祐樹監督からは「流れに乗って行け」と言われていたが、スタートすると「ペースが遅い」と感じた。そのため当初のプランは違って富田とともに前に出たという。レース中に山本監督から「交代で行け」とアドバイスがあり、その通りレースを進めたと話す。兵庫リレーへの出場について「正直、タイムを狙うなら日体大競技会でも十分だと思うんですが、実業団の選手が多くいる中でレースを経験するのはプラスにもなると思うので、記録よりも勝負を意識して走りました」と児玉。学生トップとはなったが「欲を言えば組1着を取りたかったです」と苦笑した。

今日の記録は自己ベスト(28分22秒27)からは18秒あまり遅い。2週間ほど前までは、自らの中で「練習を積む期間」と考えて走り込みなどを行ってきたといい、「このレースからちょっとずつ調整して、疲労を抜きつつ調子を上げていこうと思っています」。次のレースはゴールデンゲームズinのべおかの5000m、そして種目は決まっていないが関東インカレの予定。「関東インカレにしっかりとピークを持っていきたいです」。

明大は2年連続で箱根駅伝のシード権を落とし、チーム全体が悔しさから「やってやろう」という気持ちになっているという。「今の4年生が特に強いし、お互い切磋琢磨してやっています。すごい雰囲気はいいです」。児玉自身も上級生となったが、強い4年生を「下から突き上げていく」という気持ちでいると話す。今年こそチームとしての「強さ」を見せつけたい明大。今後のトラックシーズンにも注目だ。

■アシックスチャレンジ男子10000mタイムレース総合上位成績
28.37.75 小松巧弥(NTT西日本)
28.39.04 風岡永吉(JFEスチール)
28.39.55 大塚祥平(九電工)
28.40.44 児玉真輝(明大)
28.41.18 亀田仁一路(関大)
28.43.23 富田峻平(明大)
28.47.34 上田颯汰(関学大)
28.49.23 谷原先嘉(大阪府警)

写真・文/藤井みさ

◇兵庫リレーカーニバル(4月23日、24日/兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場) 兵庫リレーカーニバルの初日にアシックスチャレンジ男子10000m(タイムレース)が行われ、児玉真輝(明大)が大学生としてはトップの28分40秒44マーク。全体では実業団選手に次ぐ4位だった。 全2組で児玉は2組目にエントリー。棄権者も多く12人でのスタートとなった。まずは富田峻平(明大)が前に出ると児玉もそれについて、先頭を引っ張るかたちに。途中から富田と先頭を交代しつつ、レースを作った。6000m手前で後ろから上がってきた大塚翔平(九電工)が先頭に立つが、8000m手前で再び富田と児玉が前に出る。ラスト2周となったところで小松拓弥(NTT西日本)がペースを上げて集団から抜け出すと、第2集団は混戦となる。児玉はラスト1周でペースを上げた大塚、風岡永吉(JFEスチール)、亀田仁一路(関大)、に抜かれるも、ラストスパートで亀田を抜き返し、組4着、全体でも4位のフィニッシュとなった。 レース前、山本祐樹監督からは「流れに乗って行け」と言われていたが、スタートすると「ペースが遅い」と感じた。そのため当初のプランは違って富田とともに前に出たという。レース中に山本監督から「交代で行け」とアドバイスがあり、その通りレースを進めたと話す。兵庫リレーへの出場について「正直、タイムを狙うなら日体大競技会でも十分だと思うんですが、実業団の選手が多くいる中でレースを経験するのはプラスにもなると思うので、記録よりも勝負を意識して走りました」と児玉。学生トップとはなったが「欲を言えば組1着を取りたかったです」と苦笑した。 今日の記録は自己ベスト(28分22秒27)からは18秒あまり遅い。2週間ほど前までは、自らの中で「練習を積む期間」と考えて走り込みなどを行ってきたといい、「このレースからちょっとずつ調整して、疲労を抜きつつ調子を上げていこうと思っています」。次のレースはゴールデンゲームズinのべおかの5000m、そして種目は決まっていないが関東インカレの予定。「関東インカレにしっかりとピークを持っていきたいです」。 明大は2年連続で箱根駅伝のシード権を落とし、チーム全体が悔しさから「やってやろう」という気持ちになっているという。「今の4年生が特に強いし、お互い切磋琢磨してやっています。すごい雰囲気はいいです」。児玉自身も上級生となったが、強い4年生を「下から突き上げていく」という気持ちでいると話す。今年こそチームとしての「強さ」を見せつけたい明大。今後のトラックシーズンにも注目だ。 ■アシックスチャレンジ男子10000mタイムレース総合上位成績 28.37.75 小松巧弥(NTT西日本) 28.39.04 風岡永吉(JFEスチール) 28.39.55 大塚祥平(九電工) 28.40.44 児玉真輝(明大) 28.41.18 亀田仁一路(関大) 28.43.23 富田峻平(明大) 28.47.34 上田颯汰(関学大) 28.49.23 谷原先嘉(大阪府警) 写真・文/藤井みさ

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.04

世界クロカンU20日本代表が決定!新妻遼己、本田桜二郎、宇都宮桃奈ら男女各6名で世界に挑戦

日本陸連は12月4日、米国・タラハシーで開催される世界クロスカントリー選手権(2026年1月10日)のU20日本代表を発表した。 11月30日の京都陸協記録会内で行われた選考会の上位選手を中心に選考され、男子は今季のイン […]

NEWS 世界陸連が走幅跳のルール変更を断念 「テイクオフゾーン」提案も選手からの反発強く

2025.12.04

世界陸連が走幅跳のルール変更を断念 「テイクオフゾーン」提案も選手からの反発強く

世界陸連(WA)が検討していた走幅跳のルール変更案について、選手からの反発などを受けて撤回されたことを英ガーディアン紙が報じた。 走幅跳では、20cmの踏み切り板とその先に10cmの粘土板が敷かれ、踏み切り板と粘土板の境 […]

NEWS 北口榛花、村竹ラシッド、鵜澤飛羽のJALトリオ参戦!1/2放送「木梨憲武のスポーツKING」自転車、プロ野球、バド世界王者と対決

2025.12.04

北口榛花、村竹ラシッド、鵜澤飛羽のJALトリオ参戦!1/2放送「木梨憲武のスポーツKING」自転車、プロ野球、バド世界王者と対決

2026年1月2日放送の「木梨憲武のスポーツKING!」に、JALの北口榛花、村竹ラシッド、鵜澤飛羽が参戦することがわかった。 現役トップアスリートやレジェンドが、木梨憲武らと異種競技バトルを繰り広げる正月恒例の特別番組 […]

NEWS 世界陸連主催大会での年齢制限を緩和 高校1年生相当で全種目に出場可能

2025.12.04

世界陸連主催大会での年齢制限を緩和 高校1年生相当で全種目に出場可能

世界陸連(WA)は12月2日・3日の両日に評議会を開催し、各種ルールの確認や規則改定について協議した。 その中で、WA主催大会の一部種目で設けられていた年齢制限を撤廃することが決まった。 従来は、マラソンおよび35km競 […]

NEWS 男子短距離・栁田大輝がHondaに入社! 「『世界のHonda』の名に恥じぬよう、努力を重ねていきたい」

2025.12.04

男子短距離・栁田大輝がHondaに入社! 「『世界のHonda』の名に恥じぬよう、努力を重ねていきたい」

12月4日、Honda陸上部は、パリ五輪男子4×100mリレー代表の栁田大輝(東洋大)が2026年4月に入社することを発表した。 栁田は群馬県出身。中学時代には全中走幅跳で優勝、100mでも2位に入るなど、世代トップクラ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top