HOME ニュース、国内

2022.03.23

新しい陸上のカタチへ―日本陸連が「中長期計画」を発表 ウェルネス陸上にも注力
新しい陸上のカタチへ―日本陸連が「中長期計画」を発表 ウェルネス陸上にも注力


日本陸連(JAAF)は今年2月に、「JAAF REFORM 中長期計画―新たなステージへの挑戦―」を公開した。

これは日本陸連が2017年に発表した「JAAF VISION2017」において「トップアスリートが活躍し、国民に夢と希望を与える」「すべての人がすべてのライフステージにおいて陸上競技を楽しめる環境をつくる」というミッションを、より具体化するために策定。そのメディア説明会が3月23日に行われ、日本陸連の石井朗生・事務局次長兼経営企画部長が登壇した。

広告の下にコンテンツが続きます

『中長期計画』をもとに、石井事務局次長は「新しい陸上のかたちを目指していきたい」とする。

「JAAF VISION2017」で定めたのは、国際競技力の向上については、世界大会のプレイシングテーブル(1位8点…で計算する国別ランキング)において28年にトップ8、2040年に世界トップ3(アジア1位)を目指すというもの。

またウェルネス陸上の実現については、陸上に関わる人=アスレティックファミリーを現在約40万人から、28年に150万人、40年に300万人に増やすのが目標となる。

これらを具体化、実現を目指すために、2018年に検討会議をスタートし、今回の「中長期計画」作成・発表に至った。

大きなテーマは「未来に輝く人材育成と、感動体験の提供を目指して」で、競技力向上だけではなく、社会につながりを持ち、社会貢献することで陸上の価値を高めていける人材の育成を目指す。そのために、人材育成をできる指導者の育成や基盤づくりも進めていく構えだ。

大きな特徴として、「ウェルネス陸上の充実」が挙げられる。これは石井事務局次長が「日本陸連がこれまでやってこなかったが、やらなければいけなかったこと」と言う。強化を軽視するのではなく、これまで以上にウェルネス陸上、普及にも目を向けて取り組んでいくとしている。

具体的にはこれまでのように陸上競技場という「閉鎖的」(石井事務局次長)な場所だけではなく、「イベントや施設など、街の中に入っていく、身近な陸上の確立」や、「選手とファンが触れ合ったり、選手の魅力・物語を伝えられるコンテンツだったりの充実」を提供していく。

また、現在はアスリート、元アスリート、地域陸協が積極的にイベントなどを行っているが、そういった普及目的のイベントの支援も行っていきたいという。

人口減少や部活動の変化により競技人口を確保することが難しくなる面もあるが、「陸上は走る、歩く、投げる、跳ぶと、すべての運動の土台となるもの。そこをアピールして、他競技の人たちに体験してもらったり、アスリートを抱え込むのではなく“シェア”してもらったり。いろいろな運動・体験をしている人を増やしていきたい」と石井事務局次長は語る。

今回発表された「中長期計画」は「結構な頻度で見直して書き換えていく」とし、より目標の具体化に向けてブラシュアップしていく。

「JAAF REFORM 中長期計画―新たなステージへの挑戦―」は日本陸連のホームページ上からダウンロードできる。「特設ホームページを作成し、より充実させてアスレティックファミリーに存在をアピールしていきたい」と石井事務局次長は締めくくった。

東京五輪を経て、スポーツの在り方、陸上の在り方が問われている中で、どういった形で『陸上ファミリー』を増やすことができるか考えるきっかけになるだろう。

「JAAF REFORM 中長期計画―新たなステージへの挑戦―」のダウンロードは陸連HPへ

※肩書きに誤植があり修正しました。

日本陸連(JAAF)は今年2月に、「JAAF REFORM 中長期計画―新たなステージへの挑戦―」を公開した。 これは日本陸連が2017年に発表した「JAAF VISION2017」において「トップアスリートが活躍し、国民に夢と希望を与える」「すべての人がすべてのライフステージにおいて陸上競技を楽しめる環境をつくる」というミッションを、より具体化するために策定。そのメディア説明会が3月23日に行われ、日本陸連の石井朗生・事務局次長兼経営企画部長が登壇した。 『中長期計画』をもとに、石井事務局次長は「新しい陸上のかたちを目指していきたい」とする。 「JAAF VISION2017」で定めたのは、国際競技力の向上については、世界大会のプレイシングテーブル(1位8点…で計算する国別ランキング)において28年にトップ8、2040年に世界トップ3(アジア1位)を目指すというもの。 またウェルネス陸上の実現については、陸上に関わる人=アスレティックファミリーを現在約40万人から、28年に150万人、40年に300万人に増やすのが目標となる。 これらを具体化、実現を目指すために、2018年に検討会議をスタートし、今回の「中長期計画」作成・発表に至った。 大きなテーマは「未来に輝く人材育成と、感動体験の提供を目指して」で、競技力向上だけではなく、社会につながりを持ち、社会貢献することで陸上の価値を高めていける人材の育成を目指す。そのために、人材育成をできる指導者の育成や基盤づくりも進めていく構えだ。 大きな特徴として、「ウェルネス陸上の充実」が挙げられる。これは石井事務局次長が「日本陸連がこれまでやってこなかったが、やらなければいけなかったこと」と言う。強化を軽視するのではなく、これまで以上にウェルネス陸上、普及にも目を向けて取り組んでいくとしている。 具体的にはこれまでのように陸上競技場という「閉鎖的」(石井事務局次長)な場所だけではなく、「イベントや施設など、街の中に入っていく、身近な陸上の確立」や、「選手とファンが触れ合ったり、選手の魅力・物語を伝えられるコンテンツだったりの充実」を提供していく。 また、現在はアスリート、元アスリート、地域陸協が積極的にイベントなどを行っているが、そういった普及目的のイベントの支援も行っていきたいという。 人口減少や部活動の変化により競技人口を確保することが難しくなる面もあるが、「陸上は走る、歩く、投げる、跳ぶと、すべての運動の土台となるもの。そこをアピールして、他競技の人たちに体験してもらったり、アスリートを抱え込むのではなく“シェア”してもらったり。いろいろな運動・体験をしている人を増やしていきたい」と石井事務局次長は語る。 今回発表された「中長期計画」は「結構な頻度で見直して書き換えていく」とし、より目標の具体化に向けてブラシュアップしていく。 「JAAF REFORM 中長期計画―新たなステージへの挑戦―」は日本陸連のホームページ上からダウンロードできる。「特設ホームページを作成し、より充実させてアスレティックファミリーに存在をアピールしていきたい」と石井事務局次長は締めくくった。 東京五輪を経て、スポーツの在り方、陸上の在り方が問われている中で、どういった形で『陸上ファミリー』を増やすことができるか考えるきっかけになるだろう。 「JAAF REFORM 中長期計画―新たなステージへの挑戦―」のダウンロードは陸連HPへ ※肩書きに誤植があり修正しました。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.06.12

100m・山縣亮太は準決勝敗退 「根本的に見直していきたい」 今季最速の小池祐貴も届かず/日本選手権

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)1日目 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手の1日目が行われ、100m準決勝で山縣亮太(セイコー)が10秒25(+0.2)の3組6着、小池祐貴( […]

NEWS 走幅跳・橋岡優輝が2年ぶり日本一 アジア大会内定も「反省点が多い」/日本選手権

2026.06.12

走幅跳・橋岡優輝が2年ぶり日本一 アジア大会内定も「反省点が多い」/日本選手権

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)1日目 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子走幅跳は橋岡優輝(富士通)が7m89(+0.4)を跳んで2年ぶり7度目の優勝を果たし […]

NEWS 5000m・山本有真がラスト40mで劇的逆転! 地元・愛知で初V「自分でも信じられない」/日本選手権

2026.06.12

5000m・山本有真がラスト40mで劇的逆転! 地元・愛知で初V「自分でも信じられない」/日本選手権

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)1日目 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手の1日目が行われ、女子5000mは山本有真(積水化学)が14分59秒89でアジア大会派遣設定記録(1 […]

NEWS 100m連覇狙う桐生祥秀が準決勝1着通過「明日は優勝しか考えていない」/日本選手権

2026.06.12

100m連覇狙う桐生祥秀が準決勝1着通過「明日は優勝しか考えていない」/日本選手権

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)1日目 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子100mの準決勝3組では桐生祥秀(日本生命)が10秒13(+0.2)をマークして組み […]

NEWS やり投・北口榛花「噛み合えばもっと飛ぶ」2年ぶり笑顔のVでアジア大会内定/日本選手権

2026.06.12

やり投・北口榛花「噛み合えばもっと飛ぶ」2年ぶり笑顔のVでアジア大会内定/日本選手権

◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム)1日目 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子やり投は北口榛花(JAL)が62m86のシーズンベストを投げて2年ぶり5度目の優勝を […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年7月号 (6月12日発売)

2026年7月号 (6月12日発売)

特集 村竹&橋岡&諸田
インターハイ特集!

page top