2022.03.13
U20・18・16とカテゴリー別に開催される日本室内大阪大会に、中学生から高校生までのトップ選手が出場した。
U20男子60mハードルでは、並み居る高校3年生を相手に輝いたのは2年生。3年前の中学王者・田原歩睦(奈良育英高2奈良)が、ただ1人7秒7台となる7秒78で優勝を飾った。
「お久しぶりです」。2019年、大阪全中の110mハードルを中学新記録で制した頃のあどけない表情から、少し大人の顔つきになっていた。その言葉に、少し照れくさそうな、久しぶりの優勝インタビューに喜ぶような、そんな思いがこもっていた。
予選で7秒79をマークしていた田原。決勝では、「7秒前半を目指した」と、村竹ラシッド(現・順大)が作った7秒61の対価記録以上を狙った。そのため「記録がしっかり上げられず悔しい」と振り返る。
それでも「この冬から1台目までのアプローチを7歩にして1台目しっかり入れました」とスタートから加速。するすると抜け出して身体ひとつ抜け出した。
鮮烈な走りで中学チャンピオンになったが、高校シーズンの2年間は順調に進まない。1年目はコロナ禍、昨年は「5月に左ハムストリングスを肉離れして、治ってすぐに右足首を捻挫しました」とケガに泣いた。
それでも昨年秋のU18大会で、110mハードル高校記録13秒69をマークしてインターハイ王者となった西徹朗(名古屋高3)に次ぐ2位と復調。さらに冬季はスプリントの強化に励んできた。今回も「スピードが伸びている実感があります。インターバルもしっかり刻めました」と手応えをつかんだ。
迎える高校ラストシーズン。「西さんの高校記録を目指したいですが、すごい記録なので……それを目標にしつつ、13秒7台はしっかり出していきたいです」。頂点に立った大阪の地で再び輝き始めた期待のハードラーが、3年ぶりの世代日本一のタイトルをつかみ取りにいく。
■日本室内大阪大会1日目の優勝者
●U16
・男子
60m 米山和磨(茅ヶ崎中・神奈川)7秒06
60mH 岩本咲真(八屋中・福岡) 7秒86=大会新
走幅跳 佐藤遥生(滝尾中・大分) 6m71
・女子
60m 寺平祈愛(木祖中・長野) 7秒77
60mH 別所みゆ(大社中・島根) 8秒65
走幅跳 成澤柚日(藪塚本町中・群馬) 5m48
●U18
・男子
60m 伊藤璃矩(成田高・千葉) 6秒80
60mH 瀬戸玲史(春日丘高・大阪) 7秒90
棒高跳 鈴木拓実(成田高・千葉) 4m80
走幅跳 曲山純平(日大東北・福島) 7m14
・女子
60m 小針陽葉(原中・静岡) 7秒55
60mH 林美希(中京大中京高・愛知) 8秒27
走幅跳 秦くるみ(伊豆中央高・静岡) 5m77=大会新
●U20
・男子
60mH 田原歩睦(奈良育英高・奈良) 7秒78
・女子
60mH
山田裕未(市船橋高・千葉)/前田光希(立命館守山高・滋賀)8秒47
棒高跳 村田蒼空(前橋女高・群馬) 4m00
三段跳 田中美憂(松山女高・埼玉) 12m47=大会新

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