HOME ニュース、国内

2022.03.13

60mH野本周成が世界室内へ弾みのV 村竹2位、泉谷はアクシデントで8位/日本選手権室内
60mH野本周成が世界室内へ弾みのV 村竹2位、泉谷はアクシデントで8位/日本選手権室内


◇日本選手権・室内競技(3月12、13日/大阪城ホール)

活況続く男子110mハードルの有力選手が多数そろった60mハードルは、予想外の展開が待っていた。

110mハードルで13秒05、そしてこの種目でも7秒50の日本記録を持つ泉谷駿介(順大)が、決勝で爆発的なスタートを見せる。だが、その泉谷が「攻めすぎた」ことで1台目に抜き脚をぶつけリズムを崩してしまう。

そんななか、自分のハードリングに徹してトップに立ったのが野本周成(愛媛陸協)だった。ただ1人7秒6を切る7秒58で初タイトルを手にした。

「昨年は1月にケガをしていましたが、今年はいい状態で(シーズンに)や入れました」と納得の表情。この冬は「走り込みと身体作り」に励んできた野本は、「目標は7秒5前半だったので届きませんでしたが、積極的に行けた」と自身の走りに及第点を与えた。

これまで国体優勝はあるものの、“選手権”は全国初タイトル。早大時代3年目以降に頭角を現わし、昨年の日本選手権では日本歴代6位の13秒38をマークして4位となった。

広告の下にコンテンツが続きます

今季の目標は「もちろん世界選手権」。オレゴン世界選手権の参加標準記録13秒32、そして13秒1台を目指す。「室内と屋外は別だと思うし、まだ手応えはわかりません」と話す野本。このあとは「短い期間での転戦に挑戦してみたかった」とベオグラード世界室内選手権に出場する。

2位には村竹ラシッド(順大)が入った。「冬季の成果で、2、3台目から加速できていく感覚がありました」と話すように、大きな収穫を得た。

110mハードル元日本記録保持者の高山峻野(ゼンリン)は3位。冬季は順調にウエイトトレーニングに励んでいたが、大会前に食あたりで体重が減った影響があったようだ。

泉谷は大事に至らず、「少し前傾して、胸からハードルに入っていって勢いをつけたかった。(1台目までの)7歩で攻められた」と言い、アクシデントもやむなしという表情だった。

◇青木益未は自身の日本記録に届かずもV3

女子60mハードルは、100mハードル東京五輪代表の青木益未(七十七銀行)が制し、3連覇を飾った。

自身が持つ室内日本記録8秒05にあと0.02秒の8秒07で、「7秒台では走りたかった」と悔しがる。それでも「冬季はしっかり積めたので屋外シーズンが楽しみ」と言い、オレゴン世界選手権の参加標準記録12秒84切りへ、手応えを感じている様子だった。

◇日本選手権・室内競技(3月12、13日/大阪城ホール) 活況続く男子110mハードルの有力選手が多数そろった60mハードルは、予想外の展開が待っていた。 110mハードルで13秒05、そしてこの種目でも7秒50の日本記録を持つ泉谷駿介(順大)が、決勝で爆発的なスタートを見せる。だが、その泉谷が「攻めすぎた」ことで1台目に抜き脚をぶつけリズムを崩してしまう。 そんななか、自分のハードリングに徹してトップに立ったのが野本周成(愛媛陸協)だった。ただ1人7秒6を切る7秒58で初タイトルを手にした。 「昨年は1月にケガをしていましたが、今年はいい状態で(シーズンに)や入れました」と納得の表情。この冬は「走り込みと身体作り」に励んできた野本は、「目標は7秒5前半だったので届きませんでしたが、積極的に行けた」と自身の走りに及第点を与えた。 これまで国体優勝はあるものの、“選手権”は全国初タイトル。早大時代3年目以降に頭角を現わし、昨年の日本選手権では日本歴代6位の13秒38をマークして4位となった。 今季の目標は「もちろん世界選手権」。オレゴン世界選手権の参加標準記録13秒32、そして13秒1台を目指す。「室内と屋外は別だと思うし、まだ手応えはわかりません」と話す野本。このあとは「短い期間での転戦に挑戦してみたかった」とベオグラード世界室内選手権に出場する。 2位には村竹ラシッド(順大)が入った。「冬季の成果で、2、3台目から加速できていく感覚がありました」と話すように、大きな収穫を得た。 110mハードル元日本記録保持者の高山峻野(ゼンリン)は3位。冬季は順調にウエイトトレーニングに励んでいたが、大会前に食あたりで体重が減った影響があったようだ。 泉谷は大事に至らず、「少し前傾して、胸からハードルに入っていって勢いをつけたかった。(1台目までの)7歩で攻められた」と言い、アクシデントもやむなしという表情だった。 ◇青木益未は自身の日本記録に届かずもV3 女子60mハードルは、100mハードル東京五輪代表の青木益未(七十七銀行)が制し、3連覇を飾った。 自身が持つ室内日本記録8秒05にあと0.02秒の8秒07で、「7秒台では走りたかった」と悔しがる。それでも「冬季はしっかり積めたので屋外シーズンが楽しみ」と言い、オレゴン世界選手権の参加標準記録12秒84切りへ、手応えを感じている様子だった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top