
◇第98回箱根駅伝(神奈川・箱根町~東京・大手町/10区間217.1km)
箱根駅伝で青学大が2年ぶり6度目の総合優勝を『圧巻レース』で完結させた。
往路で2位・帝京大に2分37秒差というセーフティリードを奪った青学大だが、原晋監督は「復路優勝と完全優勝を狙います」とギアを緩めない。青学大の選手は後ろを気にすることなく、ひたすら前を見つめて攻め込んだ。
6区・高橋勇輝(4年)は「あとの4人に負担をかけてしまいました」と悔しい走りも、区間8位でまとめると、7区・岸本大紀(3年)は区間賞の快走でリードを拡大する。8区佐藤一世(2年)も区間2位と好走。9区中村唯翔(3年)は2008年に中央学大・篠藤淳が樹立した区間記録(1時間8分01秒)を大幅に塗り替える1時間7分15秒と爆走した。
最後は2年連続でアンカーを務めた中倉啓敦(3年)がパワフルな走りで、大手町のフィニッシュに飛び込んだ。中倉も1時間7分50秒で区間新記録を樹立。往路に続き、復路も制すと、総合成績は10時間43分42秒をマーク。5時間21分36秒の復路新記録だけでなく、2年前に先輩たちが樹立した大会記録(10時間45分23秒)も更新して、2位の順大に現行コースで最大差となる10分51秒という歴史的な大差をつけた。
原監督は、「復路については本来往路に出場してもいいぐらいの能力の高い5人が出走することになり、実力通りの走りをしてくれた結果だと思っています」と選手たちの走りを絶賛。そして当初は「2区・岸本、4区・佐藤」というオーダーを準備していたことを明かした。
「岸本と佐藤は夏合宿以降100%の練習メニューをこなすことができませんでした」と原監督。岸本は2年前の箱根で2区を務めて快走を見せたが、その後は故障で苦しんだ。昨年11月の全日本大学駅伝で復帰したものの仙骨の疲労骨折で、「全日本後に故障で3週間はノーランニングの状態でした」(原監督)。
さらに「直前に佐藤は10日前に発熱しました。2人の往路は難しいと判断して、復路に起用したんです」。イチかバチかにも思えなくない采配だが「彼らは駅伝力が高いので、スタートラインに立ったときは必ず走ってくれると思っていました」と、青学大が誇る“駅伝男”2人の力を信じて送り出した。
青学大の選手たちは原監督の狙い通りの快走を連発。圧倒的な強さで『戦国駅伝』とも言われた一戦を“一強”状態で制圧した。
主将の飯田貴之(4年)は、「前回(4位)は主将でエースの神林(勇太)さんが欠場することになって、戦略的にも精神的にも崩れてしまいました。今季は一人ひとりが、自分が走って優勝させるんだという気持ちで取り組んできました」と意識改革を明かす。
シーズン通してトラックで好記録を連発し、「5000m13分台が続出して、秋の10000mも28分台がたくさん出ました。出雲と全日本は勝ち切ることができませんでしたが、今回の箱根駅伝に関しては、『自分たちの力を発揮できれば圧勝することができるんだ』と自分からみんなに話したんです」と飯田。その言葉通り、「出場した10人が自分の力を発揮して、総合力で優勝することができました。何があっても崩れないチームを体現できたと思っています」と胸を張った。
2年ぶりの王座奪還。もちろん、他校は「打倒・青学大」を掲げて1年間過ごしてくるが、タレントがそろう3年生を中心に、「史上最強チーム」をさらに高みへと押し上げてライバルたちをはねのける。
◇第98回箱根駅伝(神奈川・箱根町~東京・大手町/10区間217.1km)
箱根駅伝で青学大が2年ぶり6度目の総合優勝を『圧巻レース』で完結させた。
往路で2位・帝京大に2分37秒差というセーフティリードを奪った青学大だが、原晋監督は「復路優勝と完全優勝を狙います」とギアを緩めない。青学大の選手は後ろを気にすることなく、ひたすら前を見つめて攻め込んだ。
6区・高橋勇輝(4年)は「あとの4人に負担をかけてしまいました」と悔しい走りも、区間8位でまとめると、7区・岸本大紀(3年)は区間賞の快走でリードを拡大する。8区佐藤一世(2年)も区間2位と好走。9区中村唯翔(3年)は2008年に中央学大・篠藤淳が樹立した区間記録(1時間8分01秒)を大幅に塗り替える1時間7分15秒と爆走した。
最後は2年連続でアンカーを務めた中倉啓敦(3年)がパワフルな走りで、大手町のフィニッシュに飛び込んだ。中倉も1時間7分50秒で区間新記録を樹立。往路に続き、復路も制すと、総合成績は10時間43分42秒をマーク。5時間21分36秒の復路新記録だけでなく、2年前に先輩たちが樹立した大会記録(10時間45分23秒)も更新して、2位の順大に現行コースで最大差となる10分51秒という歴史的な大差をつけた。
原監督は、「復路については本来往路に出場してもいいぐらいの能力の高い5人が出走することになり、実力通りの走りをしてくれた結果だと思っています」と選手たちの走りを絶賛。そして当初は「2区・岸本、4区・佐藤」というオーダーを準備していたことを明かした。
「岸本と佐藤は夏合宿以降100%の練習メニューをこなすことができませんでした」と原監督。岸本は2年前の箱根で2区を務めて快走を見せたが、その後は故障で苦しんだ。昨年11月の全日本大学駅伝で復帰したものの仙骨の疲労骨折で、「全日本後に故障で3週間はノーランニングの状態でした」(原監督)。
さらに「直前に佐藤は10日前に発熱しました。2人の往路は難しいと判断して、復路に起用したんです」。イチかバチかにも思えなくない采配だが「彼らは駅伝力が高いので、スタートラインに立ったときは必ず走ってくれると思っていました」と、青学大が誇る“駅伝男”2人の力を信じて送り出した。
青学大の選手たちは原監督の狙い通りの快走を連発。圧倒的な強さで『戦国駅伝』とも言われた一戦を“一強”状態で制圧した。
主将の飯田貴之(4年)は、「前回(4位)は主将でエースの神林(勇太)さんが欠場することになって、戦略的にも精神的にも崩れてしまいました。今季は一人ひとりが、自分が走って優勝させるんだという気持ちで取り組んできました」と意識改革を明かす。
シーズン通してトラックで好記録を連発し、「5000m13分台が続出して、秋の10000mも28分台がたくさん出ました。出雲と全日本は勝ち切ることができませんでしたが、今回の箱根駅伝に関しては、『自分たちの力を発揮できれば圧勝することができるんだ』と自分からみんなに話したんです」と飯田。その言葉通り、「出場した10人が自分の力を発揮して、総合力で優勝することができました。何があっても崩れないチームを体現できたと思っています」と胸を張った。
2年ぶりの王座奪還。もちろん、他校は「打倒・青学大」を掲げて1年間過ごしてくるが、タレントがそろう3年生を中心に、「史上最強チーム」をさらに高みへと押し上げてライバルたちをはねのける。
【関連記事】箱根駅伝2022の全成績&区間賞一覧 RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.22
佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ
-
2025.12.22
-
2025.12.22
-
2025.12.22
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.21
【大会結果】第76回全国高校駅伝・男子(2025年12月21日)
2025.12.21
800m日本記録保持者・久保凛が最後の都大路で9人抜きの激走! /全国高校駅伝・女子
-
2025.12.21
-
2025.12.20
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.22
佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ
12月23日、滋賀県守山市のSGホールディングスグループ陸上競技場で令和7年度SGH文スポ チャレンジ競技会が開催された。 同大会は主に前日の全国高校駅伝(男子)に出場した学校のうち、出走できなかった選手たちを中心に参加 […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「チームのために走る」 20年連続で箱根駅伝のシード権を守り続けてい […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 10月の箱根駅伝予選会で東農大は6位を占め、2 […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 この1年で帝京大の長距離種目の歴代記録がガラリ […]
2025.12.22
大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場
第6回全国大学対校男女混合駅伝の大会要項が公開され、大会アンバサダーに元乃木坂46の堀未央奈さんが選ばれた。 堀さんは乃木坂46の2期生として加入し、『バレッタ』でセンターを務めるなど人気メンバーとして活躍。21年3月に […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
