2021.05.07
5月9日、東京・国立競技場で東京五輪のテストイベント「READY STEADY TOKYO」が、世界陸連コンチネンタルツアー・ゴールドと併催するかたちで開催される。コンチネンタルツアーは試合の格を表すカテゴリー「A」となっており、より高い順位ポイントを獲得できるため、ポイントによるワールドランキングで東京五輪を目指す選手・種目にとっては大事な一戦となる。
テストイベントのオペレーション種目(※一部決勝種目を除く)をモーニングセッション、コンチネンタルツアー種目をイブニングセッションで実施。1日の間に、男子16種目、女子17種目の、合計でなんと33種目が行われる。各種目に日本トップアスリートの出場が発表。注目種目を紹介しよう。
●男子
100mには、9秒98の自己記録を持つ桐生祥秀(日本生命)と小池祐貴(住友電工)の2人に、ケンブリッジ飛鳥(Nike)、多田修平(住友電工)が出場予定。山縣亮太(セイコー)の名はないが、6月の日本選手権をにらんだ壮絶な争いとなりそう。桐生、小池はすでに東京五輪の参加標準記録10秒05を突破済み。“高速トラック”でケンブリッジと多田が参加標準記録突破を狙う海外招待選手として、39歳になったジャスティン・ガトリン(米国)らが参戦する。
200mには飯塚翔太(ミズノ)、白石黄良々(セレスポ)、山下潤(ANA)といった代表経験者がエントリー。400mには先の世界リレー(ポーランド)で銀メダルを獲得したメンバーの佐藤拳太郎(富士通)や伊東利来也(三菱マテリアル)らが、いわゆる「バブル方式」を経て出場を予定している。
注目は男子110mハードル。織田記念で13秒16の日本記録を樹立した金井大旺(ミズノ)に、前日本記録保持者の高山峻野(ゼンリン)、そして泉谷駿介(順大)の3人の争いは、まさにワールドクラス。同じく障害レースでは、男子3000m障害に三浦龍司(順大)、山口浩勢(愛三工業)、塩尻和也(富士通)らによる東京五輪参加標準記録8分22秒00が見られるか。
跳躍では走高跳と走幅跳がハイレベル。走高跳は静岡国際で戸邉直人(JAL)と衛藤昂(味の素AGF)が2m30をクリア。昨年の日本選手権覇者・真野友博(九電工)と三つ巴決戦は見応えあり。ここに、ドーハ世界選手権金メダリストで2m43がベストのE.M.バルシム(カタール)の出場も決まった。走幅跳は橋岡優輝(富士通)が絶好調。今季はファウルが続いているものの、8m40から50の跳躍を安定して跳んでおり、大爆発の予感を秘める。
男子5000mには、10000mで東京五輪に内定している相澤晃(旭化成)がエントリー。また、U20日本記録保持者の吉居大和(中大)の走りも注目だ。
●女子
コンチネンタルツアーとしては、1500m、5000m、100mハードル、3000m障害、走幅跳、やり投の6種目が実施。1500mには日本記録保持者で、5000mで五輪代表を決めている田中希実(豊田自動織機TC)が出場。昨年、国立競技場で行われたゴールデングランプリで4分05秒27をマークしており、スタジアムとの相性は抜群だ。また、5000mには、10000mの日本記録保持者で東京五輪代表の新谷仁美(積水化学)と、5月3日の日本選手権10000mで優勝して五輪代表に決まった廣中璃梨佳(日本郵政グループ)がエントリー。廣中は5000mとの2種目で五輪を目指している。
100mハードルは、織田記念で12秒96の日本記録を樹立した寺田明日香(ジャパンクリエイト)と、昨年日本選手権優勝・青木益未(七十七銀行)の争いがおもしろい。やり投には今季好調のドーハ世界選手権代表・佐藤友佳(ニコニコのり)らが出場を予定している。
オペレーション種目として4×100m、4×400mのリレーも実施。大学生や高校生たちが国立競技場を駆け抜ける。大会は無観客で実施。18時30分からTBS系列で生中継される。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.05.19
2025.05.16
2025高校最新ランキング【女子】
2025.05.15
2025全日本大学駅伝出場チーム
-
2025.05.11
-
2025.05.15
-
2025.05.15
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.24
東洋大は18大会連続の本大会ならず 7位と11秒36差「全員でしっかり受け止める」/全日本大学駅伝関東選考会
◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(5月24日/神奈川・レモンガススタジアム平塚) 第57回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が行われ、中大が3時間50分27秒09でトップ通過を果たした。 18大会連続33回目の出場を […]
2025.05.24
中大が2位に約1分差をつけてトップ通過! 「少しずつ強さを手に入れられている」/全日本大学駅伝関東選考会
◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(5月24日/神奈川・レモンガススタジアム平塚) 第57回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が行われ、中大が3時間50分27秒09の総合トップで5大会連続32回目の本大会出場を決めた。 […]
2025.05.24
八千代松陰高の指導者・大塚正人氏の慰労会 羽生拓矢、飯田貴之、石井優吉、鈴木琉胤らOB・OG140名出席
千葉・八千代松陰高の陸上競技部顧問を長年務め、多くのランナーを指導した大塚正人氏の慰労会が5月24日、佐倉市内のホテルで行われた。 大塚氏は1964年生まれ。市川三中時代には全中に2年連続で出場し、2年1500mでは6位 […]
2025.05.24
中大が力を示してトップ通過! 2位・大東大、3位・順大 東洋大が11秒36差で次点 連続出場は17でストップ/全日本大学駅伝関東選考会
◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(5月24日/神奈川・レモンガススタジアム平塚) 第57回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が行われ、中大が3時間50分27秒09のトップ通過で5大会連続32回目の出場を決めた。 中大 […]
2025.05.24
大東大・大濱逞真が強烈なスパートで3組1着 中大がトップ維持、日体大が通過圏内へ/全日本大学駅伝関東選考会
◇全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(5月24日/神奈川・レモンガススタジアム平塚) 第57回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会が行われ、3組は大東大・大濱逞真(2年)が28分37秒48で1着だった。 中大・藤田大智(3 […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析