HOME 国内、大学

2021.03.01

駒大の礎を築いた森本葵氏が死去 64年東京五輪代表、日本記録29年破られず
駒大の礎を築いた森本葵氏が死去 64年東京五輪代表、日本記録29年破られず

1964年東京五輪男子800m代表で、駒大の箱根駅伝初優勝時に監督を務めた森本葵氏が2月28日、死去したことがわかった。81歳だった。

森本氏は三重県出身。宇治山田商工高(現・宇治山田商高)入学時は野球部だったが、走力を買われ部員不足だった陸上部に誘われ高校駅伝に出場。県大会で1区区間賞を獲得したのをきっかけに陸上の道へと進んだ。中大へ進学し、卒業後はリッカーに所属しながらドイツ・マインツ大へ留学。1962年、アムステルダムの競技会で1分50秒9の日本タイ記録をマークし、翌年には日本記録を4度更新。1分48秒1まで短縮した。

さらに64年には1分47秒4をマーク。この日本記録は1993年に小野友誠に破られるまで29年間保持し続けた。現在も日本歴代15位にランクインしている。同年、東京五輪800m代表となり優勝候補に挙がったものの、直前に肝炎を患い準決勝どまりだった。

広告の下にコンテンツが続きます

66年バンコク・アジア大会を最後に現役を引退し、1969年より駒大陸上部の監督に就任。同大OBの大八木弘明(現・駒大監督)がコーチに就任した95年からさらに強化が進み、97年に出雲駅伝初優勝。翌年には出雲、全日本大学駅伝を制した。2000年には箱根駅伝初優勝を飾った。01年に監督を勇退した後は総監督、顧問を歴任。日本中距離界の伝説的選手で、今年の箱根駅伝で優勝を飾った駒大の礎を築いた名指導者だった。森本氏は昨年11月から病気のため入院していたという。

1964年東京五輪男子800m代表で、駒大の箱根駅伝初優勝時に監督を務めた森本葵氏が2月28日、死去したことがわかった。81歳だった。 森本氏は三重県出身。宇治山田商工高(現・宇治山田商高)入学時は野球部だったが、走力を買われ部員不足だった陸上部に誘われ高校駅伝に出場。県大会で1区区間賞を獲得したのをきっかけに陸上の道へと進んだ。中大へ進学し、卒業後はリッカーに所属しながらドイツ・マインツ大へ留学。1962年、アムステルダムの競技会で1分50秒9の日本タイ記録をマークし、翌年には日本記録を4度更新。1分48秒1まで短縮した。 さらに64年には1分47秒4をマーク。この日本記録は1993年に小野友誠に破られるまで29年間保持し続けた。現在も日本歴代15位にランクインしている。同年、東京五輪800m代表となり優勝候補に挙がったものの、直前に肝炎を患い準決勝どまりだった。 66年バンコク・アジア大会を最後に現役を引退し、1969年より駒大陸上部の監督に就任。同大OBの大八木弘明(現・駒大監督)がコーチに就任した95年からさらに強化が進み、97年に出雲駅伝初優勝。翌年には出雲、全日本大学駅伝を制した。2000年には箱根駅伝初優勝を飾った。01年に監督を勇退した後は総監督、顧問を歴任。日本中距離界の伝説的選手で、今年の箱根駅伝で優勝を飾った駒大の礎を築いた名指導者だった。森本氏は昨年11月から病気のため入院していたという。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.09

中大が来春の新入生を発表!長距離は栗村凌、簡子傑ら U20東アジア選手権代表・後藤大輔も進学

中大男子陸上部は12月9日、来春入学となるスポーツ推薦試験の合格者20人を発表した。 長距離ブロックでは広島インターハイ5000m3位で、高校歴代歴代8位の13分34秒38を持つ栗村凌(学法石川高・福島)が合格。栗村は昨 […]

NEWS 富士山女子駅伝のエントリー発表! 2冠目指す城西大は兼子心晴、金子陽向らが登録 大東大は野田真理耶がメンバー外

2025.12.09

富士山女子駅伝のエントリー発表! 2冠目指す城西大は兼子心晴、金子陽向らが登録 大東大は野田真理耶がメンバー外

全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の主催者は、12月30日に行われる大会のエントリー選手を発表した。 10月の全日本で25年ぶりの優勝を果たした城西大は、区間賞を獲得した兼子心晴(4年)、金子陽向(4年)、本間香( […]

NEWS 鹿児島銀行・宇都ひなたと坂口日菜子が退部 「応援のお陰で苦しいときも乗り越えられた」

2025.12.09

鹿児島銀行・宇都ひなたと坂口日菜子が退部 「応援のお陰で苦しいときも乗り越えられた」

鹿児島銀行は12月8日、宇都ひなたと坂口日菜子が10月末に退部したことを発表した。 宇都は鹿児島・伊敷中から鹿児島高に進学し、3年時には1500mでインターハイに出場。卒業後はワコールに進み、1年目からクイーンズ駅伝に出 […]

NEWS ユニクロ女子陸上競技部が選手公募「日本一、そして世界へ羽ばたくランナーを募集」

2025.12.09

ユニクロ女子陸上競技部が選手公募「日本一、そして世界へ羽ばたくランナーを募集」

ユニクロ女子陸上競技部が、選手の一般公募を12月5日に開始した。 同社女子陸上競技部は1997年に創部。全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)には2003年に初出場。14年には7位に入った。 その後は浮き沈みを繰り返 […]

NEWS パロマ瑞穂スタジアムが2026年4月22日供用開始 6月には日本選手権開催、秋は名古屋アジア大会の会場

2025.12.09

パロマ瑞穂スタジアムが2026年4月22日供用開始 6月には日本選手権開催、秋は名古屋アジア大会の会場

愛知県名古屋市の瑞穂公園を管理する株式会社瑞穂LOOP-PFIは12月9日、建て替えを進めていたパロマ瑞穂スタジアム(瑞穂公園陸上競技場)が2026年4月22日に一般供用を開始すると発表した。 発表によると、約30000 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top