HOME 駅伝、箱根駅伝

2025.10.18

NEWS
安定したレースで中央学大がトップ通過 「個人の走る力が無いと」 3週間前に戦略変更/箱根駅伝予選会
安定したレースで中央学大がトップ通過 「個人の走る力が無いと」 3週間前に戦略変更/箱根駅伝予選会

第102回箱根駅伝予選会でトップ通過を果たした中央学大

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km)

第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過で3年連続25回目の本戦出場を決めた。

上位4校が34秒差以内となった大混戦の中で、中央学大が安定したレース運びを見せた。

広告の下にコンテンツが続きます

エースで主将の近田陽路(4年)が序盤から日本人トップの争いを繰り広げ、市川大世(3年)上位争い。中間層も前方でレースを進め、5kmの通過タイムで5位につけると、その後もチームは上位に位置する。

「特に最初はゆっくりめに入ってくれて、公園に入ってから安定するというかたちでした。前田君(和摩、東農大3)がずっと引っ張ってくれていたので、絶対に勝つという気持ちでした」。3月の立川ハーフでも同様のパターンを経験していた近田は燃えていた。

最後は日体大の平島龍斗(4年)らと競り合いながら日本人トップの7位でフィニッシュ。「個人としては100点とはいきませんでした」と言う市川も18位で続くと、上位8人がふたケタ順位に収まり、2位の順大に12秒差で競り勝った。

広告の下にコンテンツが続きます

だが、この背景には大きな変化があった。就任33年目の川崎勇二監督は「就任して以来、初めてですけど集団走をやめました」と明かす。「がんじがらめになるとやりたいこともやれませんし、本戦のことを考えたら個人の走る力がないと通用しません」と理由を語る。

3週間前に集団走をやめることが選手に伝えられたという。主将の近田は「自分自身もビックリしました。個々で走り方が違いますし、最初上げて粘る人もいれば、後半で上げるのが得意な人もいる。そういう意図があるということをメンバーに伝えました」と振り返る。

川崎監督が指摘するとおり、予選会では力を示す一方で、本戦では2019年の第95回大会を最後に、シード圏からは遠ざかる戦いが続いている。

予選会でその変化を垣間見せたが、川崎監督は「(本戦は)まったく別物です。本戦に向けて少しでも戦えるチームを作り上げていかないと、今のままでは後ろのほうを走るだけだと思います」と手綱を緩めない。

「まだ油断せずに、この先も全日本大学駅伝や箱根駅伝があります。そこでも負けないように、(その自信を)チームに生かしていきたいです」と近田。勝負の駅伝シーズンはまだまだ始まったばかりだ。

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過で3年連続25回目の本戦出場を決めた。 上位4校が34秒差以内となった大混戦の中で、中央学大が安定したレース運びを見せた。 エースで主将の近田陽路(4年)が序盤から日本人トップの争いを繰り広げ、市川大世(3年)上位争い。中間層も前方でレースを進め、5kmの通過タイムで5位につけると、その後もチームは上位に位置する。 「特に最初はゆっくりめに入ってくれて、公園に入ってから安定するというかたちでした。前田君(和摩、東農大3)がずっと引っ張ってくれていたので、絶対に勝つという気持ちでした」。3月の立川ハーフでも同様のパターンを経験していた近田は燃えていた。 最後は日体大の平島龍斗(4年)らと競り合いながら日本人トップの7位でフィニッシュ。「個人としては100点とはいきませんでした」と言う市川も18位で続くと、上位8人がふたケタ順位に収まり、2位の順大に12秒差で競り勝った。 だが、この背景には大きな変化があった。就任33年目の川崎勇二監督は「就任して以来、初めてですけど集団走をやめました」と明かす。「がんじがらめになるとやりたいこともやれませんし、本戦のことを考えたら個人の走る力がないと通用しません」と理由を語る。 3週間前に集団走をやめることが選手に伝えられたという。主将の近田は「自分自身もビックリしました。個々で走り方が違いますし、最初上げて粘る人もいれば、後半で上げるのが得意な人もいる。そういう意図があるということをメンバーに伝えました」と振り返る。 川崎監督が指摘するとおり、予選会では力を示す一方で、本戦では2019年の第95回大会を最後に、シード圏からは遠ざかる戦いが続いている。 予選会でその変化を垣間見せたが、川崎監督は「(本戦は)まったく別物です。本戦に向けて少しでも戦えるチームを作り上げていかないと、今のままでは後ろのほうを走るだけだと思います」と手綱を緩めない。 「まだ油断せずに、この先も全日本大学駅伝や箱根駅伝があります。そこでも負けないように、(その自信を)チームに生かしていきたいです」と近田。勝負の駅伝シーズンはまだまだ始まったばかりだ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.18

東農大が「1秒」の悔しさ晴らす6位通過! エース・前田和摩「今後の自信につながる」/箱根駅伝予選会

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過を果たした。東農大 […]

NEWS 東海大が5位で2年ぶり本戦出場 前回の14位教訓に医学部と連携/箱根駅伝予選会

2025.10.18

東海大が5位で2年ぶり本戦出場 前回の14位教訓に医学部と連携/箱根駅伝予選会

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過を果たした。 東海 […]

NEWS 主力が好走した山梨学大は3位通過 大﨑悟史監督「目標通りに力を発揮してくれた」/箱根駅伝予選会

2025.10.18

主力が好走した山梨学大は3位通過 大﨑悟史監督「目標通りに力を発揮してくれた」/箱根駅伝予選会

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過を果たした。 山梨 […]

NEWS 安定したレースで中央学大がトップ通過 「個人の走る力が無いと」 3週間前に戦略変更/箱根駅伝予選会

2025.10.18

安定したレースで中央学大がトップ通過 「個人の走る力が無いと」 3週間前に戦略変更/箱根駅伝予選会

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過で3年連続25回目 […]

NEWS 順大が2位通過 1秒差で10位通過の前回から一転「今回は自信があった」/箱根駅伝予選会

2025.10.18

順大が2位通過 1秒差で10位通過の前回から一転「今回は自信があった」/箱根駅伝予選会

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分33秒で総合トップを占め、3年連続2 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top