◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目
東京世界陸上2日目が行われ、モーニングセッションの女子マラソンでは初代表の小林香菜(大塚製薬)が2時間28分50秒で7位に入賞した。日本勢の入賞は2019年ドーハ大会以来3大会ぶりとなる。
小林は序盤で集団から飛び出した米国勢を追いかける積極的な走りで、20kmを4位で通過。24km付近で集団に抜かれて10位に後退したものの、粘りを発揮する。
35km手前で入賞圏内の8位に浮上し、37km付近で7番手まで順位を上げた。24歳の小林は早大ランニングサークル出身。「後半、ケニア勢が来ると思って自分のペースで前半で進めて、何とか何とか絶対8位に入って粘ろうと思って走りました」と涙ながらに語った。
この結果で、小林は2027年秋開催予定のロサンゼルス五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップの出場権を獲得している。
このほか、2大会連続の代表となった佐藤早也伽(積水化学)は、終盤の上り坂を利用して順位を上げて2時間31分15秒の13位。序盤は積極的にレースを進めた安藤友香(しまむら)は2時間35分37秒で28位だった。
男子400mでは予選2組で中島佑気ジョセフ(富士通)が44秒44の日本新記録をマークし、組2着で準決勝進出を果たした。序盤は冷静にレースを進め、最後の直線で順位を上げた。「本当に計画通りに進んだと思います」と話した。
予選1組の日本選手権覇者・佐藤風雅(ミズノ)は45秒10で組5着。準決勝進出はならなかった。
男子走高跳予選でB組の赤松諒一(SEIBU PRINCE)と瀬古優斗(FAAS)が2m25で決勝進出を果たした。この種目で日本勢が複数人決勝に進むのは初めてで、五輪を通じても3人が入賞した1936年ベルリン五輪以来となる。
昨年のパリ五輪で5位に入賞している赤松は2m25までをそれぞれ1回でクリア。A組と合わせた総合で1位タイでの通過となった。8月に日本歴代2位タイの2m33をマークした瀬古は2m21は3回目で成功させると、2m25は一発で成功させ、総合4位で通過している。
3大会連続代表の真野友博(九電工)は予選A組で2m21にとどまり、全体14位タイで決勝進出はならなかった。
今回で20回を数える世界陸上で、この種目で日本勢が複数人決勝に進むのは初めて。五輪を通じても、3人が入賞した1936年ベルリン五輪以来となる。
女子100mハードルでは日本勢が3人登場した。日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)は12秒92(+0.1)で4着に入り、記録によるプラス通過で準決勝へ進出。「大事に1本走ろうと思っていたのが、準決勝につながって良かった」と声を弾ませた。
同歴代2位の中島ひとみ(長谷川体育施設)は12秒88(±0)の5着となったが、プラス通過となる4着以下の3番目で準決勝へ進んだ。。「このユニフォームの姿をたくさんの方々の見せられたのはすごく幸せに思います」と笑った。
田中佑美(富士通)は13秒05(±0)で6着にとどまり、準決勝進出はならなかった。
男子10000m決勝では鈴木芽吹(トヨタ自動車)が29分33秒60で20位、葛西潤(旭化成)は29分41秒84で22位だった。スローペースで進んだレースで、ともに先頭に立つ場面もあったが、終盤のペースアップに対応できなかった。
日本勢として9大会ぶりに男子1500mに出場した飯澤千翔(住友電工)は3分41秒76の13着だった。
女子400m予選では、初の決勝進出を果たした男女混合4×400mリレーでアンカーを務めた松本奈菜子(東邦銀行)は52秒41で5組7着だった。
大会3日目のモーニングセッションは男子マラソン、イブニングセッションは三浦龍司(SUBARU)が出場する男子3000m障害などが行われる。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.09.15
男子中長距離・青木丈侑がコモディイイダを退社 引退して「陸上以外にチャレンジしたい」
-
2025.09.15
-
2025.09.15
2025.09.12
前夜祭イベントでギネス“世界新” 寺田明日香が高速道路KK線でリレー参加/東京世界陸上
-
2025.09.11
-
2025.09.13
-
2025.09.14
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.27
アディダス アディゼロから2025年秋冬新色コレクションが登場!9月1日より順次販売
-
2025.08.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.09.15
男子中長距離・青木丈侑がコモディイイダを退社 引退して「陸上以外にチャレンジしたい」
コモディイイダに所属していた男子長距離の青木丈侑が9月15日付で同社を退社し、現役引退することが明らかになった。 青木は群馬・東農大二高出身。城西大時代は、昨年の日本選手権1500mに出場した。自己ベストは3分41秒79 […]
2025.09.15
DAY2は延べ8万7000人超が来場 男女の100m決勝、男子10000m決勝など実施/東京世界陸上
◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京2025世界陸上財団は9月14日、東京世界陸上2日目(DAY2)のモーニングセッションとイブニングセッションの入場者数(14日21日時点の速報値)を発表した。 […]
2025.09.15
100mのS-Classは御家瀬緑が11秒43、林拓優が10秒24で大会新V 今年は大阪で開催/THE GAME
「THE GAME in OSAKA」が9月14日、大阪府吹田市の万博記念公園競技場で行われた。 「すべての選手に、勝つチャンスを。」の大会コンセプトのもと、自己ベストに応じてクラス分けが行われており、最も持ちタイムが速 […]
2025.09.15
100m新女王ジェファーソン・ウッデン 歴代4位の10秒61に「Oh! My God!」6位フレイザー・プライス「世界陸上で多くのものを得た」/東京世界陸上
東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)2日目 東京世界陸上の2日目が行われ、女子100mはメリッサ・ジェファーソン・ウッデン(米国)が世界歴代4位となる10秒61(+0.3)をマークし、悲願の金メダルを獲得した。 […]
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/