ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。
男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太(三菱重工)、女子は安藤友香(しまむら)と小林香菜(大塚製薬)が登壇(佐藤早也伽/積水化学は欠席)。それぞれ、大会に向けての思いを語った。
初の世界大会挑戦となる吉田は「すごく身が引き締まる思いです」と言葉に力がこもる。
昨年12月の福岡国際に日本歴代3位の2時間5分16秒で4年ぶり2度目の栄冠。世界選手権選考レース中のトップタイムで、ただ1人の優勝者となり、文句なしの代表入りを果たした。青学大卒業前に別府大分毎日マラソンで当時・学生歴代2位の2時間8分30秒で日本人トップの3位。内定を得ていた一般企業に断りを入れて競技継続を決め、同年12月の福岡を2時間7分05秒で制して日本男子マラソン界に新風を吹き込んだ。
だが、その後はなかなか思うような結果を残せず、パリ五輪代表入りもならず。「大学を卒業して5年が経過していますが、現実を突きつけられて結果が出ないことが多かった」と吉田。それだけに、「今まで積み重ねてきたものが結果として表れた。ホッとしている気持ちのほうが強いです」と心境を吐露する。
もちろん、その間も世界への思いを強く抱いてきた。特に、2021年以降に大迫傑(Nike)と練習を共にしたことで「大迫さんへの練習の姿勢を学び、世界大会へ出たいという思いが強くなった」と言う。
東京世界選手権でのターゲットは、その大迫が東京五輪で残した6位を超えること。そのために、すでに着々と準備を進めている。予想される暑さへの対策についても取り組みを始めていて、「学者の先生に実際に話を聞きに行ったり、いろいろな論文や文献を読んで取捨選択をしている状況。当日は万全な状態でいけるかなと思っています」とすでに手応えをつかんでいる。
最大の目標は28年のロサンゼルス五輪に置きつつも、「その第1ステップ」として世界との戦いに挑む吉田。「最大限の準備をして、自分の力がどの程度あるのかを試す場だと思ってレースに臨みたい」と意気込みを語った。
東京世界選手権は9月13日~21日、東京・国立競技場で開催される。マラソンンは大会2日目の9月14日に女子、3日目の9月15日に男子が、それぞれ午前8時スタートで行われる。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.12.07
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.11
タイの19歳ブーンソンが100m9秒94!!!日本記録上回るアジア歴代3位、U20世界選手権2大会ファイナル
東南アジア大会がタイ・バンコクのスパチャラサイ競技場で行われ、男子100mでタイのプリポル・ブーンソンが9秒94(+0.7)をマークした。 予選で出されたこの記録はアジア歴代で日本記録(9秒95:山縣亮太)を上回る3位。 […]
2025.12.11
青学大・原晋監督が最大のライバルに駒大 「勝つ知識、ノウハウを兼ね備える」 箱根V3へ不安材料は「経験者が少ない」
第102回箱根駅伝で3連覇を狙う青学大が、都内の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 壮行会後に記者会見が行われ、一番のライバル校を問われた原監督は「一番はやはり駒澤大学です。ここ11年 […]
2025.12.11
箱根駅伝V3へ青学大が壮行会 主将・黒田朝日「新たな歴史を作る舞台」 2年連続区間賞・塩出翔太「良い報告ができるように」
第102回箱根駅伝で3連覇を狙う青学大が、都内の青山キャンパスで壮行会を開き、原晋監督やエントリー選手たちが登壇した。 お昼休みで多くの学生や教職員が集まるなか、原監督は「シーズン当初は新体制となり、学生たちには『勝つ確 […]
2025.12.10
【箱根駅伝エントリー】登録選手336人が決定 最多出身高は13年ぶりの駅伝名門校! 都道府県別では埼玉が2年連続トップ
第102回箱根駅伝のチームエントリーが12月10日に行われ、今回も1チーム16人、21チーム計336人が選手登録された。 登録選手を出身高校別に見ると、佐久長聖高(長野)が13人で最多となった。続いて、洛南高(京都)が1 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025