ジャパンチャンピオンシップシリーズ(JMCシリーズ)シリーズⅣアワードが3月27日に都内で行われ、ポイントランキング上位の選手たちが表彰を受けた。
女子のシリーズチャンピオンとなったのは安藤友香(しまむら)。初優勝で、合わせて第108回日本選手権者にも輝いた。
1991年東京世界選手権女子マラソン銀メダリストの山下佐知子さん(現・第一生命グループ専任コーチ)から表彰を受けた安藤は、「日頃から支えてくださっている方々のお陰で賞を取ることができました」と感謝の言葉を述べた。
シリーズチャンピオンとなったことで、9月の東京世界選手権代表に内定済み。アワード後の代表発表会見に臨んだ安藤は「上位入賞を目指して、あきらめず、1つでも上の順位を目指して走りたい」と意気込みを語る。
日本代表としては10000mで出場した21年東京五輪以来で、マラソンは2017年ロンドン世界選手権以来。当時初マラソン日本最高だった2時間21分47秒を出して一躍注目を集め、2度目のマラソン挑戦が世界の舞台だったが、「まだ未熟で、(世界大会の)空気に飲まれて自分の力を発揮できずに悔しい思いをしました」。
あれから8年を経て多くの経験を積み、「いろいろな方々から応援してもらっています」と安藤。昨年の名古屋ウィメンズでは、なかなか更新できなかった初マラソンでのタイムをついに塗り替える2時間21分18秒の自己新をマークし、殻を破った。今年3月の東京ではハイペースに対応できず、後半ペースダウンして2時間23分37秒にとどまったが、シリーズチャンピオンが示すとおり、その安定感は日本屈指だ。
9月の本番に向けては「気象条件がポイント」と安藤。暑さを想定したトレーニングをこなし、「どのようにしていけば夏のレースで自分のパフォーマンスを発揮できるのか、これから相談しながらやっていきたい」と話す。
「今できるベストパフォーマンスをして、後悔なく終われるようにしたい」と安藤。東京五輪では国立競技場が舞台だったが、今度は東京の街を力強く走り抜く。
2位は鈴木優花(第一生命グループ)、3位は佐藤早也伽(積水化学)。8位までのうち、6位の細田あい(エディオン)、7位の小林香菜(大塚製薬)が出席して表彰を受けた。
また、JMCシリーズⅣの第4期(2024年4月~2025年3月)において新たなに特別賞を創設。特別賞は第4期に初マラソン日本最高記録を更新した選手に贈られ、2月2日の別府大分毎日で2時間6分07秒をマークした若林宏樹(青学大)と、2月24日の大阪でその若林の記録を破り、2時間5分39秒を出した近藤亮太(三菱重工)と、2時間6分05秒で走った黒田朝日(青学大)の3人が選ばれている。
JMCシリーズは日本陸連が2021年に立ち上げたもので、期間内の大会成績(記録と順位)にポイントを与え(大会のグレードによって順位ポイントは異なる)、2試合の合計ポイントによってランキング化し、順位をつけるというもの。今後は28年ロサンゼルス五輪選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権獲得を目指すMGCシリーズへと継承される。
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