2024.12.19
ラストラン迫る主将の決意

最後の箱根に向けて調整を進める田中悠登主将(写真は全日本大学駅伝)
原監督が「歴代最高の布陣」と評するチームは、2016年度以来となる2度目の学生駅伝3冠を目指していた。
それだけに、出雲、全日本はいずれも國學院大、駒大に敗れて3位に終わったことには悔しさが残るのは事実だ。
だが、今年のチームスローガン「大手町で笑おう」を実現するために、箱根駅伝を最大目標としてきた選手、そして指揮官に一切の迷いは見当たらない。むしろ、箱根が近づくにつれて、自然と生き生きしてくる姿は例年通りだ。
一方で、田中にとっては、「4年間で1番故障が多かったです」と振り返るほど、苦しいシーズンだった。
夏合宿も1次は7割程度の消化にとどまり、2次も後半離脱を強いられた。そのなかで、箱根1本に絞りつつ、全日本にも出走。だが5区(4位)で後続に差を詰められ、「自分のところで流れを乗せられませんでした」と反省する。
それでも、MARCH対抗戦を経て、「状態が戻ってきた感覚があります」と手応えも見せる。駅伝では、前々回の箱根で8区5位や、3年時の全日本8区3位など、「外さないのが自分の強み。経験者がいない区間など、組み合わせによって、どこを任されても走れる準備はできています」と主将らしい意欲を見せる。
「もちろんうまくいかないこともありましたけど、やってきたことは胸を張って言える状態。あとは全力で楽しんで、勝って終わりたいと思っています」
この1年、個性豊かなチームを引っ張ってきた主将の顔に迷いはない。それはチーム全体にも浸透している想いだろう。
フレッシュグリーンの譲れない戦いが、すぐそこまで迫っている。
文/田中 葵
指揮官が絶大な信頼を置く「駅伝男」
2連覇を狙うフレッシュグリーンが、順調な仕上がりを見せている。12月10日に発表された16名のエントリー。青学大は前回2、3区区間賞を獲得した黒田朝日(3年)、太田蒼生(4年)や、出雲(1区)、全日本(2区)で区間賞を獲得した鶴川正也(4年)らが名を連ねた。 上位10人の10000m平均タイムは前回を上回る28分20秒04に達し、1年生も2015年の初優勝以降では、最多タイとなる4人が名を連ねた。往路には原晋監督が、「駅伝力、突破力、破壊力が学生トップクラス」と信頼を置く太田、鶴川、黒田のスーパーエース3本柱がそろう。 さらに箱根を制するための重要なファクターである“山”では、前回5区2位の若林宏樹、同6区2位の野村昭夢の4年生コンビも、区間新記録を狙える「S級クラス」のランナーとなった。 原監督も「10区間のうち、半分は揺るぎない自信がある」と語る。過去7回のすべてが6区終了時点までには首位に立っているだけに、今回も得意の先手必勝で突っ走るか。 [caption id="attachment_123595" align="alignnone" width="800"]
ラストラン迫る主将の決意
[caption id="attachment_123595" align="alignnone" width="800"]
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
2025.05.01
九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
伊東明日香の加入を発表する東京メトロ女子駅伝部 【選手入部のお知らせ】日頃より #東京メトロ女子駅伝部 (マーキュリー)を応援いただき、ありがとうございます。5月1日付けで、下記の選手が入部いたしました。 伊東 明日香 […]
2025.05.01
九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場
ケニア出身のニアマイアの加入を報告する九電工 🟡WELCOME TO KYUDENKO🟡 5月1日付で以下の選手が加入しました!#キプンゲノ・ニアマイア 選手(ケニア🇰🇪) たくさんの応援よろしくお願いします📣https […]
2025.05.01
アディダスによるスポーツを通じたグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET」が今年も開催!
アディダス ジャパンは、未来のスポーツ環境を支えるためのグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET(ムーブ・フォー・ザ・プラネット)」を5月12日~25日まで開催することを発表した。5月12日の計測開 […]
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
テクノロジーとパフォーマンスの向上 典型的な例が2008年北京オリンピック水泳競技で25個の世界記録更新のうち23個が同じ水着(レーザーレーサー)を着用した選手によって樹立されたことは大きく注目された。 2009年の世界 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)