HOME 駅伝、箱根駅伝

2024.12.13

國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」
國學院大エースの平林清澄「どの区間でもエースとしての走りをする」最後の箱根駅伝「監督を大号泣させたい」

壮行会後に取材に応じた國學院大主将の平林清澄

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に主将の平林清澄(4年)が報道陣の合同取材に応じた。

2冠を獲得しているだけに、壮行会にはファンはもちろん、メディアの数も大幅増に「チームの成長を感じます」。

今年は大阪マラソンで学生最高新となる2時間6分18秒で優勝。主将としてもトラック、駅伝、そして日々のトレーニングや生活からチームを引っ張ってきた。

「主将として気持ちを強く持ち、“勝ち”に向けて攻める姿勢がチームにも出てきたと思います」。箱根駅伝は「10人しか走れない過酷な世界」だが、「全員が狙っていかないといけない、みんなできるぞ」とミーティングで鼓舞。その中で「毎年、課題だった中間層の底上げができました。明確に勝ち切るという目標を掲げたのもプラスに働いたと思います」と話す。

60人以上の部員がいるなか、示してきたのは攻めの姿勢。「練習でガンガン攻めるというのは、僕らが1年目からやってきたこと。それが浸透して、下級生も攻めた練習をしてくれます」と、学年やレベルに関係なく、刺激し合えるチームになった。その背景には副キャプテンを務める山本歩夢、原秀寿の存在が大きく、「2人がいたからこそ」と感謝する。

過去2回走っているエース区間の2区、または5区への起用の可能性も秘めるが「どの区間になってもエースとしての走りをしたい」と言う平林。他大学の指揮官がこぞって今も口説けなかった悔しさを語るほど、大エースへと成長した逸材は、
前田監督の涙を見て國學院大に進学を決めた。

広告の下にコンテンツが続きます

前田監督とは卒業後、ロジスティードに進む。実業団でも「一緒にマラソンで世界で戦えるように」と前田監督が明かすように、今後も指導を受けていく。箱根駅伝の後には、東京世界選手権マラソン代表入りを目指し、マラソン出場へのプランも指揮官は明かすが、もちろん、まずは目の前の箱根駅伝に「全集中しています」と平林は言う。

「競技以外のメンタル的なところも含め、基礎からたたき直してもらえました。最後の箱根駅伝が集大成。僕の夢でもあり、監督の夢でもあり、チーム全体の夢。結果を出すことが一番の恩返し。チャンスをつかんで、前田監督を大号泣させたいです」

『歴史を変える挑戦』エピソード3と題した國學院大の壮大な物語。エースはチームを頂点に導き、恩師とともに歓喜の涙を流すつもりでいる。

箱根駅伝は来年1月2日に往路、3日に復路が行われる。

第101回箱根駅伝に出場する國學院大が12月13日、東京の渋谷キャンパスで壮行会が開かれ、前田康弘監督と選手たちが登壇。壮行会後に主将の平林清澄(4年)が報道陣の合同取材に応じた。 2冠を獲得しているだけに、壮行会にはファンはもちろん、メディアの数も大幅増に「チームの成長を感じます」。 今年は大阪マラソンで学生最高新となる2時間6分18秒で優勝。主将としてもトラック、駅伝、そして日々のトレーニングや生活からチームを引っ張ってきた。 「主将として気持ちを強く持ち、“勝ち”に向けて攻める姿勢がチームにも出てきたと思います」。箱根駅伝は「10人しか走れない過酷な世界」だが、「全員が狙っていかないといけない、みんなできるぞ」とミーティングで鼓舞。その中で「毎年、課題だった中間層の底上げができました。明確に勝ち切るという目標を掲げたのもプラスに働いたと思います」と話す。 60人以上の部員がいるなか、示してきたのは攻めの姿勢。「練習でガンガン攻めるというのは、僕らが1年目からやってきたこと。それが浸透して、下級生も攻めた練習をしてくれます」と、学年やレベルに関係なく、刺激し合えるチームになった。その背景には副キャプテンを務める山本歩夢、原秀寿の存在が大きく、「2人がいたからこそ」と感謝する。 過去2回走っているエース区間の2区、または5区への起用の可能性も秘めるが「どの区間になってもエースとしての走りをしたい」と言う平林。他大学の指揮官がこぞって今も口説けなかった悔しさを語るほど、大エースへと成長した逸材は、 前田監督の涙を見て國學院大に進学を決めた。 前田監督とは卒業後、ロジスティードに進む。実業団でも「一緒にマラソンで世界で戦えるように」と前田監督が明かすように、今後も指導を受けていく。箱根駅伝の後には、東京世界選手権マラソン代表入りを目指し、マラソン出場へのプランも指揮官は明かすが、もちろん、まずは目の前の箱根駅伝に「全集中しています」と平林は言う。 「競技以外のメンタル的なところも含め、基礎からたたき直してもらえました。最後の箱根駅伝が集大成。僕の夢でもあり、監督の夢でもあり、チーム全体の夢。結果を出すことが一番の恩返し。チャンスをつかんで、前田監督を大号泣させたいです」 『歴史を変える挑戦』エピソード3と題した國學院大の壮大な物語。エースはチームを頂点に導き、恩師とともに歓喜の涙を流すつもりでいる。 箱根駅伝は来年1月2日に往路、3日に復路が行われる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top