◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)10日目
パリ五輪・陸上競技10日目のイブニングセッションが行われ、男子走高跳決勝に出場した赤松諒一(SEIBU PRINCE)が日本歴代4位タイの2m31をクリアし、5位に食い込んだ。
1936年ベルリン大会、日本の男子走高跳は5位に矢田喜美雄、6位に隈善郎、田中弘とトリプル入賞という足跡を刻んでいる。日本勢の同種目入賞はこの時以来で、順位も矢田に並ぶ日本勢最高位。赤松がその歴史を、88年ぶりに塗り替えた。
それほどの快挙を成し遂げた赤松。「一番楽しい大会でした。この大会は楽しもうと決めてやってきたので」と満面の笑顔で振り返った。
最初の高さの2m17、2m22をいずれも1回でクリア。この時点で「調子がいい」と感じたという赤松は、続く2m27は1回失敗したものの、2回目にきっちりと越える。この時点で8位入賞を確定させたが、「あまり数えてなかった」と赤松は、目標にしていた「2m31」挑戦に集中力を高める。
昨年7月に出した自己記録を1cm上回るこの高さを、赤松はスピードに乗った助走から一発で越えてみせた。「めちゃくちゃうれしかったです。周りの観客の力と、それでスピードに乗って踏み切れたというのが一番大きいと思います」。会心のジャンプで、この時点で2位に浮上した。
続く2m34はクリアならず、メダルはお預けになったが、自己新、五輪の日本人最高記録と最高順位という大きな足跡を刻んだ。
岐阜・加納高から岐阜大、同大学院に進み、2020年からアワーズに所属。医学部研究生として大学院で学びながらも競技を続け、昨年のブダペスト世界選手権では8位入賞を果たした。
今年3月には、踏み切り脚の左足の甲を疲労骨折し、3月24日にボルトを入れる手術を行ったことを公表した。4月初旬以降は跳躍練習以外の加圧トレーニングやウエイトトレーニング、フィジカルトレーニング、スプリントトレーニングを中心に実施。5月から跳躍練習を再開と、良い流れが作れていたわけではない。
その中でも、5月1日付で西武・プリンスホテルズワールドワイドに所属を変更。同14日に社員としてさらなるバックアップを受けることになり、6月の日本選手権では堂々の2連覇達成へとつなげた。
そして、ワールドランキングで初の五輪代表入りを決めると、一躍五輪入賞者に。大舞台を終えて、見えたものがある。
「来年の東京世界選手権ではメダル争いを目指したい」。そのためにも、「これからしっかりトレーニングを積んで、2m34以上を跳べるようにして(世界の舞台に)帰ってきたい」
日本のハイジャンプを世界に近づけた赤松。さらなる高みを、しっかりと見据えた。
【動画】五輪で自己新!男子走高跳・赤松諒一の跳躍をチェック
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