HOME 高校

2024.05.20

ロス瑚花アディアが短距離3冠 近藤いおん都高校新の6m22 仮屋愛優100mH&七種で大会新 明大中野が男子リレー2冠/IH東京都大会
ロス瑚花アディアが短距離3冠 近藤いおん都高校新の6m22 仮屋愛優100mH&七種で大会新 明大中野が男子リレー2冠/IH東京都大会

ロス瑚花アディア(城西)

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。

東京都大会は5月5日、11~12日、18~19日の5日間、駒沢陸上競技場(5日はハンマー投のみで大井陸上競技場)で行われ、各種目で好記録が生まれた。

女子短距離のロス瑚花アディア(城西3)は、12日の100mを12秒40(-6.7)で制すと、2走に入った4×100mリレーも46秒60で快勝。さらに翌週の19日は200mも24秒26(-0.5)で優勝し、3冠を達成した。

100mの自己記録は11秒66。4月の支部予選で11秒71、織田記念で11秒77をマークするなど、優勝候補の大本命として今大会を迎えていた。決勝は、11日の予選(12秒05/-3.8)や準決勝(12秒21/-4.3)以上に強烈な向かい風が吹くなかでのレースとなったが、ロスは「まずは順位をしっかり取りに行くことを意識しました」と話すように力強い走りだけでなく、安定感でもライバルたちを圧倒した。

1年時にインターハイを経験した4×100mリレーも今年はエースとして奮闘。「ところどころミスもあったので、バトンの完成度はまだまだ。それでも風などのコンディションを考えると、悪くないタイムだったと思います」と安堵の表情を浮かべた。ここ2年は故障で苦しみ、昨季のインターハイ路線は最後まで戦えなかっただけに、高校最後の夏に懸ける思いは強い。

他の女子種目では、昨年のインターハイ七種競技3位の仮屋愛優(東京3)が存在感を示した。1種目めの100mハードルで高校歴代4位、都高校記録の13秒40(+1.7)をマーク。総合得点で自己ベストを168点上回る5212点の大会新で初優勝を飾った。さらに、七種競技後半が行われた19日に単独種目の100mハードルにも出場。予選13秒62(+0.9)、準決勝(13秒91/-0.4)を経て、決勝は13秒76(-1.2)とこちらも大会新で制して2冠に輝いた。

走幅跳で昨年のインターハイ2位の近藤いおん(城西3)は、高校歴代11位タイの6m22(+0.9)で都高校記録を2cm更新して優勝。明星学園勢の争いとなった走高跳は、ジャンプオフの末に昨年のインターハイ2位の千葉玲奈(3年)が1m66で同7位の手島花奈(3年)を退けた。

広告の下にコンテンツが続きます

男子は、110mハードルで昨秋の国体少年Bを制した古賀ジェレミー(東京2)が高2歴代4位タイの14秒05(-2.0)をマークして初優勝。実力者が揃ったスプリントは、100mを昨年のU18大会3位の山﨑天心(城西3)が10秒55(-1.8)で、200mは100m2位の濱椋太郎(目黒日大3)が21秒20(-0.8)でそれぞれ頂点に立った。

リレーは明大中野が2種目を制し、4×100mリレーのアンカーを務め、最後に城西に対して逆転劇を演じた大坂千広(2年)は「バトンパスは全体的にあまりうまく行かなかったけれど、落ち着いて自分の走りができました」と胸を張る。4×400mリレーは3人が2年生以下というメンバーながら、3分14秒21の好タイムを叩き出した。

フィールドでは、走幅跳の宮坂玲皇(岩倉2)が最終6回目で再逆転のビッグジャンプを見せ、7m38(+0.7)で優勝し、走高跳は昨年の全中チャンピオン・清水怜修(明星学園1)が2m07で2位に6cm差つけて快勝した。

学校対抗は東京が男女ともに総合優勝に輝いた。男子は円盤投でワン・ツーを占めた原田颯輔(2年)と菅野颯輝(3年)、八種競技を制した手島敬太(2年)らの活躍が光り、119.5点を獲得。女子は20種目中16種目で得点を重ねる層の厚さで142点を積み上げた。

南関東大会は6月14日から4日間、東京・駒沢陸上競技場で行われる。

文/小野哲史

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。 東京都大会は5月5日、11~12日、18~19日の5日間、駒沢陸上競技場(5日はハンマー投のみで大井陸上競技場)で行われ、各種目で好記録が生まれた。 女子短距離のロス瑚花アディア(城西3)は、12日の100mを12秒40(-6.7)で制すと、2走に入った4×100mリレーも46秒60で快勝。さらに翌週の19日は200mも24秒26(-0.5)で優勝し、3冠を達成した。 100mの自己記録は11秒66。4月の支部予選で11秒71、織田記念で11秒77をマークするなど、優勝候補の大本命として今大会を迎えていた。決勝は、11日の予選(12秒05/-3.8)や準決勝(12秒21/-4.3)以上に強烈な向かい風が吹くなかでのレースとなったが、ロスは「まずは順位をしっかり取りに行くことを意識しました」と話すように力強い走りだけでなく、安定感でもライバルたちを圧倒した。 1年時にインターハイを経験した4×100mリレーも今年はエースとして奮闘。「ところどころミスもあったので、バトンの完成度はまだまだ。それでも風などのコンディションを考えると、悪くないタイムだったと思います」と安堵の表情を浮かべた。ここ2年は故障で苦しみ、昨季のインターハイ路線は最後まで戦えなかっただけに、高校最後の夏に懸ける思いは強い。 他の女子種目では、昨年のインターハイ七種競技3位の仮屋愛優(東京3)が存在感を示した。1種目めの100mハードルで高校歴代4位、都高校記録の13秒40(+1.7)をマーク。総合得点で自己ベストを168点上回る5212点の大会新で初優勝を飾った。さらに、七種競技後半が行われた19日に単独種目の100mハードルにも出場。予選13秒62(+0.9)、準決勝(13秒91/-0.4)を経て、決勝は13秒76(-1.2)とこちらも大会新で制して2冠に輝いた。 走幅跳で昨年のインターハイ2位の近藤いおん(城西3)は、高校歴代11位タイの6m22(+0.9)で都高校記録を2cm更新して優勝。明星学園勢の争いとなった走高跳は、ジャンプオフの末に昨年のインターハイ2位の千葉玲奈(3年)が1m66で同7位の手島花奈(3年)を退けた。 男子は、110mハードルで昨秋の国体少年Bを制した古賀ジェレミー(東京2)が高2歴代4位タイの14秒05(-2.0)をマークして初優勝。実力者が揃ったスプリントは、100mを昨年のU18大会3位の山﨑天心(城西3)が10秒55(-1.8)で、200mは100m2位の濱椋太郎(目黒日大3)が21秒20(-0.8)でそれぞれ頂点に立った。 リレーは明大中野が2種目を制し、4×100mリレーのアンカーを務め、最後に城西に対して逆転劇を演じた大坂千広(2年)は「バトンパスは全体的にあまりうまく行かなかったけれど、落ち着いて自分の走りができました」と胸を張る。4×400mリレーは3人が2年生以下というメンバーながら、3分14秒21の好タイムを叩き出した。 フィールドでは、走幅跳の宮坂玲皇(岩倉2)が最終6回目で再逆転のビッグジャンプを見せ、7m38(+0.7)で優勝し、走高跳は昨年の全中チャンピオン・清水怜修(明星学園1)が2m07で2位に6cm差つけて快勝した。 学校対抗は東京が男女ともに総合優勝に輝いた。男子は円盤投でワン・ツーを占めた原田颯輔(2年)と菅野颯輝(3年)、八種競技を制した手島敬太(2年)らの活躍が光り、119.5点を獲得。女子は20種目中16種目で得点を重ねる層の厚さで142点を積み上げた。 南関東大会は6月14日から4日間、東京・駒沢陸上競技場で行われる。 文/小野哲史

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.14

京山・石原万結は5区 神村学園・瀬戸口恋空は2年連続1区 大沢野も長森結愛、黒川志帆が3km区間に/全中駅伝・女子

第32回全国中学駅伝は12月15日、滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。14日には開会式が行われ、併せて区間エントリーも発表された。 女子は1区、5区が3km、2区から4区までは2kmの5区間1 […]

NEWS 京山はエースの玉川彩人が3区 坂は8分台トリオを前半に配置 鶴ヶ島藤は植松遼がアンカー/全中駅伝・男子

2024.12.14

京山はエースの玉川彩人が3区 坂は8分台トリオを前半に配置 鶴ヶ島藤は植松遼がアンカー/全中駅伝・男子

第32回全国中学駅伝は12月15日、滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。14日には開会式が行われ、併せて区間エントリーも発表された。 史上初の2年連続男女優勝を目指す京山(岡山)は全中3000m […]

NEWS 第5回大学対校男女混合駅伝の出場校が決定! 大東大、環太平洋大、亜細亜大、早大が初出場!! 2月16日に大阪・長居で開催

2024.12.14

第5回大学対校男女混合駅伝の出場校が決定! 大東大、環太平洋大、亜細亜大、早大が初出場!! 2月16日に大阪・長居で開催

12月12日、関西学連は25年2月16日に開催される第5回全国大学対校男女混合駅伝の出場チームを発表した。 同大会は2021年に大学駅伝では国内初の男女混合レースとして誕生。これまでは「全国招待大学対校男女混合駅伝」とい […]

NEWS ケガから復帰の駒大・佐藤圭汰「インパクトのある走りをしたい」青学大・太田に闘志燃やす 伊藤、山川との3年生トリオが充実

2024.12.13

ケガから復帰の駒大・佐藤圭汰「インパクトのある走りをしたい」青学大・太田に闘志燃やす 伊藤、山川との3年生トリオが充実

第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 前回、3区区間2位の力走を見せたものの、青学大・太田蒼生(4年)との競り合いに敗れた佐藤圭 […]

NEWS 箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり

2024.12.13

箱根駅伝V奪還狙う駒大 藤田敦史監督「100回大会の悔しさ晴らしたい」選手層に課題も手応えあり

第101回箱根駅伝に出場する駒大がオンラインで記者会見を開き、藤田敦史監督、大八木弘明総監督、選手が登壇、報道陣の取材に応じた。 藤田監督は「前回は出雲駅伝、全日本大学駅伝を制した状態で迎え、青山学院に負けて準優勝でした […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top