2020.09.24
連載26区
「日本インカレで印象に残った選手!」
会場には行けませんでしたが、関係者の方にプログラムをいただきました!
みなさん、こんばんは(こんにちは)!
第89日本学生陸上競技対校選手権大会(通称:日本インカレ)が、今月11日~13日に新潟県・デンカビッグスワンスタジアムにて開催されました。
私は現在、新潟県に住んでいるのですが、街を歩くと選手のみなさんが乗っているであろうと思われる大学バスを見かけたり、駅でジャージを着た選手のみなさんの目撃情報をNGT48メンバーから耳にしたり。残念ながら今年は無観客のため現地で観戦することができず、ライブ配信を見ていたのですが、新潟県内で伝統ある競技界が開催されたことを実感できました。
西山選手、復活!
前回のコラムでは注目の日本インカレ出場選手についてお話をしました。
その中でも10000mに出場した東洋大学・西山和弥選手(4年)が28分43秒17で日本人2位! 思うようなレース展開を組めず苦しんだ昨シーズンからの不調に終止符を打ち、見事に完全復活を遂げた姿はとても印象的に残りました。
心なしか、表情も昨年よりすごく晴れやかだったように感じました。やはり〝鉄紺復活〟には、西山選手の存在が必要不可欠です。
個人的な感情になってしまうのですが、西山選手は1年生で箱根駅伝1区区間賞獲得という強烈なインパクトがあるため、その西山選手がもう4年生ということに驚きを隠せません……(笑)。時の流れの早さを感じます。学生スポーツは選手が入学した1年目から、最終学年になる4年生まで成長過程をじっくり見られることも楽しさのひとつですよね。
西山選手を抑え、日本人トップに輝いたのは駒澤大学・田澤廉選手(2年)でした。序盤から留学生ランナーが形成する先頭集団に果敢に入る攻めの走りを披露。28分22秒48で全体4位と好成績だったものの、留学生に負けてしまった悔しさが大きく残ったようです。そのエネルギッシュな性格こそ、田澤選手の強さの秘訣のように感じます。来年、再来年とあと2回の日本インカレで田澤選手が表彰台に立つ姿に期待したいと思います。
ルーキー、強し!
また、5000m決勝ではルーキーである1年生の活躍が目立ちました。見事1位となったのは中央大学・吉居大和選手。7月に行われたホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会5000mで 13分28秒31をマークし、佐藤悠基選手(日清食品グループ/当時・東海大学)が持つU20日本記録更新するなど、今とても勢いがあるルーキーの1人です。
今回の大会では留学生ランナーを抑えての優勝に、トラックの強さを見せつけました。吉居選手は今年1月の天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(通称:全国都道府県男子駅伝)では宮城県チームに選ばれ、高校生区間1区を走って区間賞、さらに区間新記録も樹立しています。
高校時代からトラック・ロードともに強い吉井選手。これから始まる駅伝シーズンでは、伝統の「C」のユニフォームを着て活躍する姿がとても楽しみです。
そしてもう1人表彰台に立った1年生がいます。駒澤大学の鈴木芽吹選手です。落ち着いた走りで終始ペースを乱すことなくレースを進め、さらにラストでは力強い粘りも見せ堂々の3位に食い込みました。鈴木選手は長野県の陸上強豪校・佐久長聖高校出身。そのため長野県出身の私も高校生時代から注目していたので、このような活躍はうれしい限りです。
ケガ予防に対する意識が特に高い鈴木選手は、気温が低い長野県にいたころ、朝練前に毎日足湯に5分浸かって足を温めてから練習に励んでいたそうです。大学4年間の陸上生活も自分に合ったルーティンを続け、ケガがなく走れることを願っています。
駒澤大学には鈴木選手、田澤選手と力のある下級生の他に、同じく5000m決勝で4位になった加藤淳選手(4年)など上級生も結果を残し、チーム全体の層の厚さを感じます。平成の常勝軍団が令和2年目にどんな駅伝を披露してくれるのか、藤色のタスキがつなぐ物語に期待が高まります。
他でも3000m障害でも順天堂大学の三浦龍司選手が優勝、1年生が表彰台独占と、本当にルーキーの輝きが目立った大会でした。
そして先日、全日本大学駅伝が新様式で開催発表すると報道がありました。また、年末に行われる全日本大学女子選抜駅伝競走大会(通称:富士山女子駅伝)も開催の方針とのこと。
今年はさまざまな駅伝大会中止の発表があり、駅伝シーズンがどうなるのか不安なムードがありました。そんな中で今回の開催方針のニュースがあったことは非常にうれしい限りです(この原稿を書いている際に、箱根駅伝も無観客での開催する方向だと発表されたので、次回以降に詳しく触れたいと思います!)
また今年もみなさんと駅伝シーズンを一緒に楽しんでいけたらと思っています。素敵な秋の思い出をたくさん作りましょう。今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
日本インカレが行われたデンカビッグスワンスタジアム。来月はここで日本選手権が開催!
※Twitterのハッシュタグ「♯西村菜那子の陸上日記」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!
前回の記事はこちら
![]() NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information NGT48 5thシングル『シャーベットピンク』発売中!©︎Flora ![]() 最新情報はNGT48公式HPまで 舞台『風が強く吹いている』6月10日~17日公演予定※新型コロナウイルスの影響で延期となりました。詳細は公式HPまで |

連載26区 「日本インカレで印象に残った選手!」

西山選手、復活!
前回のコラムでは注目の日本インカレ出場選手についてお話をしました。 その中でも10000mに出場した東洋大学・西山和弥選手(4年)が28分43秒17で日本人2位! 思うようなレース展開を組めず苦しんだ昨シーズンからの不調に終止符を打ち、見事に完全復活を遂げた姿はとても印象的に残りました。
ルーキー、強し!
また、5000m決勝ではルーキーである1年生の活躍が目立ちました。見事1位となったのは中央大学・吉居大和選手。7月に行われたホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会5000mで 13分28秒31をマークし、佐藤悠基選手(日清食品グループ/当時・東海大学)が持つU20日本記録更新するなど、今とても勢いがあるルーキーの1人です。

![]() ![]() |
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.18
國學院大の平林清澄が「ふくい桜マラソン」ゲスト参加 5kmで大会を盛り上げる
2025.03.18
芝浦工大監督に徳本一善氏が就任へ!「徳本劇場第二幕に期待」 駿河台大を箱根本戦に導く
2025.03.18
小森コーポ退団の舟津彰馬は他チームへ移籍して競技を継続へ
-
2025.03.17
-
2025.03.17
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.02.24
-
2025.03.02
-
2025.02.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.18
國學院大の平林清澄が「ふくい桜マラソン」ゲスト参加 5kmで大会を盛り上げる
ふくい桜マラソンの大会主催者は3月30日の大会に國學院大の平林清澄がゲスト参加すると発表した。平林は9時15分の5kmに参加し、ランナーと一緒に走り大会を盛り上げるという。 平林は地元・福井の越前市出身で、美方高から國學 […]
2025.03.18
芝浦工大監督に徳本一善氏が就任へ!「徳本劇場第二幕に期待」 駿河台大を箱根本戦に導く
芝浦工大駅伝部は3月18日、駿河台大駅伝部監督の徳本一善氏が4月1日付で監督に就任すると発表した。徳本氏は今年度限りで駿河台大監督を退任することが明らかになっていた。 徳本氏は広島県出身の45歳。現役時代は中距離から長距 […]
2025.03.18
小森コーポ退団の舟津彰馬は他チームへ移籍して競技を継続へ
小森コーポレーションのSNSで3月15日をもって引退とされていた舟津彰馬だが、自身のSNSで引退を否定。関係者によると移籍するかたちで競技を続けるという。 27歳の舟津は福岡大大濠高から中大へ進学。当時、就任したばかりの […]
2025.03.17
山梨学大コーチに竹ノ内佳樹氏が就任! 「学生個々の能力を最大限引き出す」 NTT西日本時代にMGC6位
山梨学大は3月17日、NTT西日本所属で昨年度末に現役を引退した竹ノ内佳樹氏が4月1日付で長距離駅伝コーチに就任すると発表した。 竹ノ内氏は大阪府出身の32歳。関大一高から日大へ進み、箱根駅伝には2年時から3年連続で出場 […]
2025.03.17
【駒澤大学】 新チームの戦力に手応え/学生駅伝3冠奪取に向け、緻密なコンディショニングとハードワークで春から勝負強さを求める
2024年度の学生3大駅伝はいずれも2位に終わった駒澤大学。だが、最後にして最大の戦いである正月の大会では新記録での復路優勝を果たし、強さの一端を垣間見せた。2月2日の丸亀国際ハーフマラソン(兼日本学生ハーフマラソン選手 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報