HOME 編集部コラム

2023.12.22

編集部コラム「2023年の個人的MVPは?」
編集部コラム「2023年の個人的MVPは?」

23年ブダペスト世界陸上男子110mHで決勝の舞台に立った泉谷駿介(住友電工)

毎週金曜日更新!?

★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第227回「2023年の個人的MVPは?(小川雅生)

今年も1年、大変お世話になりました。

来年もどうぞよろしくお願いします。

そんな挨拶をかわすことが増えてきて、年末になったんだと、やっと気がつきました。

今年は特にそんな感じで、気がつけば年末になっていた、というぐらいにこの数ヵ月が過ぎていました。

振り返ると、国際大会目白押しの中で、日本勢も大活躍。北口榛花選手の偉業の数々はここで挙げるまでもないでしょう。WBCをはじめさまざまな競技で世界にJAPANの力を示してきた2023年、日本陸上界もブダペスト世界陸上、アジア大会、アジア選手権、ワールドユニバーシティゲームズ、そしてダイヤモンドリーグなどなど、どこにも負けない結果を残したのではないでしょうか。

記録の面でも、五輪種目だけでも日本新記録が13種目で誕生しました。中学、高校、大学でも、いくつもの大記録が生まれています。特にスプリントハードルの躍進は、男女ともに目覚ましかったですね。9秒台が出たところの男子スプリントのように、頂点のシニアから、目指す場所の水準が大きく引き上がることで全体のレベルが上がる、好循環が生まれる流れの代表例だと感じます。

そういった意味で、私の個人的な2023年のMVPを挙げるとするなら、泉谷駿介選手(住友電工)です。ブダペスト世界陸上のファイナルの舞台に立った姿には本当にしびれまし、スプリントハードルを世界に通じる種目というマインドに変えた功績を非常に大きいと思います。

選手のみなさんの活躍、大会ごとの盛り上がりもそうでしたが、観客や歓声もコロナ禍前の姿に戻ったことで、その場の興奮、高揚感がより一層感じられました。それが、この1年をあっという間と感じさせてくれた理由の一つ。もちろん、大盛況の日本陸上界を追いかけ、仕事に追われたというのももちろんありますが……(これはうれしい悲鳴です!)。

来年は、ニューイヤー駅伝、さらには第100回箱根駅伝でスタート。その後はパリ五輪のマラソン代表選考会のMGCファイナルチャレンジが続き、トラックシーズンが始まると一気に“パリイヤー”モードに入っていくでしょう。再来年には東京世界陸上が控えていますし、ますます「あっという間」に駆け抜ける1年になりそう。いえ、むしろ東京世界陸上に向けて勢いづく1年になってくれることを願っています。

1991年のように、国立競技場が満員になる光景を、日本陸上界全体で作っていければいいですね。そのために、微力ながら月陸、月陸Onlineともども来年も走り続けます!

私のコラムも、今年はこれがラストです。

今年も1年、大変お世話になりました。

来年もどうぞよろしくお願いします。

小川雅生(おがわ・まさお)
月刊陸上競技編集部 部長
1977年7月12日生まれ、46歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の健康診断では現状をキープ。自己新を目指して新たな取り組みをスタートさせた。
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。 暇つぶし程度にご覧ください!

第227回「2023年の個人的MVPは?(小川雅生)

今年も1年、大変お世話になりました。 来年もどうぞよろしくお願いします。 そんな挨拶をかわすことが増えてきて、年末になったんだと、やっと気がつきました。 今年は特にそんな感じで、気がつけば年末になっていた、というぐらいにこの数ヵ月が過ぎていました。 振り返ると、国際大会目白押しの中で、日本勢も大活躍。北口榛花選手の偉業の数々はここで挙げるまでもないでしょう。WBCをはじめさまざまな競技で世界にJAPANの力を示してきた2023年、日本陸上界もブダペスト世界陸上、アジア大会、アジア選手権、ワールドユニバーシティゲームズ、そしてダイヤモンドリーグなどなど、どこにも負けない結果を残したのではないでしょうか。 記録の面でも、五輪種目だけでも日本新記録が13種目で誕生しました。中学、高校、大学でも、いくつもの大記録が生まれています。特にスプリントハードルの躍進は、男女ともに目覚ましかったですね。9秒台が出たところの男子スプリントのように、頂点のシニアから、目指す場所の水準が大きく引き上がることで全体のレベルが上がる、好循環が生まれる流れの代表例だと感じます。 そういった意味で、私の個人的な2023年のMVPを挙げるとするなら、泉谷駿介選手(住友電工)です。ブダペスト世界陸上のファイナルの舞台に立った姿には本当にしびれまし、スプリントハードルを世界に通じる種目というマインドに変えた功績を非常に大きいと思います。 選手のみなさんの活躍、大会ごとの盛り上がりもそうでしたが、観客や歓声もコロナ禍前の姿に戻ったことで、その場の興奮、高揚感がより一層感じられました。それが、この1年をあっという間と感じさせてくれた理由の一つ。もちろん、大盛況の日本陸上界を追いかけ、仕事に追われたというのももちろんありますが……(これはうれしい悲鳴です!)。 来年は、ニューイヤー駅伝、さらには第100回箱根駅伝でスタート。その後はパリ五輪のマラソン代表選考会のMGCファイナルチャレンジが続き、トラックシーズンが始まると一気に“パリイヤー”モードに入っていくでしょう。再来年には東京世界陸上が控えていますし、ますます「あっという間」に駆け抜ける1年になりそう。いえ、むしろ東京世界陸上に向けて勢いづく1年になってくれることを願っています。 1991年のように、国立競技場が満員になる光景を、日本陸上界全体で作っていければいいですね。そのために、微力ながら月陸、月陸Onlineともども来年も走り続けます! 私のコラムも、今年はこれがラストです。 今年も1年、大変お世話になりました。 来年もどうぞよろしくお願いします。
小川雅生(おがわ・まさお) 月刊陸上競技編集部 部長 1977年7月12日生まれ、46歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の健康診断では現状をキープ。自己新を目指して新たな取り組みをスタートさせた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.07.27

女子競歩の岡田久美子は調整順調「メダルを狙える位置。新たな挑戦でワクワクしている」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 2016年リオ、21年東京に続く3大会連続の五輪代表となる女子競歩の岡田久美子(富士通)は「いよいよだなという気 […]

NEWS 女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

2024.07.27

女子走幅跳日本記録保持者・秦澄美鈴 目標は決勝進出「自己ベストを狙っていきたい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 女子走幅跳に出場する秦澄美鈴(住友電工)は「緊張しています」と言いながらも「シーズン初めに比べて調子が上がってい […]

NEWS 混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

2024.07.27

混合競歩代表の川野将虎「自分らしい粘り強い歩きで上位を目指したい」/パリ五輪

パリ五輪・陸上競技に向けて日本代表選手団が7月27日午前、出国前に羽田空港で会見を行い、意気込みを語った。 男女混合競歩リレー代表の川野将虎(旭化成)は前回の東京大会に続くオリンピック。「前回から3年間。一つの集大成」と […]

NEWS 北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

2024.07.27

北口榛花「新たな歴史を作れるよう」田中希実「それではみんなで、よーいどん!」日本代表コメント集/パリ五輪

100年ぶりにフランス・パリを舞台に五輪が開幕した。陸上競技は8月1日から11日までの日程で行われる。開幕に合わせて日本オリンピック委員会(JOC)は日本代表の意気込みコメントを発表した。 2大会連続出場で女子主将を務め […]

NEWS 中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

2024.07.27

中大ルーキー・岡田開成が3000m7分55秒41! U20歴代4位の好タイム

7月26日、中大多摩キャンパス競技場で「Summer Night Run Festival in CHUO」が行われ、男子3000mで岡田開成(中大1)が7分55秒41とU20歴代4位のタイムをマークした。 同大会はこれ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年8月号 (7月12日発売)

2024年8月号 (7月12日発売)

W別冊付録
パリ五輪観戦ガイド&福岡インターハイ完全ガイド

page top