HOME 海外

2023.10.23

世界選手権5000m金のヤコブ・インゲブリグトセンが兄とともに父・ジェルト氏の暴力を告発 「しつけの一環で暴力を振るわれた」指導者としても決別
世界選手権5000m金のヤコブ・インゲブリグトセンが兄とともに父・ジェルト氏の暴力を告発 「しつけの一環で暴力を振るわれた」指導者としても決別

中距離、長距離で活躍するインゲブリグトセン兄弟

東京五輪男子1500m金メダリストで、5000mでは世界選手権2連覇中のヤコブ・インゲブリグトセン(ノルウェー)が、父であり元コーチのジェルト・インゲブリグトセン氏との確執について初めてメディアで告発した。

インゲブリグトセン一家はジェルト氏の下に7人の子どもたちがおり、その多くが中長距離で活躍。五男のヤコブが世界チャンピオンとして君臨するほか、次男のヘンリクは12年ロンドン五輪1500m5位、三男のフィリップは17年ロンドン世界選手権1500m銅メダルと世界トップの実績を誇る。

ジェルト氏は陸上競技未経験にもかかわらず、独自の練習方法で3人のスターを育成したことで注目を集め、数年前までは家族に密着したドキュメンタリー番組も制作されるなど、ノルウェー国内でもよく知られた一家だった。

広告の下にコンテンツが続きます

しかし、21年の東京五輪後から父と兄弟との不仲が噂されるようになり、22年シーズンから3人は父の指導から離れていた。今年8月のブダペスト世界選手権男子1500mではヤコブが銀メダル、ジェルト氏が指導するナーヴェ・ギリエ・ノルドス(ノルウェー)が銅メダルを獲得し、ともに表彰台に上がったが、ジェルト氏は息子には祝福の言葉も掛けずに会場を後にしている。また、9月に行われたヤコブの結婚式にも参列せず、不仲説は確実なものとして見られていた。

今回、ヤコブはヘンリクやフィリップと共同でノルウェーの新聞「VG」に声明を発表。「父からしつけと称して身体的暴力や攻撃、威圧的な支配が続けられてきた」と明らかにした。また、ノルウェー陸連にもジェルト氏との関わりを断つように要請し、来年のパリ五輪などのコーチスタッフには参加しないことが決まったと報じられている。

一方、今回の報道を受けたジェルト氏は「父親として、コーチとして完璧ではなかったかもしれないが、暴力を振るったことはない」と否定した。

東京五輪男子1500m金メダリストで、5000mでは世界選手権2連覇中のヤコブ・インゲブリグトセン(ノルウェー)が、父であり元コーチのジェルト・インゲブリグトセン氏との確執について初めてメディアで告発した。 インゲブリグトセン一家はジェルト氏の下に7人の子どもたちがおり、その多くが中長距離で活躍。五男のヤコブが世界チャンピオンとして君臨するほか、次男のヘンリクは12年ロンドン五輪1500m5位、三男のフィリップは17年ロンドン世界選手権1500m銅メダルと世界トップの実績を誇る。 ジェルト氏は陸上競技未経験にもかかわらず、独自の練習方法で3人のスターを育成したことで注目を集め、数年前までは家族に密着したドキュメンタリー番組も制作されるなど、ノルウェー国内でもよく知られた一家だった。 しかし、21年の東京五輪後から父と兄弟との不仲が噂されるようになり、22年シーズンから3人は父の指導から離れていた。今年8月のブダペスト世界選手権男子1500mではヤコブが銀メダル、ジェルト氏が指導するナーヴェ・ギリエ・ノルドス(ノルウェー)が銅メダルを獲得し、ともに表彰台に上がったが、ジェルト氏は息子には祝福の言葉も掛けずに会場を後にしている。また、9月に行われたヤコブの結婚式にも参列せず、不仲説は確実なものとして見られていた。 今回、ヤコブはヘンリクやフィリップと共同でノルウェーの新聞「VG」に声明を発表。「父からしつけと称して身体的暴力や攻撃、威圧的な支配が続けられてきた」と明らかにした。また、ノルウェー陸連にもジェルト氏との関わりを断つように要請し、来年のパリ五輪などのコーチスタッフには参加しないことが決まったと報じられている。 一方、今回の報道を受けたジェルト氏は「父親として、コーチとして完璧ではなかったかもしれないが、暴力を振るったことはない」と否定した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.14

中学チャンピオンが実力発揮! 女子・是枝愛香、男子・出田隆之助がそろって区間賞 「都道府県対抗駅伝でも区間賞を取りたい」/全中駅伝

◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園 男子6区間18km、女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝が行われ、男子は木瀬(群馬)が初出場で初優勝、女子は京山(岡山)が史上3校目の3連覇を飾った。 今大 […]

NEWS 5000m競歩・馬場康成が高校歴代6位の19分47秒71!インターハイ14位も秋に躍進

2025.12.14

5000m競歩・馬場康成が高校歴代6位の19分47秒71!インターハイ14位も秋に躍進

長崎陸協競歩が12月14日に行われ、男子高校5000m競歩で馬場康成(鳥栖工高3佐賀)が高校歴代6位となる19分47秒71をマークした。 馬場は三日月中時代は800m、1500m、3000mや駅伝に取り組んでいた。高3か […]

NEWS 大淀が宮崎県勢最高の銀メダル! 「きつい練習を乗り越えた最高の仲間」/全中駅伝

2025.12.14

大淀が宮崎県勢最高の銀メダル! 「きつい練習を乗り越えた最高の仲間」/全中駅伝

◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園 男子6区間18km、女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝の男子が行われ、初出場の木瀬(群馬)が57分01秒で優勝を飾った。 木瀬には引き離されたものの、前回 […]

NEWS 徳島大が2区で首位浮上し独走V 2位は周南公立・至誠館大連合/中国四国学生女子駅伝

2025.12.14

徳島大が2区で首位浮上し独走V 2位は周南公立・至誠館大連合/中国四国学生女子駅伝

第24回中国四国学生駅伝が12月14日、広島県東広島市の東広島運動公園内周回コースを会場に5区間17.2kmで行われ、徳島大Aが1時間1分31秒で優勝した。 徳島大Aは1区の堤真花から4位でタスキを受けた2区(2.0km […]

NEWS 名城大 今回も首位譲らず19連覇 日本福祉大2位に食い込む 3位は中京学大/東海学生女子駅伝

2025.12.14

名城大 今回も首位譲らず19連覇 日本福祉大2位に食い込む 3位は中京学大/東海学生女子駅伝

第19回東海学生女子駅伝対校選手権は12月14日、愛知県美浜町運動公園陸上競技場を発着点とする5区間19.9kmで行われ、名城大Aが1時間9分25秒で19年連続19回目の優勝を果たした。 女子の名城大Aは1区の大河原萌花 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top