HOME 大学

2023.05.25

ユニバ代表が争った女子1万mは北川星瑠が33分00秒60でV インカレ初制覇に「練習の成果を出せてよかった」/関西インカレ
ユニバ代表が争った女子1万mは北川星瑠が33分00秒60でV  インカレ初制覇に「練習の成果を出せてよかった」/関西インカレ

23年関西インカレ女子1万mを制した北川星瑠(右)

◇第100回関西インカレ(T&Fの部、5月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居)1日目

100回目の記念大会となる関西インカレの初日が行われ、女子10000mはワールドユニバーシティゲームズ(8月1日~6日/中国・成都)のハーフマラソン代表の北川星瑠(大阪芸大)が33分00秒60で優勝を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

レースは「あまり遅いペースでいくのが嫌だったので前に出ました」と、この種目で3連覇を目指す永長里緒(大阪学大)が積極的に牽引。入りの1000mを3分26秒で通過し、その後も1000mを3分20秒前後の平均ラップを刻んだ。

先頭集団は永長、村松灯(立命大)、北川とユニバ代表勢に、1月の都道府県対抗女子駅伝の1区で13位と力走していた磯野美空(関大)の4人に絞られることに。中間点の5000mを16分41秒で通過し、レースが動いたのは6000m過ぎ。

「優勝を狙っていた」とそれまで4番手につけていた磯野が果敢に前に出てペースを上げる。この仕掛けで「少し苦しかった」と話す北川が4番手に下がるも必死で食らいついた。

磯野、永長、村松、北川の隊列のまま9000mを29分56秒で通過。誰がどこで飛び出すか注目が集まるなか、「最後の400mで勝ち切る練習を積んできました」と話す北川が残り1周の鐘とともに一気にスパート。

広告の下にコンテンツが続きます

「北川さんが出るのは分かっていましたが対応できなかった」と村松と永長が口を揃えるように、最後の1周を66秒でまとめた北川が抜け出し、トップでフィニッシュラインを駆け抜けた。

昨年の学生個人選手権で2位、富士山女子駅伝では2区区間賞も獲得しているが、トラックの主要大会優勝はこれが初。「トラックでのタイトルは初めてなのでうれしい。調子もよく優勝を狙っていたので、練習の成果を出せてよかったです」と笑顔で話す北川。意気揚々と初の日本代表となるワールドユニバーシティゲームズに挑む。

「学生生活最初で最後のチャンス。まだ大会まで期間があるので、じっくり練習を積んで金メダルを日本に持ち帰りたい」と、トラックを得意とするライバルに競り勝ったインカレをステップにさらなる飛躍を誓った。

4月の学生個人選手権で2位だった村松が33分03秒37で2位、3連覇に挑んだ永長は33分03秒92で3位。互いに「優勝を狙っていたので悔しい」と口を揃えるも、「夏までにしっかりラストを磨き、メダルを目指して頑張ります」とリベンジを誓った。中盤から前を引っ張った磯野は自己記録を20秒近く更新する33分13秒58で4位と健闘した。

初日最終種目となった男子1部10000mは、5000m過ぎに飛び出した亀田仁一路(関大)が後続を振り切り大会記録を9秒近く更新する29分00秒61で初の栄光。24年ぶりの大会新に「100回記念で大会記録を塗り替えることが使命だと思っていたのでよかった」と笑顔。大会直前に軽い肉離れを起こし棄権を考えたほどのコンディションにもかかわらず、実力を示した。

このほかでは、女子1500mでルーキーの太田咲雪(立命大)が1年生優勝を果たしたほか、男子2部棒高跳では、今季の日本グランプリシリーズで2勝を挙げている原口篤志(東大阪大)が、風が舞う難しいコンディションのなか5m30の大会新で圧勝している。

文/花木 雫

◇第100回関西インカレ(T&Fの部、5月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居)1日目 100回目の記念大会となる関西インカレの初日が行われ、女子10000mはワールドユニバーシティゲームズ(8月1日~6日/中国・成都)のハーフマラソン代表の北川星瑠(大阪芸大)が33分00秒60で優勝を飾った。 レースは「あまり遅いペースでいくのが嫌だったので前に出ました」と、この種目で3連覇を目指す永長里緒(大阪学大)が積極的に牽引。入りの1000mを3分26秒で通過し、その後も1000mを3分20秒前後の平均ラップを刻んだ。 先頭集団は永長、村松灯(立命大)、北川とユニバ代表勢に、1月の都道府県対抗女子駅伝の1区で13位と力走していた磯野美空(関大)の4人に絞られることに。中間点の5000mを16分41秒で通過し、レースが動いたのは6000m過ぎ。 「優勝を狙っていた」とそれまで4番手につけていた磯野が果敢に前に出てペースを上げる。この仕掛けで「少し苦しかった」と話す北川が4番手に下がるも必死で食らいついた。 磯野、永長、村松、北川の隊列のまま9000mを29分56秒で通過。誰がどこで飛び出すか注目が集まるなか、「最後の400mで勝ち切る練習を積んできました」と話す北川が残り1周の鐘とともに一気にスパート。 「北川さんが出るのは分かっていましたが対応できなかった」と村松と永長が口を揃えるように、最後の1周を66秒でまとめた北川が抜け出し、トップでフィニッシュラインを駆け抜けた。 昨年の学生個人選手権で2位、富士山女子駅伝では2区区間賞も獲得しているが、トラックの主要大会優勝はこれが初。「トラックでのタイトルは初めてなのでうれしい。調子もよく優勝を狙っていたので、練習の成果を出せてよかったです」と笑顔で話す北川。意気揚々と初の日本代表となるワールドユニバーシティゲームズに挑む。 「学生生活最初で最後のチャンス。まだ大会まで期間があるので、じっくり練習を積んで金メダルを日本に持ち帰りたい」と、トラックを得意とするライバルに競り勝ったインカレをステップにさらなる飛躍を誓った。 4月の学生個人選手権で2位だった村松が33分03秒37で2位、3連覇に挑んだ永長は33分03秒92で3位。互いに「優勝を狙っていたので悔しい」と口を揃えるも、「夏までにしっかりラストを磨き、メダルを目指して頑張ります」とリベンジを誓った。中盤から前を引っ張った磯野は自己記録を20秒近く更新する33分13秒58で4位と健闘した。 初日最終種目となった男子1部10000mは、5000m過ぎに飛び出した亀田仁一路(関大)が後続を振り切り大会記録を9秒近く更新する29分00秒61で初の栄光。24年ぶりの大会新に「100回記念で大会記録を塗り替えることが使命だと思っていたのでよかった」と笑顔。大会直前に軽い肉離れを起こし棄権を考えたほどのコンディションにもかかわらず、実力を示した。 このほかでは、女子1500mでルーキーの太田咲雪(立命大)が1年生優勝を果たしたほか、男子2部棒高跳では、今季の日本グランプリシリーズで2勝を挙げている原口篤志(東大阪大)が、風が舞う難しいコンディションのなか5m30の大会新で圧勝している。 文/花木 雫

【動画】ユニバ代表が激突!女子1万mをチェック!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.06.15

小原響が3000m障害で8分22秒64の日本歴代8位!セイコーGGPに続く自己新マーク

6月14日に米国・ポートランドで行われたポートランド・トラックフェスティバルの男子3000m障害で、小原響(GMOインターネットグループ)が日本歴代8位の8分22秒64をマークした。 大会は世界陸連コンチネンタルツアー・ […]

NEWS 久保凛が800m2分02秒76の大会新でV3!! 1500mと2年連続2冠「チームへの貢献を考えていた」/IH近畿

2025.06.15

久保凛が800m2分02秒76の大会新でV3!! 1500mと2年連続2冠「チームへの貢献を考えていた」/IH近畿

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)4日目 広島インターハイを懸けた近畿地区大会の4日目が行われ、女子800mは久保凛(東大阪大敬愛3大阪)が昨年自らがマークした大会記録を0.7 […]

NEWS 青学大・塩出翔太が10000m28分55秒81の自己新!800mは金子1分46秒59、日本インカレ400m2連覇の田邉1分48秒16/日体大長距離競技会

2025.06.15

青学大・塩出翔太が10000m28分55秒81の自己新!800mは金子1分46秒59、日本インカレ400m2連覇の田邉1分48秒16/日体大長距離競技会

第322回日本体育大学長距離競技会兼第16回NITTAIDAI Challenge Games(NDG)の1日目が6月14日に行われ、雨のなか、各組で好レースが繰り広げられた。 男子10000mでは2組で1着(28分53 […]

NEWS 中大勢が海外5000mレースで好走!溜池一太が13分25秒11の自己新、濵口大和は自己2番目13分37秒54

2025.06.15

中大勢が海外5000mレースで好走!溜池一太が13分25秒11の自己新、濵口大和は自己2番目13分37秒54

6月14日にオーストリア・ウィーンで行われた「Track Nigh Vienna」の5000mに中大の溜池一太(4年)とルーキー・濵口大和が出場し、溜池は13分25秒11の自己新、濵口も13分37秒54のセカンドベストを […]

NEWS 3000m障害・青木涼真が8分23秒58で3位!5年連続世界大会出場目指して好走/WAコンチネンタルツアー

2025.06.15

3000m障害・青木涼真が8分23秒58で3位!5年連続世界大会出場目指して好走/WAコンチネンタルツアー

男子3000m障害の青木涼真(Honda)が6月14日、オーストリア・ウィーンで行われた「Track Nigh Vienna」に出場し、8分23秒58で3位に入った。 青木は一昨年のU23欧州王者であるA.キヤダ(スペイ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top