◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km)
第102回箱根駅伝予選会が行われ、終始安定したレース運びを見せた中央学大は10時間32分23秒。2007年以来18年ぶりとなるトップ通過で、3年連続25回目の本戦出場を決めた。
本戦で10位だった2019年を最後に近年は予選会での戦いが続いていたが、今年は集団走を行わなかった。チームを指揮して31年目になる川崎勇二監督によれば、「私が就任して以来初めてです。それを選手たちに伝えたのは3週間前でした」という。
「集団走のメリットとデメリットを考えたら、やらないほうがいいかなと。集団の走りが苦手な子もいて、そういう子に(5km)15分で行けとか言っても無理だと思いました。わがままな子が多いので、好きなようにやらせてやった方が伸び伸びできる。『信用しているからな』という意味でも、自分たちでペースを作ってやらせました」
指揮官の狙いはズバリ的中した。チームを牽引したのは、ハーフで1時間0分45秒のタイムを持つエースの主将・近田陽路(4年)だった。
「最初から上げて粘る走りが得意な人もいれば、最初はゆっくり入って後半に上げるのが得意な人もいる。個々で走り方は違いますし、集団走だとみんながついて行ってしまうから、うまく分散しつつ、自分の楽な走り方を目指しました」と川崎監督の意図を汲みつつ、自身は日本人の先頭集団でレースを進めた。
準エース格の市川大世(3年)も近田のそばに位置取り、チームは10kmで4位、15kmで3位とまったく危なげなかった。しかも、そこから終盤にかけてさらに強さを発揮する。
川崎監督が「うちは後半にいつもやられていますので、今年は練習のテーマとして15kmや17.4kmからを1つのポイントに置いてきました。そういう意味ではやってきたことが身を結んだかなと思います」と語ったように、各選手が残り3kmを切ってペースアップする。
近田は1時間2分04秒の7位で、昨年の吉田礼志(現・Honda)に続き、チームとして2年連続となる日本人トップでフィニッシュした。
チーム上位8人までが1時間4分以内で走破し、17.4km地点で57秒差あった2位の山梨学大、1分06秒差あった1位の順大を逆転。鮮やかなトップ通過だった。
1時間2分16秒で全体18位だった市川は、「個人としては100点とは言えない走りでしたが、チームとしてはトップ通過。驚きつつも、良い雰囲気でできていたので、すごく自信になります」と胸を張った。
5月の全日本大学駅伝選考会でも3年ぶりに本戦の出場権を獲得するなど、良い流れができている今年度の中央学大。箱根本戦でも久しぶりにフラッシュイエローが存在感を示す気配が漂う。
文/小野哲史
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