◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km)
第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過を果たした。日大は10時間32分57秒で4位となった。
順位を読み上げられても、笑顔はなかった。それも当然である。本戦でどう戦うか――。そのために日大の選手たちは、毎日コツコツと土台を作り上げてきた。
夏合宿で「ケガ人が誰も出ませんでした。それも大きな収穫の一つです」と語るのは武者由幸コーチ。地道に積み上げてきた脚作りが、この予選会で一つの成果を生み出した。
「前半は余裕を持って、後半5kmを全力で上げていくプラン。序盤は全体のペースが遅くて、5kmで予定よりも10秒ほど遅れていました。ただ、それもあって最後の5kmはしっかりと追い上げることができました」。新雅弘駅伝監督はそう振り返る。
3年連続の個人トップを目指していたシャドラック・キップケメイ(3年)は単独走で、残りは大まかに2グループに分かれる集団走で展開。最後まで集団をばらけさせることなく、選手たちは新監督のプランを的確に遂行した。
キップケメイは終盤、山梨学大のブライアン・キピエゴ(3年)に差をつけられて3連覇はならなかったが、それでも個人2位はキープ。キップケメイに続いてチーム2位の好走を見せたのが、主将の中澤星音(4年)。昨年は左脚の疲労骨折、今年に入って肺気胸を患うなど長く苦境に立たされてきた中澤が復活の狼煙を上げる1時間03分06秒で駆け抜けた。
「主将としてタイムを出したいと思ってトレーニングしてきたので、その思いが結果に結びつきました」
さらに「それぞれが予選会に向けてしっかりと準備してきましたから、全員が落ち着いてスタートラインに立てたと思います」と中澤。主将の言葉通りに個々が役割を果たす走りを見せる。
キップケメイ、中澤を含む上位8人が1時間3分台の100位以内でフィニッシュ。9番手の𣘺本櫂知も1時間04分05秒、片桐禅太が1時間04分13秒とそれほど遅れることなくフィニッシュし、10時間32秒57の全体4位で3年連続の本戦出場を決めた。
中澤は「もちろん予選会を突破できたことはすごくうれしいんですけど、もともと3位で突破を目標としていただけに、4位という結果はあと一歩何かが足りなかったのだと思います。この、あと一歩、を本戦までに詰めていきたいです」と話す。
選手たちで掲げたスローガンは『古櫻復活』。「自分たちはコツコツ努力をするだけ。ずっとそうやってきた」と新監督の地道な種まきは継続中だ。
監督就任から3年。そろそろ本戦では“サクラサク”吉報を届けられるか。
文/田坂友暁
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