HOME 世界陸上、海外

2025.09.09

世界陸連セバスチャン・コー会長 「あと2年でさらに成長を加速させる」
世界陸連セバスチャン・コー会長 「あと2年でさらに成長を加速させる」

世界陸連のコー会長

9月8日、9日の両日、東京で世界陸連のカウンシル会議が行われ、世界陸連の今後の活動方針などが話し合われた。

世界陸連会長のセバスチャン・コー氏は、3期目の任期が満了する2027年で退任することが決まっており、会議冒頭で「2年後に北京で再びカウンシル会議が開かれるが、私を含め、数名が世界陸連での任期を終える」と説明。「これからの2年間で陸上競技をさらに強化し、私が会長を務めたときよりも良いかたちで次世代に引き継ぎたい」と語った。

コー氏は現役時代、中距離走の名選手として活躍。80年モスクワ五輪と84年ロサンゼルス五輪で1500m金メダル、800m銀メダルを獲得し、通算12回の世界記録更新を誇る伝説的存在として知られている。

広告の下にコンテンツが続きます

2015年に第6代会長に就任後は、ドーピングや倫理違反に対応する独立機関「アスリート・インテグリティ・ユニット」を設立。さらに、選手の地位向上を目的に金銭的支援を導入し、26年には総額15億円の賞金をかけた「世界陸上アルティメット選手権」を新設するなど、大胆な改革を進めてきた。

会議では「世界陸連は今や高成長企業となった。4ヵ年戦略を策定し、陸上競技の発展に取り組んできた。残りの2年でさらなる成長を加速させたい」と強調。「来年の世界陸上アルティメット選手権では、アスリート、ファン、メディアを巻き込み、国際スポーツにおけるリーダーとしての地位を確立していきたい」と意気込みを示した。

また、コー氏が重視してきた女性アスリートの権利保護に関しては、競技の公平性を担保する遺伝子検査(SRY検査)が95%以上完了したことも報告。「女性カテゴリーを守るという原則は、スポーツ界全体が共有する価値観である」と語った。

広告の下にコンテンツが続きます

会議後に行われた記者会見では、日本のファンや関係者に向けてのメッセージとして「2020年に東京五輪の延期が決まった際、私たちはどの競技団体よりも早く東京を訪れ、日本のみなさんの懸念を真摯に受けてとめてきました。翌年に大会が開催された際には『あのスタジアムで試合を行いたい』と小池都知事と伝えましたが、東京都はじめ多くの関係当局の強力によって今大会が開かれることを感謝したい」と謝辞を伝えた。

9月8日、9日の両日、東京で世界陸連のカウンシル会議が行われ、世界陸連の今後の活動方針などが話し合われた。 世界陸連会長のセバスチャン・コー氏は、3期目の任期が満了する2027年で退任することが決まっており、会議冒頭で「2年後に北京で再びカウンシル会議が開かれるが、私を含め、数名が世界陸連での任期を終える」と説明。「これからの2年間で陸上競技をさらに強化し、私が会長を務めたときよりも良いかたちで次世代に引き継ぎたい」と語った。 コー氏は現役時代、中距離走の名選手として活躍。80年モスクワ五輪と84年ロサンゼルス五輪で1500m金メダル、800m銀メダルを獲得し、通算12回の世界記録更新を誇る伝説的存在として知られている。 2015年に第6代会長に就任後は、ドーピングや倫理違反に対応する独立機関「アスリート・インテグリティ・ユニット」を設立。さらに、選手の地位向上を目的に金銭的支援を導入し、26年には総額15億円の賞金をかけた「世界陸上アルティメット選手権」を新設するなど、大胆な改革を進めてきた。 会議では「世界陸連は今や高成長企業となった。4ヵ年戦略を策定し、陸上競技の発展に取り組んできた。残りの2年でさらなる成長を加速させたい」と強調。「来年の世界陸上アルティメット選手権では、アスリート、ファン、メディアを巻き込み、国際スポーツにおけるリーダーとしての地位を確立していきたい」と意気込みを示した。 また、コー氏が重視してきた女性アスリートの権利保護に関しては、競技の公平性を担保する遺伝子検査(SRY検査)が95%以上完了したことも報告。「女性カテゴリーを守るという原則は、スポーツ界全体が共有する価値観である」と語った。 会議後に行われた記者会見では、日本のファンや関係者に向けてのメッセージとして「2020年に東京五輪の延期が決まった際、私たちはどの競技団体よりも早く東京を訪れ、日本のみなさんの懸念を真摯に受けてとめてきました。翌年に大会が開催された際には『あのスタジアムで試合を行いたい』と小池都知事と伝えましたが、東京都はじめ多くの関係当局の強力によって今大会が開かれることを感謝したい」と謝辞を伝えた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.25

市船橋が男女V 男子は八千代松陰との2時間4分47秒の同タイム決着! 女子は3年連続22回目の都大路/千葉県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた千葉県高校駅伝が10月25日、県スポーツセンター東総運動場折り返しコースで行われ、男子(7区間42.195km)、女子(5区間21.0975km)ともに市船橋が優勝した。男子は2時間4分47秒 […]

NEWS 仙台育英が11年連続の男女V! 男子は2時間1分45秒の大会新 女子は下級生主体で34回目の都大路へ/宮城県高校駅伝

2025.10.25

仙台育英が11年連続の男女V! 男子は2時間1分45秒の大会新 女子は下級生主体で34回目の都大路へ/宮城県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた宮城県高校駅伝が10月25日、栗原市ハーフマラソンコースで行われ、仙台育英が11年連続の男女Vを果たした。男子(7区間42.195km)は2時間1分45秒の大会新記録で11年連続34回目の制覇 […]

NEWS ハーフマラソン競歩出場の吉川絢斗「収穫あるレースに」 髙橋和生はアジア大会へ「加わりたい」/高畠競歩

2025.10.25

ハーフマラソン競歩出場の吉川絢斗「収穫あるレースに」 髙橋和生はアジア大会へ「加わりたい」/高畠競歩

◇第62回全日本競歩高畠大会(10月26日/山形・高畠) 来年の名古屋アジア大会の代表選考会を兼ねた第62回全日本競歩高畠大会を翌日に控えた10月25日、マラソン競歩に出場する勝木隼人(自衛隊体育学校)と髙橋和生(ADワ […]

NEWS 東京世界陸上35km競歩銅の勝木隼人 マラソン競歩に挑戦「サブスリーを一つの目標に」/高畠競歩

2025.10.25

東京世界陸上35km競歩銅の勝木隼人 マラソン競歩に挑戦「サブスリーを一つの目標に」/高畠競歩

◇第62回全日本競歩高畠大会(10月26日/山形・高畠) 来年の名古屋アジア大会の代表選考会を兼ねた第62回全日本競歩高畠大会を翌日に控えた10月25日、マラソン競歩に出場する勝木隼人(自衛隊体育学校)と髙橋和生(ADワ […]

NEWS 前回2位の大東大・外園監督「11回目のシルバーはもういらない」 名城大は「過去最強」/全日本大学女子駅伝

2025.10.25

前回2位の大東大・外園監督「11回目のシルバーはもういらない」 名城大は「過去最強」/全日本大学女子駅伝

◇第43回全日本大学女子駅伝(10月26日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着6区間38.0km) 第43回全日本大学女子駅伝を翌日に控えた10月25日、開会式と前日会見が行われた。 会見に参加したのは、前回1~8位 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top