2025.07.06

◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子最後の決勝種目となった5000mは残り1周からのスパート合戦を制した井川龍人(旭化成)が13分37秒59で初優勝を果たした。
早大のルーキー・鈴木琉胤が果敢に引っ張り、入りの1000mを2分44秒、2000mを5分31秒と淡々としたペースで進む。レースが動いたのは3000mを8分22秒で通過した直後。「3000mを過ぎてから前に出ると決めていました」と、小池莉希(創価大)が仕掛け気味に前に出る。
その後は目まぐるしくレースが動く展開に。小池に代わって塩尻和也(富士通)が先頭に立つと、4000mは11分08秒。残り1周手前からそれまで2~3番手につけていたアジア選手権銅メダルの森凪也(Honda)が初めて前に出る。
バックスストレートから森、井川の競り合いとなり、最後の直線で「最後の爆発力は誰にも負けない」と話す井川がかけていたサングラスを頭に上げると、一気に前に出てV。「トラックで初めて日本一になることができて本当にうれしいです」と満面の笑みを浮かべた。
1月のニューイヤー駅伝でもアンカーとして、抜群のスパートでチームを5年ぶりの優勝に導いた井川。今季好調の要因に、4月の日本選手権10000mでも2位に食い込んでいる同期の葛西潤の存在を挙げる。「普段の練習もそうですが、彼がしっかり結果を残しているので、自分も負けないようにしないと、と常に刺激をもらっています」と話し、「これまでは実績でも差がありましたが、今回の優勝で少し近づけたと思う」と素直に喜ぶ。
当面は「まだ大会などは決まっていませんが、エントリー記録の13分11秒02を切ること」が目標。「ここまで良い練習ができていて、さらに5000mで日本人で初めて12分台を出したいと思っているので頑張りたい」と力を込めた。
13分38秒56で森が2位。後半追い上げた遠藤日向(住友電工)が13秒39秒30で3位に続いた。
文/花木 雫
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.06
世界陸上新規内定は6人 山崎一彦強化委員長「見応えある勝負があった」/日本選手権
-
2025.07.06
-
2025.07.06
-
2025.07.02
-
2025.07.05
-
2025.07.04
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
-
2025.06.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.06
世界陸上新規内定は6人 山崎一彦強化委員長「見応えある勝負があった」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が3日間にわたって行われた。 広告の下にコンテンツが続きます 今大会で東京世界選手権の新規内定者は、男子200mの鵜 […]
2025.07.06
100mH福部真子は膝の痛み乗り越え3位死守 準決勝12秒75で「欲が出ました」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子100mハードルは田中佑美(富士通)が12秒86(-0.4)で初優勝を飾った。 広告の下にコン […]
2025.07.06
100mH・田中佑美「本当に集中していた」悲願の初優勝に「不安を乗り越えられた」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子100mハードルは田中佑美(富士通)が12秒86(-0.4)で大会初優勝を飾った。 広告の下に […]
2025.07.06
女子100mH 今村好花が中学新! 13秒28で従来記録を0.14秒も更新!
7月6日、福岡県中学通信が北九州市の黒崎播磨陸上競技場 in HONJOで行われ、中学規格(ハードルの高さ:0.762m、インターバル:8.0m)で実施された女子100mハードルで、今村好花(太宰府東3)が13秒28(+ […]
2025.07.06
好調の山浦渓斗が走幅跳8m14の自己新で初優勝! 「1本目から良い流れを作れた」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子走幅跳は5月のアジア選手権銅メダリストの山浦渓斗(勝浦ゴルフ倶楽部)が8m14(+0.3)を跳 […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会