◇第104回関東インカレ(5月8~11日/神奈川・相模原ギオンスタジアム)4日目
学校対抗の第104回関東インカレの4日目が行われ、男子1部400mハードルはワールドユニバーシティーゲムズ代表推薦の髙橋遼将(法大4)が49秒07の自己新で初優勝を飾った。
4月末の日本学生個人選手権を49秒41で制し、5月3日の静岡国際は49秒58で総合4位。3週連続のビッグレースの締めくくりとなったこの日、「きつい3連戦目だったけど」集中力は高まっていた。
序盤から、インターバル13歩をしっかりと刻み、昨年の日本インカレ1年生V、同じユニバ代表推薦の渕上翔太(早大2)らを圧倒する。14歩への切り替えで「刻むのを忘れてストライドが大きくなった」と言うが、「それをミスったと思ったら、気づいたらもうゴール手前でした」。研ぎ澄まされた走りで、昨年の日本インカレで出した自己記録(49秒23)を塗り替えた。4年目にして初のインカレタイトルに「昨年、井之上さん(駿太/現・富士通)が優勝していたので、絶対に同じ結果をと思っていました。タイムは井之上さんの48秒91に届かなかったけど、優勝できてうれしいです」と笑顔が弾けた。
中学時代から世代トップクラスの活躍を見せ、愛知・中京大中京高では1年時に110m、400mハードルの学年別歴代記録を更新。3年時にはインターハイ400mハードルで優勝を果たした。
だが、その後はケガが相次いだ。腰椎分離症に1年ほど苦しみ、大学2年の秋には右足くるぶし付近を疲労骨折。「ケガをしないように走らないというか、走って体力をつけようという志向になってしまっていた」と振り返る。だが、2年時の11月から、高校時代に取り組んでいた固定式自転車を活用したトレーニングや、ウエイトトレーニングを積極的に取り入れたことで、ケガから復帰してからのパフォーマンスが安定。3年時は年間を通じて結果を残せたことで、この冬は走練習は「質を高くして少ない本数で」行い、バイクトレーニングやウエイトトレーニングで身体作り。すると疲労の蓄積も少なく、継続してトレーニングをこなせることで、連戦でも高いパフォーマンスを発揮できている。
今後は5月18日にセイコーゴールデングランプリ、6月上旬に日本インカレ、そして7月には日本選手権やワールドユニバーシティゲームズと、さらなるビッグゲームが控えている。自身初の48秒台、さらには東京世界選手権参加標準記録の48秒50も視野に入っており、「今日の反省点は歩数の切り替え。あとは風など、全部ひっくるめてタイミングが合えば、出せる力はあると思っています」。髙橋はそう、言葉に力を込めた。
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