2024.11.04
第3回NGAGSEカップが10月12日、13日の両日、東京・国立競技場で開催された。
この大会は障がいの有無、競技レベルを問わず、大人から子供まで、すべてのアスリートが陸上競技に親しみ、ともに競い合うことを目指す「誰もが参加できるインクルーシブな大会」がコンセプト。2日間ともに、各種目でそれぞれの目標に向かって挑む熱戦が繰り広げられた。
男子招待T20ほか4×400mリレーでは三島楽人、岡田和輝、森平蔵、臼木大悟(いずれもT20)とつないだJPA選抜が3分22秒05の世界新記録を樹立。男子800m(T63)では走幅跳でパラリンピック4大会出場の山本篤(新日本住設G)が2分44秒05の世界新をマークした。
今夏のパリパラリンピック代表も存在感を見せ、男子200mでは男子100m(視覚障害T13)銅メダルの川上秀太(アスピカ)が21秒92(+0.1)のアジア新記録をマーク。男子1500m(知的障害T20)5位の赤井大樹(ワークマン)は800mで1分56秒66のアジア新を叩き出した。
このほか、男子やり投は角田直之(ゴールドジム)が69m88、女子走幅跳はヘンプヒル恵(アトレ)が5m77(+0.4)の大会新でそれぞれ制している。
また、大会期間中にはスタンプラリーや義足体験など、さまざま体験コーナーなども設けられた。
そのうちの一つが、一般社団法人growth harmonyが実施した小学生向け探究学習「スポーツ記者になってみよう!」。大会期間中、取材エリアで実際の選手たちを取材し、それを記事としてまとめる取り組みで、参加した小学生たちは2日間、熱心に“インタビュー”を行った。
その準備としてgrowth harmony代表の天野正子氏が「陸上競技ってどんなスポーツ?」「パラ陸上競技ってどんな工夫がされてるの?」をテーマに、今回のイベントについて説明。読売新聞社編集部編集委員の近藤雄二氏が「スポーツ記者ってどんなお仕事?」と題して、取材のやり方、ポイントなどをレクチャーした。
2日間の取材の成果として、女子走幅跳(義足T64)の高桑早生(NTT東日本)、ヘンプヒルの記事をまとめ、「新聞」を作成。3日間をとおして、貴重な学びを得た小学生たちからは「陸上競技を裏側から見られて楽しかったです。障害を乗り越えて競技に挑むアスリートの方を間近でみることができ勉強になりました」といった声が聞かれた。
天野氏も「子どもたちが自分で取材する選手を決め、その選手や陸上競技について調べ、初めての経験である取材をとおして自発的に行動をすることができました。NAGASEカップのようなインクルーシブ競技会で、探究学習体験イベントをすることは、ごくごく自然に障がいの有無に関わらず共生社会を経験させる良い場であります。1人でも多くの子どもたちが自立後の長い人生を、個性を認め合いながらそれぞれ力強く生きていける、そんな成長の一助となれば大変うれしいです」と述べた。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.22
佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ
-
2025.12.22
-
2025.12.22
-
2025.12.22
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.21
【大会結果】第76回全国高校駅伝・男子(2025年12月21日)
2025.12.21
800m日本記録保持者・久保凛が最後の都大路で9人抜きの激走! /全国高校駅伝・女子
-
2025.12.21
-
2025.12.20
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.22
佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ
12月23日、滋賀県守山市のSGホールディングスグループ陸上競技場で令和7年度SGH文スポ チャレンジ競技会が開催された。 同大会は主に前日の全国高校駅伝(男子)に出場した学校のうち、出走できなかった選手たちを中心に参加 […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「チームのために走る」 20年連続で箱根駅伝のシード権を守り続けてい […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 10月の箱根駅伝予選会で東農大は6位を占め、2 […]
2025.12.22
箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 この1年で帝京大の長距離種目の歴代記録がガラリ […]
2025.12.22
大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場
第6回全国大学対校男女混合駅伝の大会要項が公開され、大会アンバサダーに元乃木坂46の堀未央奈さんが選ばれた。 堀さんは乃木坂46の2期生として加入し、『バレッタ』でセンターを務めるなど人気メンバーとして活躍。21年3月に […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
