◇第99回箱根駅伝・往路(1月2日:東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km)
第99回箱根駅伝の往路が行われ、駒大が5時間23分10秒で19年ぶり4回目の往路優勝を果たした。
大八木弘明監督は「選手たちがしっかり走ってくれた。本当にうれしい」と久しぶりの往路Vの美酒に酔いしれる。
熾烈な争いだった。1区に入ったのは全日本大学駅伝でも務めた円健介(4年)。「マークする大学は決めていたので、しっかり秒差をつけて勝つことができた」と青学大に11秒差をつけて役割を果たした。2022年の夏合宿で大八木弘明監督が「殊勲者」と語っていたほど順調に過ごした円。最後の箱根駅伝で区間2位ときっちり仕事をした。
ここで流れを作ると、2区に入ったのはオレゴン世界選手権10000m代表の田澤廉(4年)。12月に入って新型コロナウイルスに感染したことを明かし、「状態が上がらないなか、急ピッチで仕上げました」と言う。万全ではなくても、やはり大エースは底力が違う。一時はトップに立ち、その後中大にかわされたものの、後退することはなくつないだ。
3区は篠原倖太朗(2年)。「いい位置で(タスキを)もらえた。自分はある程度、前との沙差を詰めるところに徹してうまく走れました」と初の箱根で力走する。そして、前回8区で失速した鈴木芽吹(3年)がタスキを受けると、意地の走りを見せる。中大、青学大との三つ巴となるなか、最後は青学大・太田蒼生(2年)との壮絶な競り合いを制した。
締めくくりは1年生の山川拓馬を抜擢。大八木監督は「不安もありましたが、山が得意だということで期待していた。期待通りの走りをしてくれました」と手放しで称える。一時は中大に迫られるが、「下りで離せると思いました」との言葉通り、しっかり差を広げてフィニッシュテープを切った。
これで同校初の3冠へ近づいた駒大。田澤は「仲間が優勝に導いてくれました。頼もしいチームです」と話す。指揮官は「抜きつ抜かれつの試合でハラハラでした。4年生がしっかり走ってくれた」と目を細める。そして、「復路のほうが大変だと思うので、往路優勝の流れを明日に向けたい」と、明日の戦いへ気持ちを切り替えていた。
2位の中大とは31秒差、3位の青学大とは2分03秒差で復路がスタートする。
次ページ 駒大の往路Vメンバー
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第64回「駅伝とチームマネジメント~棄権を今後の糧に~」
2025.12.30
城西大が2冠達成!2区・本間香が区間新、順位下げるも7区で再逆転/富士山女子駅伝
-
2025.12.30
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.21
【大会結果】第37回全国高校駅伝・女子(2025年12月21日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
-
2025.12.21
-
2025.12.21
-
2025.12.21
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.30
名城大が4位 主将・米澤「みんなのお陰でやりきれた」連覇狙った立命大は5位/富士山女子駅伝
◇2025富士山女子駅伝(12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 学生女子駅伝2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が行われ城西大が2時間22分36秒で初優勝を飾った。城西 […]
2025.12.30
2年ぶりV奪還へトヨタ自動車・鈴木芽吹「レース全体で自分の力を発揮」 2週間前に痛みも/ニューイヤー駅伝
◇第70回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝/1月1日、群馬県庁発着・7区間100km) 元日に開催される全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の記者会見が12月30日、スタート・フィニッシュ地点となる群馬県庁で行 […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳
