HOME 駅伝、箱根駅伝

2023.01.02

駒大19年ぶり往路V!初の3冠を視界にとらえる エース田澤廉「頼もしいチーム」/箱根駅伝
駒大19年ぶり往路V!初の3冠を視界にとらえる エース田澤廉「頼もしいチーム」/箱根駅伝

往路Vの駒大。5区の山川拓馬(2023年箱根駅伝)

◇第99回箱根駅伝・往路(1月2日:東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km)

第99回箱根駅伝の往路が行われ、駒大が5時間23分10秒で19年ぶり4回目の往路優勝を果たした。

広告の下にコンテンツが続きます

大八木弘明監督は「選手たちがしっかり走ってくれた。本当にうれしい」と久しぶりの往路Vの美酒に酔いしれる。

熾烈な争いだった。1区に入ったのは全日本大学駅伝でも務めた円健介(4年)。「マークする大学は決めていたので、しっかり秒差をつけて勝つことができた」と青学大に11秒差をつけて役割を果たした。2022年の夏合宿で大八木弘明監督が「殊勲者」と語っていたほど順調に過ごした円。最後の箱根駅伝で区間2位ときっちり仕事をした。

ここで流れを作ると、2区に入ったのはオレゴン世界選手権10000m代表の田澤廉(4年)。12月に入って新型コロナウイルスに感染したことを明かし、「状態が上がらないなか、急ピッチで仕上げました」と言う。万全ではなくても、やはり大エースは底力が違う。一時はトップに立ち、その後中大にかわされたものの、後退することはなくつないだ。

3区は篠原倖太朗(2年)。「いい位置で(タスキを)もらえた。自分はある程度、前との沙差を詰めるところに徹してうまく走れました」と初の箱根で力走する。そして、前回8区で失速した鈴木芽吹(3年)がタスキを受けると、意地の走りを見せる。中大、青学大との三つ巴となるなか、最後は青学大・太田蒼生(2年)との壮絶な競り合いを制した。

広告の下にコンテンツが続きます

締めくくりは1年生の山川拓馬を抜擢。大八木監督は「不安もありましたが、山が得意だということで期待していた。期待通りの走りをしてくれました」と手放しで称える。一時は中大に迫られるが、「下りで離せると思いました」との言葉通り、しっかり差を広げてフィニッシュテープを切った。

これで同校初の3冠へ近づいた駒大。田澤は「仲間が優勝に導いてくれました。頼もしいチームです」と話す。指揮官は「抜きつ抜かれつの試合でハラハラでした。4年生がしっかり走ってくれた」と目を細める。そして、「復路のほうが大変だと思うので、往路優勝の流れを明日に向けたい」と、明日の戦いへ気持ちを切り替えていた。

2位の中大とは31秒差、3位の青学大とは2分03秒差で復路がスタートする。

次ページ 駒大の往路Vメンバー

◇第99回箱根駅伝・往路(1月2日:東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km) 第99回箱根駅伝の往路が行われ、駒大が5時間23分10秒で19年ぶり4回目の往路優勝を果たした。 大八木弘明監督は「選手たちがしっかり走ってくれた。本当にうれしい」と久しぶりの往路Vの美酒に酔いしれる。 熾烈な争いだった。1区に入ったのは全日本大学駅伝でも務めた円健介(4年)。「マークする大学は決めていたので、しっかり秒差をつけて勝つことができた」と青学大に11秒差をつけて役割を果たした。2022年の夏合宿で大八木弘明監督が「殊勲者」と語っていたほど順調に過ごした円。最後の箱根駅伝で区間2位ときっちり仕事をした。 ここで流れを作ると、2区に入ったのはオレゴン世界選手権10000m代表の田澤廉(4年)。12月に入って新型コロナウイルスに感染したことを明かし、「状態が上がらないなか、急ピッチで仕上げました」と言う。万全ではなくても、やはり大エースは底力が違う。一時はトップに立ち、その後中大にかわされたものの、後退することはなくつないだ。 3区は篠原倖太朗(2年)。「いい位置で(タスキを)もらえた。自分はある程度、前との沙差を詰めるところに徹してうまく走れました」と初の箱根で力走する。そして、前回8区で失速した鈴木芽吹(3年)がタスキを受けると、意地の走りを見せる。中大、青学大との三つ巴となるなか、最後は青学大・太田蒼生(2年)との壮絶な競り合いを制した。 締めくくりは1年生の山川拓馬を抜擢。大八木監督は「不安もありましたが、山が得意だということで期待していた。期待通りの走りをしてくれました」と手放しで称える。一時は中大に迫られるが、「下りで離せると思いました」との言葉通り、しっかり差を広げてフィニッシュテープを切った。 これで同校初の3冠へ近づいた駒大。田澤は「仲間が優勝に導いてくれました。頼もしいチームです」と話す。指揮官は「抜きつ抜かれつの試合でハラハラでした。4年生がしっかり走ってくれた」と目を細める。そして、「復路のほうが大変だと思うので、往路優勝の流れを明日に向けたい」と、明日の戦いへ気持ちを切り替えていた。 2位の中大とは31秒差、3位の青学大とは2分03秒差で復路がスタートする。 次ページ 駒大の往路Vメンバー
駒大の往路メンバー 5時間23分10秒 円 健介(4年) 区間2位 田澤 廉(4年) 区間3位 篠原倖太朗(2年) 区間2位 鈴木芽吹(3年) 区間3位 山川拓馬(1年) 区間4位

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.07.03

男子円盤投世界記録保持者・アレクナ 来季からオレゴン大に編入

7月2日、米国のオレゴン大は男子円盤投の世界記録保持者であるマイコラス・アレクナ(リトアニア)が、来季からチームに加入することを発表した。 アレクナは2002年生まれの22歳。シドニー、アテネ五輪で2度金メダルを獲得して […]

NEWS 青学大・小河原陽琉が5000m13分56秒66で全体トップ 3000mは鳥井健太が8分12秒74/絆記録会

2025.07.02

青学大・小河原陽琉が5000m13分56秒66で全体トップ 3000mは鳥井健太が8分12秒74/絆記録会

第15回絆記録挑戦会が7月2日、東京・町田GIONスタジアムで行われ、青学大勢が多数出場した。 男子5000mは1月の箱根駅伝10区区間賞で、5月の関東インカレ(2部)1500mで2位に入っていた小河原陽琉(2年)が13 […]

NEWS 日本選手権初日のスタートリスト発表!100m予選でサニブラウンと桐生祥秀が同組

2025.07.02

日本選手権初日のスタートリスト発表!100m予選でサニブラウンと桐生祥秀が同組

東京世界選手権の代表選考会を兼ねた第109回日本選手権の1日目のスタートリストが発表された。 男子100m予選は全7組。9秒96で東京世界選手権の参加標準記録(10秒00)をただ1人突破しているサニブラウン・アブデル・ハ […]

NEWS 駒大・佐藤圭汰が日本選手権5000mスタートリストから外れる 東京世界陸上出場厳しく

2025.07.02

駒大・佐藤圭汰が日本選手権5000mスタートリストから外れる 東京世界陸上出場厳しく

日本陸連は7月2日、今年9月の東京世界選手権代表選考を兼ねた日本選手権(東京・国立競技場)第1日(7月4日)のスタートリストを発表し、男子5000mにエントリーしていた佐藤圭汰(駒大)が外れた。佐藤は出場資格獲得条件の一 […]

NEWS 「TOKYO ナイトリレーフェス in 国立競技場」が10月17日開催!東京レガシーハーフマラソンの前々日イベント 7 月2日から参加者募集

2025.07.02

「TOKYO ナイトリレーフェス in 国立競技場」が10月17日開催!東京レガシーハーフマラソンの前々日イベント 7 月2日から参加者募集

一般財団法人東京マラソン財団は7月2日、東京レガシーハーフマラソン2025(10月19日)の前々日イベントとして、10月17日に「TOKYO ナイトリレーフェス in 国立競技場」を開催することを発表した。 国立競技場内 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top