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2022.06.19

女子400mHの内藤香乃が58秒69の今季高校最高!2位の瀧野未来が高2歴代5位、3位の岸本礼菜も高1歴代3位と好記録/IH近畿
女子400mHの内藤香乃が58秒69の今季高校最高!2位の瀧野未来が高2歴代5位、3位の岸本礼菜も高1歴代3位と好記録/IH近畿

◇インターハイ近畿大会(6月16日~19日/奈良市)

徳島インターハイ出場を懸けた近畿大会の3日目、波乱含みの展開となるなか、男女の400mハードルで好記録が誕生した。

女子400mハードルは、昨年のインターハイ5位で先日のU20日本選手権を59秒40で制していた内藤香乃(北摂三田3兵庫)が前半から積極的なレースを展開。「U20の疲労がありめっちゃきつかったですが、前日の準決勝(60秒35)で思っていた以上にタイムが出たので気持ちが楽になり、今日はアップから脚が軽く感じました」と、昨年のインターハイ以来の自己ベストとなる58秒69で初Vを飾った。

「10台目を越えて後ろが来ているのが分かりましたが、絶対に負けたくなったので最後は必死でした」と、高2歴代5位となる58秒73をマークした瀧野未来(京都橘2)の猛追を0秒04差で振り切り笑顔を見せた。

ほとんど走っていないという400mのベストが58秒05、100mも中2時の12秒44が最高とあって、「冬季は (300m+100m)×3セットなどキツイ走練習をこなし走力アップに努めてきました」と話すように、U20日本選手権で3位に食い込んだ100mハードルと合わせてスプリント強化に取り組んできた成果が現れた。

U20日本選手権から歩数を5台目まで16歩、そこから8台目まで17歩、10台目まで18歩に固定。「これまで後半は19歩になっていましたが、今日は追い風だったこともあり、9、10台目の18歩が詰まったぐらい」と振り返り、「インターハイまでにさらなる走力強化はもちろん、この歩数を安定させ57秒台で優勝が目標です」と力強く抱負を話した。

昨秋のU18大会300m覇者で今季から本格的に400mハードルに取り組んでいる瀧野。59秒台を飛び越しての大幅自己更新に「負けたことは悔しいですが、持ち味の後半を生かしたレースができタイムも満足」と笑顔で振り返る。中学時代に100mハードルにも取り組んでいたこともあり、「冬季に逆足の練習もしたので自信を持って臨めた」と、これまで3台目までだった16歩を5台目まで伸ばし好記録につなげた。「インターハイでは前半からもっと突っ込んで入れるようにして、勝ちにこだわったレースをしたい」と2年生らしくチャレンジャーとして臨む構えだ。

この2人からはやや離されたものの、昨夏の全中100mハードルで2位に食い込んでいる岸本礼菜(咲くやこの花1大阪)が高1歴代3位となる60秒25で3位と健闘。「府大会が6位通過だったので(3位は)信じられない。自分の走りに集中したのが良かった。まさか400mハードルで全国に行けるとは思っていなかったのでうれしい」と自身も驚きの走りでインターハイ切符を手にした。

男子400mハードルは、前回、小野高勢としては1977年の尾縣貢氏(現・日本陸連会長)以来2人目の覇者となった山田那央(小野3)が51秒06で頂点に立ち、この種目3人目となる連覇を果たした。県大会でも50秒99の好タイムをマークしているだけに、インターハイでの活躍が期待される。

他では、初日の女子400m、前日の100mに続き、200mを大会記録に0秒03と迫る23秒97(+0.8)の好タイム制した児島柚月(西京3京都)が大会史上2人目となる女子スプリント個人3冠を達成。女子400mハードルを制した内藤に続き、北摂三田のチームメイトである山下愛生(3年)が走高跳を1m74の今季高校最高タイをクリアし、頂点に立った。

準決勝で21秒3台をマークしても決勝に進めないという史上稀にみる大激戦となった男子200mは、前日の100m準決勝で10秒49を叩き出すも決勝で5位に敗れていた髙見陸亜(姫路3兵庫)が雪辱。100mおよび400m覇者を抑え、21秒07(+0.7)の好タイムで接戦をものにした。

1400m過ぎの障害で5~6人を巻き込む転倒が起こるなど波乱の展開となった注目の3000m障害は、終始先頭を引っ張った林龍正(大阪3)を西澤マハロ(洛南3京都)がフィニッシュ前で逆転し、8分56秒28の自己新で連覇を果たした。

地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。

◇近畿大会3日目までの優勝者一覧
男子
100m   大石凌功(洛南3京都)10秒59(-1.5)
200m   高見陸亜(姫路3兵庫)21秒07(+1.3)
400m    林 申雅(大塚3大阪)48秒10
1500m  長嶋幸宝(西脇工3兵庫)3分46秒86
400mH  山田那央(小野3兵庫)51秒06
3000mSC 西澤マハロ(洛南3京都)8分56秒28
5000mW  逢坂草太朗(川西緑台2兵庫)21分01秒55
4×100mR 洛南(京都)40秒13
走高跳  小島碧波(社2兵庫)2m01
棒高跳  渡邉瑛斗(大塚3大阪)5m23=大会新
走幅跳  吉田正道(姫路商3兵庫)7m47(-0.6)
砲丸投   泊 瑶平(大阪3)17m17
円盤投   山口翔輝夜(社3兵庫)51m46
ハンマー投 山口翔輝夜(社3兵庫)64m51
八種競技  前田和希(紀央館3和歌山)5404点

女子
100m   児島柚月(西京3京都)12秒02(-1.9)
200m   児島柚月(西京3京都)23秒97(+0.8)
400m    児島柚月(西京3京都)54秒12
1500m   水本佳菜(薫英女学院3大阪)4分18秒44
400mH   内藤香乃(北摂三田3兵庫)58秒69
5000mW  石田さつき(大津商3滋賀)23分22秒29
4×100mR  京都橘 45秒73=大会新
走高跳   山下愛生(北摂三田3)1m74
棒高跳   上山友美恵(大塚3大阪)3m65
走幅跳   辻 杏樹(草津東3滋賀)5m74(-1.7)
三段跳   中村和花(大塚3大阪)12m42(+2.7)
円盤投   阪本海月華(紀央館3和歌山)42m49
ハンマー投 嶋本美海(添上2奈良)51m32
やり投   乾 奈子(東大阪大敬愛2)48m04

文/花木 雫

◇インターハイ近畿大会(6月16日~19日/奈良市) 徳島インターハイ出場を懸けた近畿大会の3日目、波乱含みの展開となるなか、男女の400mハードルで好記録が誕生した。 女子400mハードルは、昨年のインターハイ5位で先日のU20日本選手権を59秒40で制していた内藤香乃(北摂三田3兵庫)が前半から積極的なレースを展開。「U20の疲労がありめっちゃきつかったですが、前日の準決勝(60秒35)で思っていた以上にタイムが出たので気持ちが楽になり、今日はアップから脚が軽く感じました」と、昨年のインターハイ以来の自己ベストとなる58秒69で初Vを飾った。 「10台目を越えて後ろが来ているのが分かりましたが、絶対に負けたくなったので最後は必死でした」と、高2歴代5位となる58秒73をマークした瀧野未来(京都橘2)の猛追を0秒04差で振り切り笑顔を見せた。 ほとんど走っていないという400mのベストが58秒05、100mも中2時の12秒44が最高とあって、「冬季は (300m+100m)×3セットなどキツイ走練習をこなし走力アップに努めてきました」と話すように、U20日本選手権で3位に食い込んだ100mハードルと合わせてスプリント強化に取り組んできた成果が現れた。 U20日本選手権から歩数を5台目まで16歩、そこから8台目まで17歩、10台目まで18歩に固定。「これまで後半は19歩になっていましたが、今日は追い風だったこともあり、9、10台目の18歩が詰まったぐらい」と振り返り、「インターハイまでにさらなる走力強化はもちろん、この歩数を安定させ57秒台で優勝が目標です」と力強く抱負を話した。 昨秋のU18大会300m覇者で今季から本格的に400mハードルに取り組んでいる瀧野。59秒台を飛び越しての大幅自己更新に「負けたことは悔しいですが、持ち味の後半を生かしたレースができタイムも満足」と笑顔で振り返る。中学時代に100mハードルにも取り組んでいたこともあり、「冬季に逆足の練習もしたので自信を持って臨めた」と、これまで3台目までだった16歩を5台目まで伸ばし好記録につなげた。「インターハイでは前半からもっと突っ込んで入れるようにして、勝ちにこだわったレースをしたい」と2年生らしくチャレンジャーとして臨む構えだ。 この2人からはやや離されたものの、昨夏の全中100mハードルで2位に食い込んでいる岸本礼菜(咲くやこの花1大阪)が高1歴代3位となる60秒25で3位と健闘。「府大会が6位通過だったので(3位は)信じられない。自分の走りに集中したのが良かった。まさか400mハードルで全国に行けるとは思っていなかったのでうれしい」と自身も驚きの走りでインターハイ切符を手にした。 男子400mハードルは、前回、小野高勢としては1977年の尾縣貢氏(現・日本陸連会長)以来2人目の覇者となった山田那央(小野3)が51秒06で頂点に立ち、この種目3人目となる連覇を果たした。県大会でも50秒99の好タイムをマークしているだけに、インターハイでの活躍が期待される。 他では、初日の女子400m、前日の100mに続き、200mを大会記録に0秒03と迫る23秒97(+0.8)の好タイム制した児島柚月(西京3京都)が大会史上2人目となる女子スプリント個人3冠を達成。女子400mハードルを制した内藤に続き、北摂三田のチームメイトである山下愛生(3年)が走高跳を1m74の今季高校最高タイをクリアし、頂点に立った。 準決勝で21秒3台をマークしても決勝に進めないという史上稀にみる大激戦となった男子200mは、前日の100m準決勝で10秒49を叩き出すも決勝で5位に敗れていた髙見陸亜(姫路3兵庫)が雪辱。100mおよび400m覇者を抑え、21秒07(+0.7)の好タイムで接戦をものにした。 1400m過ぎの障害で5~6人を巻き込む転倒が起こるなど波乱の展開となった注目の3000m障害は、終始先頭を引っ張った林龍正(大阪3)を西澤マハロ(洛南3京都)がフィニッシュ前で逆転し、8分56秒28の自己新で連覇を果たした。 地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。 ◇近畿大会3日目までの優勝者一覧 男子 100m   大石凌功(洛南3京都)10秒59(-1.5) 200m   高見陸亜(姫路3兵庫)21秒07(+1.3) 400m    林 申雅(大塚3大阪)48秒10 1500m  長嶋幸宝(西脇工3兵庫)3分46秒86 400mH  山田那央(小野3兵庫)51秒06 3000mSC 西澤マハロ(洛南3京都)8分56秒28 5000mW  逢坂草太朗(川西緑台2兵庫)21分01秒55 4×100mR 洛南(京都)40秒13 走高跳  小島碧波(社2兵庫)2m01 棒高跳  渡邉瑛斗(大塚3大阪)5m23=大会新 走幅跳  吉田正道(姫路商3兵庫)7m47(-0.6) 砲丸投   泊 瑶平(大阪3)17m17 円盤投   山口翔輝夜(社3兵庫)51m46 ハンマー投 山口翔輝夜(社3兵庫)64m51 八種競技  前田和希(紀央館3和歌山)5404点 女子 100m   児島柚月(西京3京都)12秒02(-1.9) 200m   児島柚月(西京3京都)23秒97(+0.8) 400m    児島柚月(西京3京都)54秒12 1500m   水本佳菜(薫英女学院3大阪)4分18秒44 400mH   内藤香乃(北摂三田3兵庫)58秒69 5000mW  石田さつき(大津商3滋賀)23分22秒29 4×100mR  京都橘 45秒73=大会新 走高跳   山下愛生(北摂三田3)1m74 棒高跳   上山友美恵(大塚3大阪)3m65 走幅跳   辻 杏樹(草津東3滋賀)5m74(-1.7) 三段跳   中村和花(大塚3大阪)12m42(+2.7) 円盤投   阪本海月華(紀央館3和歌山)42m49 ハンマー投 嶋本美海(添上2奈良)51m32 やり投   乾 奈子(東大阪大敬愛2)48m04 文/花木 雫

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