写真/時事
◇東京五輪(7月30日~8月8日/国立競技場)陸上競技1日目
東京五輪の男子3000m障害予選1組。日本勢ではトラック種目で最初に登場した三浦龍司(順大)がいきなり快挙を達成した。
序盤で2~3番手につけると、トップは1000mを2分42秒56で通過。その後は2019年ドーハ世界選手権2位のL.ギルマ(エチオピア)がトップに立ち、2000mを5分30秒43で通過した。一時は5~6番手に下がった三浦だが終盤は順位を上げていく。
「最初の1000mが速かったので、どうなるのかなと思ったんですけど、後半は外国人選手の力を借りながら積極的にいくことができました」と三浦。ラスト1周で2番手に浮上すると、最後はギルマと競り合い、日本新記録となる8分09秒92の2着でフィニッシュした。
三浦は8分05秒12の自己ベストを持つB.キゲン(ケニア)にも先着し、予選は全体2位のタイムで突破。この種目での日本勢決勝進出は1972年ミュンヘン五輪の小山隆治以来、49年ぶりになる。
島根県浜田市出身。京都洛南高を卒業し、体操の個人総合で金メダルを獲得した橋本大輝と同じ順大2年。これまで、3000m障害では30年ぶり高校新、41年ぶり学生新、37年ぶりU20日本新と数々の記録を塗り替えてきた。そして今年5月、18年ぶり日本新。6月の日本選手権で転倒しながらも8分15秒99と、自身の日本記録を6秒も塗り替えた。
「8分ひとケタは先の目標かなと思っていたんですけど、達成することができました。自分のレースも記録もモノにできたと思うので、非常に良い試合だったと思います」と充実の表情を見せた。しかし一方で、「満足はしていますけど、喜べる状態ではない」とも表現。決勝で“勝負する”という気持ちがより高まったようだ。
「記録は出たんですけど、(世界大会は)強さを見せないといけません。どんな展開でもタフについていき、ラスト勝負しにいくレースをしたいと思います」
8月2日の決勝はこの種目で日本人初となる「入賞」だけでなく、「メダル争い」にも切り込んでいく。

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