HOME 特集

2019.07.26

インタビュー/橋岡優輝「楽しみながらいろいろな競技を」
インタビュー/橋岡優輝「楽しみながらいろいろな競技を」

ユニバーシアード走幅跳で金メダルを獲得した橋岡優輝

[Web特別インタビュー]

走幅跳・橋岡優輝

広告の下にコンテンツが続きます

中高校生へのメッセージ

「楽しみながらいろいろな競技を」

ユニバーシアード走幅跳で金メダルを獲得した橋岡優輝

まもなく始まる沖縄インターハイ、そして大阪全中。大舞台を控える選手たち、そして惜しくも出場を逃した選手たちに向けて、〝先輩〟からのメッセージをWEB限定でお届け。走幅跳でユニバーシアード金メダルを獲得した橋岡優輝選手(日大)に、中高生時代の思い出や、大切にしてほしいことを聞きました。

広告の下にコンテンツが続きます

楽しみながら取り組んだ中学時代

――ユニバーシアード優勝、おめでとうございます。昨年のU20世界選手権、今年のアジア選手権に続いての国際大会タイトル。率直な感想を教えてください。
橋岡 ありがとうございます。8mジャンパーがたくさんいたので、楽しみでしたが「気が抜けないぞ」と思って臨みました。ただ、やるべきことはどんな大会でも同じなので、ポイントをしっかり抑えて跳ぶことができました。優勝できたのは自信になります。

――橋岡選手が走幅跳を始めたのは高校生から。中学時代は四種競技や走高跳に取り組んでいました。全中の思い出はありますか?
橋岡 中学時代は、部活動の〝いち部員〟として、本当にただ楽しく競技をしていました。四種競技で全中3番になることができましたが、その時は純粋にうれしかったのを覚えています。「陸上競技ってこんなに楽しいんだ」と思いました。振り返ると、全中が〝部員〟から〝競技者〟への第一歩だった気がします。全中をきっかけに、もっと陸上を追究したい、と思うようになりました。

――高校生の時はどんな競技生活でしたか。
橋岡 高2で初めてインターハイに出場して、その時は「どれだけ通用するのか」という楽しさでいっぱいでした。決勝で7m44をパッと跳べて4位になれて自信を得ました。逆に、3年生になると、楽しみながらというのは変わりませんが、少ししんどい部分も多くなりました。U20世界選手権でボロ負けして(決勝:7m31で10位)、ヘコんで帰国してすぐにインターハイでしたから。リレーもあったので、体力的にもこたえました。それでも、優勝も懸かっていましたし、勝つという気持ちを持って臨んで優勝できましたし、その後も目標だった高校3冠ができたのはうれしかったです。

橋岡にとっては日本選手権も世界大会もインカレも、もちろんインターハイも、「1つの大会」と位置づけているという

広告の下にコンテンツが続きます

勝敗にこだわらりすぎず、自分の目標を

――中学、高校時代に大切だと思うことは何でしょう。
橋岡 中学生には、とにかく陸上を楽しんでほしいです。勝敗や記録ばかりにこだわるのではなく、純粋に楽しむことが大切だと思います。あと、僕は四種競技や走高跳、ハードルをしていましたが、高校に入った後に感じたのは、そういったいろいろな動きをしていたことが生きるということです。もちろん、中学時代は「将来のために」と思ってはいませんでしたが……。高校に入ってからも、1年目は走高跳や110mハードル、100mなどの試合に出ていました。あまり早く絞るのではなく、いろいろな競技に挑戦してほしいですね。

――まもなくインターハイが始まります。
橋岡 もちろん、高校生にとってはとても大きな目標ですし、僕も目標にしていました。でも、インターハイがすべてではありません。僕自身、U20世界選手権を経験した後でしたので、「インターハイで勝っても世界にはもっとすごい選手がいる」という考えでした。また、前年には同級生で友達の(サニブラウン・アブデル・)ハキームが世界ユース選手権(U18)を勝っていたこともあり、〝世界〟というのを意識していました。選手によって目標はそれぞれですが、あくまでインターハイは1つのきっかけ、通過点。勝っても負けても、インターハイにこだわりすぎるのではなく、自分の中で目標を立てて、やるべきことをやるのが大切だと思います。

構成/向永拓史

[Web特別インタビュー] 走幅跳・橋岡優輝 中高校生へのメッセージ 「楽しみながらいろいろな競技を」 [caption id="attachment_3850" align="aligncenter" width="300"] ユニバーシアード走幅跳で金メダルを獲得した橋岡優輝[/caption] まもなく始まる沖縄インターハイ、そして大阪全中。大舞台を控える選手たち、そして惜しくも出場を逃した選手たちに向けて、〝先輩〟からのメッセージをWEB限定でお届け。走幅跳でユニバーシアード金メダルを獲得した橋岡優輝選手(日大)に、中高生時代の思い出や、大切にしてほしいことを聞きました。

楽しみながら取り組んだ中学時代

――ユニバーシアード優勝、おめでとうございます。昨年のU20世界選手権、今年のアジア選手権に続いての国際大会タイトル。率直な感想を教えてください。 橋岡 ありがとうございます。8mジャンパーがたくさんいたので、楽しみでしたが「気が抜けないぞ」と思って臨みました。ただ、やるべきことはどんな大会でも同じなので、ポイントをしっかり抑えて跳ぶことができました。優勝できたのは自信になります。 ――橋岡選手が走幅跳を始めたのは高校生から。中学時代は四種競技や走高跳に取り組んでいました。全中の思い出はありますか? 橋岡 中学時代は、部活動の〝いち部員〟として、本当にただ楽しく競技をしていました。四種競技で全中3番になることができましたが、その時は純粋にうれしかったのを覚えています。「陸上競技ってこんなに楽しいんだ」と思いました。振り返ると、全中が〝部員〟から〝競技者〟への第一歩だった気がします。全中をきっかけに、もっと陸上を追究したい、と思うようになりました。 ――高校生の時はどんな競技生活でしたか。 橋岡 高2で初めてインターハイに出場して、その時は「どれだけ通用するのか」という楽しさでいっぱいでした。決勝で7m44をパッと跳べて4位になれて自信を得ました。逆に、3年生になると、楽しみながらというのは変わりませんが、少ししんどい部分も多くなりました。U20世界選手権でボロ負けして(決勝:7m31で10位)、ヘコんで帰国してすぐにインターハイでしたから。リレーもあったので、体力的にもこたえました。それでも、優勝も懸かっていましたし、勝つという気持ちを持って臨んで優勝できましたし、その後も目標だった高校3冠ができたのはうれしかったです。 [caption id="attachment_3851" align="aligncenter" width="200"] 橋岡にとっては日本選手権も世界大会もインカレも、もちろんインターハイも、「1つの大会」と位置づけているという[/caption]

勝敗にこだわらりすぎず、自分の目標を

――中学、高校時代に大切だと思うことは何でしょう。 橋岡 中学生には、とにかく陸上を楽しんでほしいです。勝敗や記録ばかりにこだわるのではなく、純粋に楽しむことが大切だと思います。あと、僕は四種競技や走高跳、ハードルをしていましたが、高校に入った後に感じたのは、そういったいろいろな動きをしていたことが生きるということです。もちろん、中学時代は「将来のために」と思ってはいませんでしたが……。高校に入ってからも、1年目は走高跳や110mハードル、100mなどの試合に出ていました。あまり早く絞るのではなく、いろいろな競技に挑戦してほしいですね。 ――まもなくインターハイが始まります。 橋岡 もちろん、高校生にとってはとても大きな目標ですし、僕も目標にしていました。でも、インターハイがすべてではありません。僕自身、U20世界選手権を経験した後でしたので、「インターハイで勝っても世界にはもっとすごい選手がいる」という考えでした。また、前年には同級生で友達の(サニブラウン・アブデル・)ハキームが世界ユース選手権(U18)を勝っていたこともあり、〝世界〟というのを意識していました。選手によって目標はそれぞれですが、あくまでインターハイは1つのきっかけ、通過点。勝っても負けても、インターハイにこだわりすぎるのではなく、自分の中で目標を立てて、やるべきことをやるのが大切だと思います。 構成/向永拓史

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.04.20

男子走高跳・真野友博が4位タイで五輪に前進 100mは和田遼が健闘5位、桐生祥秀7位/DL廈門

ダイヤモンドリーグ(DL)の24年開幕戦となる廈門大会(中国)が4月20日に行われ、男子走高跳では真野友博(九電工)が2m24で4位タイとなった。 昨年のブダペスト世界選手権代表の真野は、冬季に豪州やニュージーランドと南 […]

NEWS 男子110mH・泉谷駿介が13秒17!! 標準突破でパリ五輪代表内定!/DL廈門

2024.04.20

男子110mH・泉谷駿介が13秒17!! 標準突破でパリ五輪代表内定!/DL廈門

ダイヤモンドリーグ(DL)の24年開幕戦となる廈門大会(中国)が4月20日に行われ、男子110mハードルで泉谷駿介(住友電工)が13秒17で3位に入賞。昨年のブダペスト世界選手権で5位に入賞している泉谷は、今夏のパリ五輪 […]

NEWS デュプランティス6m24で男子棒高跳世界新! 今季屋外初戦でいきなり更新/DL廈門

2024.04.20

デュプランティス6m24で男子棒高跳世界新! 今季屋外初戦でいきなり更新/DL廈門

世界陸連のダイヤモンドリーグ(DL)2024年の第1戦となる廈門大会が4月20日、中国の同地で行われ、男子棒高跳でアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)が6m24の世界新記録を打ち立てた。 今季屋外初戦だったデュプ […]

NEWS 走幅跳・秦澄美鈴がアシックスとアドバイザリースタッフ契約締結 昨年日本新、ブダペスト世界陸上出場

2024.04.20

走幅跳・秦澄美鈴がアシックスとアドバイザリースタッフ契約締結 昨年日本新、ブダペスト世界陸上出場

アシックスは4月20日、女子走幅跳の秦澄美鈴(住友電工)とアドバイザリースタッフ契約を締結したと発表した。 秦は大阪府出身の27歳。高校時代は走高跳でインターハイに出場し、武庫川女大時代に三段跳や走幅跳に挑戦。卒業と同時 […]

NEWS 東京の再来を!女子4×100mR鶴田玲美と君嶋愛梨沙を軸にパリ五輪出場権狙う

2024.04.20

東京の再来を!女子4×100mR鶴田玲美と君嶋愛梨沙を軸にパリ五輪出場権狙う

日本陸連は4月20日、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、世界リレー(バハマ・ナッソー)に向けた男女4×100mリレーの代表合宿を公開した。 女子4×100mリレーは、東京五輪のリレーメンバーでもある鶴田玲 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top