◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)2日目
学生日本一を決める日本インカレの2日目が行われた。男子4×100mリレーは中大が38秒83で7年ぶりの王座奪還を果たした。
予選を38秒84のい2着通過となり、最内2レーンに入った中大。2走の黒木海翔、アンカー・三井一輝は100mで準決勝敗退しており、その悔しさも抱えてレースに臨んだ。
序盤は1走に5月末のアジア選手権100mで2連覇を飾った栁田大輝を配した東洋大が主導権を握る。中大は1走・檀上翔多郎から黒木へのバトンパスを、予選のアンダーハンドから「利得距離を狙って」(檀上)オーバーハンドに変更。自身としても「しっかり走れた」と話す檀上が流れを作り、黒木が加速する。
東福岡高3年時にインターハイ100m、200m2冠に輝いた黒木。昨年は苦戦が続いたが、今季は関東インカレ4位など復調の気配を漂わせる。上位争いをキープし、3走の植松康太につないだ。その黒木が、同じ2年生に「全部抜いてくれた」と舌を巻くほど、植松がきついカーブで見事な走り。混戦から一気に抜け出し、アンカー・三井へトップでバトンを託した。
そして三井が、早大・井上直紀の猛追を0.01秒差でしのぎ切り、6連覇を飾った2018年以来のVフィニッシュを果たした。
植松が「三井さんの作ったチーム」と話すように、4年生の三井が層の厚い短距離ブロックをまとめてきた。
「ここまでつないでくれたバトンを最後まで運ぶことが僕の仕事。夢中で走った。走る前に3人が『絶対に1位で持ってくる』と言ってくれて、その思いが背中を押してくれた」と三井は、メンバーに感謝する。そして、こう続けた。
「先輩たちが長年、日本一を目指してやってきた結果をここで出すことができて、良かったです」
飯塚翔太(現・ミズノ)らを擁し、2010年には当時学生記録の38秒54を樹立。2013年からは連勝街道をひた走るなど、黄金時代を迎えた。そこから6年、優勝から遠ざかったが、頂点を目指す中大の伝統はつながれている。それを4人が、力強く証明した。
2位は38秒84で早大、3位は38秒93で東洋大、4位に地元・環太平洋大が39秒01で入った。
【動画】中大が7年ぶり王座奪還!!男子4×100mRの決勝をチェック!
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.06.22
東洋大・緒方澪那斗が10000m全体トップ 西村真周も続く/あおもりDC記録会
2025.06.22
ダイソー・岩本真弥監督の『還暦を祝う会』世羅高時代の教え子ら約140人が集って盛大に開催
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.22
東洋大・緒方澪那斗が10000m全体トップ 西村真周も続く/あおもりDC記録会
有力大学の選手が多数エントリーしたあおもりディスタンスチャレンジ記録会が6月22日に行われた。 男子10000m3組目は緒方澪那斗(東洋大4)が28分27秒50の自己新でトップだった。これまでの自己記録は高3の時に出した […]
2025.06.22
ダイソー・岩本真弥監督の『還暦を祝う会』世羅高時代の教え子ら約140人が集って盛大に開催
広島・世羅高を全国高校駅伝で男女を合わせて6度の日本一に導き、現在は実業団のダイソー女子駅伝部を率いている岩本真弥監督の『還暦を祝う会』が6月22日、広島市内のホテルで行われた。 世羅高時代の教え子やダイソーの選手、スタ […]
2025.06.22
ディーン元気 今季初大台の80m20!シーズンベストで日本選手権に弾み/WAコンチネンタルツアー
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズのクオルタネゲームズ(フィンランド)が行われ、男子やり投にディーン元気(ミズノ)が出場した。 気温の低いコンディションのなか、ディーンは3回目にシーズンベストとなる77m83 […]
2025.06.22
男子100m渡邊隆喜が10秒39!県大会の雪辱果たすV 女子100mは松本真奈が前田さくら抑える/IH中国
広島インターハイ出場を懸けた中国地区大会の2日目が行われ、男子100mでは渡邊隆喜(広島国際学院3)が大会記録および自己記録を更新する10秒39(+1.3)で優勝を飾った。 レースは広島県大会優勝者の荒谷匠人(近大東広島 […]
2025.06.22
清水空跳 悪条件ものともせず100m10秒39!阪真琴は女子400mHも制して3冠/IH北信越
◇インターハイ北信越地区大会(6月19~22日/福井・福井県営陸上競技場)3日目 広島インターハイを懸けた北信越大会の3日目が行われ、男子100mでは、昨年のインターハイ2位で今年5月に10秒20をマークしている清水空跳 […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会