HOME 高校

2025.07.30

女子総合は投てき4人全員入賞の西武台が初V 主将・米川佳里奈「全員が全員を大好きな仲になれたからこそ」/広島IH
女子総合は投てき4人全員入賞の西武台が初V 主将・米川佳里奈「全員が全員を大好きな仲になれたからこそ」/広島IH

女子総合優勝の西武台

◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)5日目

広島インターハイの5日目が行われ、女子総合では西武台(埼玉)が26点を獲得し、初優勝を果たした。

投てきの名門として知られる西武台は、砲丸投に米川佳里奈、円盤投に益井莉桜と近田ココ、ハンマー投に米川、舘明日香と3種目に4人の3年生が出場。その全員が得意種目で上位入賞を果たし、総合優勝の栄冠を手にした。

広告の下にコンテンツが続きます

今大会は暑熱対策として、大会直前にフィールド種目の試技数が変更。予選は2投、決勝も最大4投と投てき選手にとっては厳しい条件となったが、それぞれが力を発揮する。

初日のハンマー投では舘が49m87を投げて4位に入賞。自己記録の50m36には届かなかったが、大会前ランキングの順位を大きく上回る成績でチームに勢いをつけた。

2日目には主将の米川が砲丸投に登場。昨年はインターハイ4位、U18大会では優勝を飾り、世代ではトップの実績を持つ。米川は1投目から13m84で首位に立つと、2投目に14m01と記録を伸ばし、3投目に自己新の14m29をプット。目標の14m後半には届かず悔しさもにじませたが、2位に76cmの大差をつけて快勝で主将としての役割を果たす。

3日目の円盤投は近田が今季リストトップの力を見せつけ、46m71の自己新で全国大会初優勝を飾ると、益井も42m31で2年連続で4位入賞を確保。優勝2つ、4位2つで26点を積み重ねた。

4日目、5日目は他校の結果待ちとなったが、22点で2位の佐久長聖(長野)を4点差で抑え、埼玉県勢としては2011年の埼玉栄以来の優勝となった。

同校はこれまでにも、女子砲丸投でインターハイを連覇した松田昌己(10~11年)、大野史佳(17~18年)を輩出。長年にわたり指導を続ける羽尾邦夫先生は、「みんな本当によく頑張ってくれました」と全員入賞を笑顔で喜び、「(暑熱対策で)試技数が減りましたが、日頃から『1投目から勝負』という気持ちで取り組んできた成果だと思います」と4人の健闘を称えた。

3年間、苦楽をともにした4人による快挙。主将の重責を担った米川は「1年生のとき、初めて会ったぎこちない感じからスタートして、楽しいこと、辛いこと、嬉しいこと、悲しいこと、いろんな感情を共有してきました」と振り返る。「学年が上がるにつれて仲が良くなり、最後のインターハイで全員が全員を一番大好きで応援しあえたことがうれしいし、そういう関係だからこそ、優勝を手にできたと思います」と感慨深く語った。

◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)5日目 広島インターハイの5日目が行われ、女子総合では西武台(埼玉)が26点を獲得し、初優勝を果たした。 投てきの名門として知られる西武台は、砲丸投に米川佳里奈、円盤投に益井莉桜と近田ココ、ハンマー投に米川、舘明日香と3種目に4人の3年生が出場。その全員が得意種目で上位入賞を果たし、総合優勝の栄冠を手にした。 今大会は暑熱対策として、大会直前にフィールド種目の試技数が変更。予選は2投、決勝も最大4投と投てき選手にとっては厳しい条件となったが、それぞれが力を発揮する。 初日のハンマー投では舘が49m87を投げて4位に入賞。自己記録の50m36には届かなかったが、大会前ランキングの順位を大きく上回る成績でチームに勢いをつけた。 2日目には主将の米川が砲丸投に登場。昨年はインターハイ4位、U18大会では優勝を飾り、世代ではトップの実績を持つ。米川は1投目から13m84で首位に立つと、2投目に14m01と記録を伸ばし、3投目に自己新の14m29をプット。目標の14m後半には届かず悔しさもにじませたが、2位に76cmの大差をつけて快勝で主将としての役割を果たす。 3日目の円盤投は近田が今季リストトップの力を見せつけ、46m71の自己新で全国大会初優勝を飾ると、益井も42m31で2年連続で4位入賞を確保。優勝2つ、4位2つで26点を積み重ねた。 4日目、5日目は他校の結果待ちとなったが、22点で2位の佐久長聖(長野)を4点差で抑え、埼玉県勢としては2011年の埼玉栄以来の優勝となった。 同校はこれまでにも、女子砲丸投でインターハイを連覇した松田昌己(10~11年)、大野史佳(17~18年)を輩出。長年にわたり指導を続ける羽尾邦夫先生は、「みんな本当によく頑張ってくれました」と全員入賞を笑顔で喜び、「(暑熱対策で)試技数が減りましたが、日頃から『1投目から勝負』という気持ちで取り組んできた成果だと思います」と4人の健闘を称えた。 3年間、苦楽をともにした4人による快挙。主将の重責を担った米川は「1年生のとき、初めて会ったぎこちない感じからスタートして、楽しいこと、辛いこと、嬉しいこと、悲しいこと、いろんな感情を共有してきました」と振り返る。「学年が上がるにつれて仲が良くなり、最後のインターハイで全員が全員を一番大好きで応援しあえたことがうれしいし、そういう関係だからこそ、優勝を手にできたと思います」と感慨深く語った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.30

日本陸連が東京世界陸上を有森裕子会長、田﨑博道専務理事を総括「今回の経験を生かして、つなげていきたい」

日本陸連は10月30日、9月に行われた東京世界選手権の総括会見を開き、有森裕子会長、田﨑博道専務理事が登壇した。 日本陸連創設100年の節目に迎えたビッグイベントに対し、「その成功が今後の陸上界の成長、発展につながる」( […]

NEWS 山崎一彦強化委員長が東京世界陸上を総括「今までにない活躍」「底上げができた」選手、指導者の海外経験を推進していく構え

2025.10.30

山崎一彦強化委員長が東京世界陸上を総括「今までにない活躍」「底上げができた」選手、指導者の海外経験を推進していく構え

日本陸連は10月30日、9月に行われた東京世界選手権の総括会見を開き、強化委員会の山崎一彦・強化委員長が登壇した。 34年ぶりに東京開催となった世界選手権で日本代表は銅メダル2を含め、入賞11を数えた。入賞順位からポイン […]

NEWS 来年の日本選手権1万mは12月開催 会場は東京・世田谷区総合運動場 翌27年は北京世界陸上

2025.10.30

来年の日本選手権1万mは12月開催 会場は東京・世田谷区総合運動場 翌27年は北京世界陸上

日本陸連は10月30日、来年(2026年)の第110回日本選手権10000mを12月5日、東京・世田谷区立総合運動場陸上競技場で開催すると発表した。同競技場では初めて。 これまで日本選手権10000mはヤンマースタジアム […]

NEWS 福島は船引が男女ともにV 前回女子2位の大沢野も全国へ 小浜二が22年ぶりの全国切符/中学駅伝

2025.10.30

福島は船引が男女ともにV 前回女子2位の大沢野も全国へ 小浜二が22年ぶりの全国切符/中学駅伝

12月14日に行われる第33回全国中学校駅伝の出場権を懸けた都道府県予選が各地で開催されている。10月30日までに11道県で代表チームが決まった。 福島県は船引が男女そろって優勝を果たした。男子は1区8位から徐々に順位を […]

NEWS 「STEP SPORTS RUN CITY -OSAKA-」が11月1日にオープン!

2025.10.30

「STEP SPORTS RUN CITY -OSAKA-」が11月1日にオープン!

陸上競技用スパイクやシューズ、ウェアの販売でおなじみの「SteP SPORTS(ステップスポーツ)」では、11月1日に「STEP SPORTS RUN CITY -OSAKA-」を新しくオープンする。 新店舗はこれまでと […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top