HOME 海外

2025.02.12

世界陸連が女性選手参加資格を協議 DSD選手、トランスジェンダー選手の参加ルールを明確化へ
世界陸連が女性選手参加資格を協議 DSD選手、トランスジェンダー選手の参加ルールを明確化へ

世界陸連会長のセバスチャン・コー氏

世界陸連(WA)は2月10日、女子選手の参加資格のガイドライン改訂を協議することを発表した。協議期間は2月10日から3月5日まで。

WAでは23年にDSD(性の発達が先天的に非定型的である状態)選手とトランスジェンダー選手に関する規則を決定し、運用している。これに最新の科学、法律などの進展を反映させ、利害関係者と広範な議論を行うとしている。

現行のルールでは、DSD選手は最低24ヶ月間、テストステロン値を規定基準以下にするように求めている。また、トランスジェンダー選手については、男性の思春期を経て男性から女性となったトランスジェンダー選手を、女性競技の参加を認めず、女性アスリートのための公平性を確保している。

広告の下にコンテンツが続きます

WAでは担当部署からいくつかの議題が提出されており、女子カテゴリーについて目標設定と施策の明確化、資格規定がそれに適合するよう改訂するという。具体的にはDSDとトランスジェンダーについては統合したルールを定めることとし、DSD選手について移行措置の設置したり、女子競技に出場する全選手に対して事前資格審査を導入。XY選手のジェンダーなどを多様性を含む議案の前進について検討するとしている。

また、WAは、各個人の性について規定したり疑問視したりすることはなく、プライバシーを遵守するとしている。また、手術を受ける義務を課すことは今後も絶対に行わないと明記している。

国際オリンピック委員会(IOC)では、トランスジェンダー問題に対して比較的寛容な姿勢で対応しており、パリ五輪では一部の種目で物議もかもした。

WAのセバスチャン・コー会長は「女子競技の完全性を維持することは陸上の基本原則」とコメント。2月に米国のトランプ大統領が署名したトランスジェンダー選手の女子競技への参加を禁じる大統領令を支持する姿勢を示している。

コー会長は3月に行われるIOCの会長選挙に出馬中で、選挙公約の柱に女子競技の保護を掲げる。コー会長が当選した際には、IOCの方針にも影響を与えるものと見られている。

世界陸連(WA)は2月10日、女子選手の参加資格のガイドライン改訂を協議することを発表した。協議期間は2月10日から3月5日まで。 WAでは23年にDSD(性の発達が先天的に非定型的である状態)選手とトランスジェンダー選手に関する規則を決定し、運用している。これに最新の科学、法律などの進展を反映させ、利害関係者と広範な議論を行うとしている。 現行のルールでは、DSD選手は最低24ヶ月間、テストステロン値を規定基準以下にするように求めている。また、トランスジェンダー選手については、男性の思春期を経て男性から女性となったトランスジェンダー選手を、女性競技の参加を認めず、女性アスリートのための公平性を確保している。 WAでは担当部署からいくつかの議題が提出されており、女子カテゴリーについて目標設定と施策の明確化、資格規定がそれに適合するよう改訂するという。具体的にはDSDとトランスジェンダーについては統合したルールを定めることとし、DSD選手について移行措置の設置したり、女子競技に出場する全選手に対して事前資格審査を導入。XY選手のジェンダーなどを多様性を含む議案の前進について検討するとしている。 また、WAは、各個人の性について規定したり疑問視したりすることはなく、プライバシーを遵守するとしている。また、手術を受ける義務を課すことは今後も絶対に行わないと明記している。 国際オリンピック委員会(IOC)では、トランスジェンダー問題に対して比較的寛容な姿勢で対応しており、パリ五輪では一部の種目で物議もかもした。 WAのセバスチャン・コー会長は「女子競技の完全性を維持することは陸上の基本原則」とコメント。2月に米国のトランプ大統領が署名したトランスジェンダー選手の女子競技への参加を禁じる大統領令を支持する姿勢を示している。 コー会長は3月に行われるIOCの会長選挙に出馬中で、選挙公約の柱に女子競技の保護を掲げる。コー会長が当選した際には、IOCの方針にも影響を与えるものと見られている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.23

豊川が男女V 男子4連覇で女子10年ぶり 都大路地区代表は男子2位の愛知と女子3位の常葉大菊川/東海高校駅伝

全国高校駅伝の地区代表を懸けた東海高校駅伝が11月23日、三重県松阪市の三重高前を発着としたコースで行われ、愛知県大会に引き続き、豊川が男女とも優勝した。男子(7区間42.195km)は最終区で逆転し、2時間7分38秒で […]

NEWS 7位・天満屋が2年ぶりシード復帰!部員8人と応援団「全体で勝ち取ったもの」/クイーンズ駅伝

2025.11.23

7位・天満屋が2年ぶりシード復帰!部員8人と応援団「全体で勝ち取ったもの」/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、エディオンが […]

NEWS ユニクロが過去最高の6位!予選6位から11年ぶりシード「今の力を確実に発揮してくれた」/クイーンズ駅伝

2025.11.23

ユニクロが過去最高の6位!予選6位から11年ぶりシード「今の力を確実に発揮してくれた」/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、エディオンが […]

NEWS 4位・三井住友海上が16年ぶりトップ4入り、5年ぶりシード獲得 3区・不破「応援が力になった」/クイーンズ駅伝

2025.11.23

4位・三井住友海上が16年ぶりトップ4入り、5年ぶりシード獲得 3区・不破「応援が力になった」/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、エディオンが […]

NEWS エディオンが創部37年目の悲願達成!仲間の快走「自信」と「勇気」に初優勝/クイーンズ駅伝

2025.11.23

エディオンが創部37年目の悲願達成!仲間の快走「自信」と「勇気」に初優勝/クイーンズ駅伝

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 女子駅伝日本一を懸けた全日本実業団対抗女子駅伝が行われ、エディオンが […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top