HOME 箱根駅伝

2025.01.04

不安要素もしぶとさ見せた城西大 経験者7人が残り「非常に強いチームになる」/箱根駅伝
不安要素もしぶとさ見せた城西大 経験者7人が残り「非常に強いチームになる」/箱根駅伝

25年箱根駅伝で総合6位だった城西大(4区・林晃耀から5区・斎藤将也へのタスキリレー)

◇第101回箱根駅伝(東京・大手町~神奈川・箱根町往復/10区間217.1km)

箱根駅伝が2日間にわたって行われ、青学大が2年連続の総合優勝を果たした。城西大は3年連続のシード権獲得となる総合6位に入った。

強豪校への足場を着実に固めている。そんな印象を感じさせた城西大の継走だった。

広告の下にコンテンツが続きます

前回3位でもあり、青学大、駒大、國學院大の3強の一角を崩す狙いで「4位以上」を目標に据え、1年時の激坂王決定戦で優勝しているエースの斎藤将也(3年)を2区ではなく、5区に起用する。

青学大・若林宏樹(4年)や駒大・山川拓馬(3年)といった強力なカードへの対抗策でもあったはず。櫛部静二監督は「(3強との差は)私の中ではさほど感じていません」としつつも、「正直に言うと、山上りの予定が大きく狂ったところですかね」と吐露した。

「精神的に不安要素がチーム内で激震としてありました」と、大会直前にエース・斎藤が体調不良に。上方修正した「4位以上」という目標の厳しさが増す。

だが、チームはしぶとく戦った。1区・久保出雄太(4年)は「監督への感謝の気落ちがあったので、気持ちでは勝てていたと思います」と、“荒れた”1区で区間9位と安定。初の往路となった3区・平林樹(4年)も区間7位でつなぐ。

5区・斎藤は悔しい区間3位となったが、「設定よりは2分ぐらいへこみましたね」と指揮官。その言葉から、区間賞を争えるほどの仕上がりだったことがうかがえる。

さらに強さを見せたのが復路。6区でルーキー・小林竜輝が1年生最高記録となる58分06秒の快走を見せると、9区では「区間賞というより、一番は(競っていた)中央大学に負けないように走っていました」と語る桜井優我(3年)が区間賞に輝いた。

今回は下級生主体のチームでもあり、斎藤に加え、留学生のヴィクター・キムタイ(3年)ら経験者7人が残る。「彼らが中心として機能すれば、非常に強いチームになると思います」と櫛部監督。さらなる躍進を予感させる19回目の箱根路となった。

◇第101回箱根駅伝(東京・大手町~神奈川・箱根町往復/10区間217.1km) 箱根駅伝が2日間にわたって行われ、青学大が2年連続の総合優勝を果たした。城西大は3年連続のシード権獲得となる総合6位に入った。 強豪校への足場を着実に固めている。そんな印象を感じさせた城西大の継走だった。 前回3位でもあり、青学大、駒大、國學院大の3強の一角を崩す狙いで「4位以上」を目標に据え、1年時の激坂王決定戦で優勝しているエースの斎藤将也(3年)を2区ではなく、5区に起用する。 青学大・若林宏樹(4年)や駒大・山川拓馬(3年)といった強力なカードへの対抗策でもあったはず。櫛部静二監督は「(3強との差は)私の中ではさほど感じていません」としつつも、「正直に言うと、山上りの予定が大きく狂ったところですかね」と吐露した。 「精神的に不安要素がチーム内で激震としてありました」と、大会直前にエース・斎藤が体調不良に。上方修正した「4位以上」という目標の厳しさが増す。 だが、チームはしぶとく戦った。1区・久保出雄太(4年)は「監督への感謝の気落ちがあったので、気持ちでは勝てていたと思います」と、“荒れた”1区で区間9位と安定。初の往路となった3区・平林樹(4年)も区間7位でつなぐ。 5区・斎藤は悔しい区間3位となったが、「設定よりは2分ぐらいへこみましたね」と指揮官。その言葉から、区間賞を争えるほどの仕上がりだったことがうかがえる。 さらに強さを見せたのが復路。6区でルーキー・小林竜輝が1年生最高記録となる58分06秒の快走を見せると、9区では「区間賞というより、一番は(競っていた)中央大学に負けないように走っていました」と語る桜井優我(3年)が区間賞に輝いた。 今回は下級生主体のチームでもあり、斎藤に加え、留学生のヴィクター・キムタイ(3年)ら経験者7人が残る。「彼らが中心として機能すれば、非常に強いチームになると思います」と櫛部監督。さらなる躍進を予感させる19回目の箱根路となった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.09

中大が来春の新入生を発表!長距離は栗村凌、簡子傑ら U20東アジア選手権代表・後藤大輔も進学

中大男子陸上部は12月9日、来春入学となるスポーツ推薦試験の合格者20人を発表した。 長距離ブロックでは広島インターハイ5000m3位で、高校歴代歴代8位の13分34秒38を持つ栗村凌(学法石川高・福島)が合格。栗村は昨 […]

NEWS 富士山女子駅伝のエントリー発表! 2冠目指す城西大は兼子心晴、金子陽向らが登録 大東大は野田真理耶がメンバー外

2025.12.09

富士山女子駅伝のエントリー発表! 2冠目指す城西大は兼子心晴、金子陽向らが登録 大東大は野田真理耶がメンバー外

全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の主催者は、12月30日に行われる大会のエントリー選手を発表した。 10月の全日本で25年ぶりの優勝を果たした城西大は、区間賞を獲得した兼子心晴(4年)、金子陽向(4年)、本間香( […]

NEWS 鹿児島銀行・宇都ひなたと坂口日菜子が退部 「応援のお陰で苦しいときも乗り越えられた」

2025.12.09

鹿児島銀行・宇都ひなたと坂口日菜子が退部 「応援のお陰で苦しいときも乗り越えられた」

鹿児島銀行は12月8日、宇都ひなたと坂口日菜子が10月末に退部したことを発表した。 宇都は鹿児島・伊敷中から鹿児島高に進学し、3年時には1500mでインターハイに出場。卒業後はワコールに進み、1年目からクイーンズ駅伝に出 […]

NEWS ユニクロ女子陸上競技部が選手公募「日本一、そして世界へ羽ばたくランナーを募集」

2025.12.09

ユニクロ女子陸上競技部が選手公募「日本一、そして世界へ羽ばたくランナーを募集」

ユニクロ女子陸上競技部が、選手の一般公募を12月5日に開始した。 同社女子陸上競技部は1997年に創部。全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)には2003年に初出場。14年には7位に入った。 その後は浮き沈みを繰り返 […]

NEWS パロマ瑞穂スタジアムが2026年4月22日供用開始 6月には日本選手権開催、秋は名古屋アジア大会の会場

2025.12.09

パロマ瑞穂スタジアムが2026年4月22日供用開始 6月には日本選手権開催、秋は名古屋アジア大会の会場

愛知県名古屋市の瑞穂公園を管理する株式会社瑞穂LOOP-PFIは12月9日、建て替えを進めていたパロマ瑞穂スタジアム(瑞穂公園陸上競技場)が2026年4月22日に一般供用を開始すると発表した。 発表によると、約30000 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top