HOME 駅伝

2024.10.27

「攻めと粘りの駅伝ができた」 立命大が2区からの独走劇 大会新で9年ぶり栄冠/全日本大学女子駅伝
「攻めと粘りの駅伝ができた」 立命大が2区からの独走劇 大会新で9年ぶり栄冠/全日本大学女子駅伝

24年全日本大学女子駅伝で優勝のテープを切った立命大・土屋舞琴

◇第42回全日本大学女子駅伝(10月27日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着・6区間38.0km)

全日本大学女子駅伝が行われ、立命大が2時間3分03秒の大会新記録で9年ぶり11回目の優勝を飾った。

前回まで7年連続優勝を果たしている名城大が8連覇なるか、それとも大東大や立命大が待ったを掛けるか。注目を集めた秋の仙台路を制したのは、関西の臙脂色のユニフォーム・立命大だった。

広告の下にコンテンツが続きます

立命大の重要な1区を務めたのが太田咲雪(2年)。「思った以上に(各校の)エース級が集まった」というなか、序盤から先頭集団を形成。名城大や日体大などライバル校が遅れ出すサバイバルな展開にも、「ついていって、出られるところで出よう」と最後まで先頭争いを演じる。トップの大東大とはわずか2秒差の2位とわずかに区間賞を逃したが、「次につなげることができた」とこれ以上ないスタートを切る。

続く2区はルーキーの山本釉未。初の全日本大学女子駅伝だったが「応援もあり楽しく走れた」と夢舞台を快走。すぐさま大東大をかわして首位に立つと、太田が昨年樹立した区間記録を14秒も塗り替える12分41秒で走破し、一気にレースの主導権を握った。

その勢いは3区以降も止まらず、3区を務めた主将の村松灯(4年)も区間新記録で中継。この時点で2位の城西大とは1分04秒の差をつけて、優勝に大きく近づいていた。5区では悲願の初優勝を狙う大東大が留学生のサラ・ワンジル(2年)の区間賞で猛追したものの、立命大も4年生の中地こころ(4年)が区間2位で踏ん張り逆転を許さなかった。

19秒のリードをもらってスタートしたアンカーの土屋舞琴(3年)は、「接戦になると思っていた」と話していたものの、「最高の状態で、自信を持ってスタートした」と言うように、序盤から徐々に大東大との差を広げていく。土屋は最後までスピードは衰えず、区間賞も獲得。笑顔でチームメイトが待つフィニッシュエリアに飛び込んだ。

立命大の優勝は2015年以来9年ぶりだが、それまでは5連覇を達成。優勝回数は10回は大会最多と女王の座に君臨していた。11度目の優勝を果たし、女王復権を叶えた杉村憲一監督は「時間が掛かってしまったが、応援のおかげもあり、再び戻ってくることができた。前半からガンガンいって、攻めと粘りの立命館らしい駅伝ができた」と喜びを語り、「選手の頑張り、スタッフのサポート、みんなの力で優勝できたかなと思います」とチーム一丸での勝利を噛みしめた。

◇第42回全日本大学女子駅伝(10月27日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着・6区間38.0km) 全日本大学女子駅伝が行われ、立命大が2時間3分03秒の大会新記録で9年ぶり11回目の優勝を飾った。 前回まで7年連続優勝を果たしている名城大が8連覇なるか、それとも大東大や立命大が待ったを掛けるか。注目を集めた秋の仙台路を制したのは、関西の臙脂色のユニフォーム・立命大だった。 立命大の重要な1区を務めたのが太田咲雪(2年)。「思った以上に(各校の)エース級が集まった」というなか、序盤から先頭集団を形成。名城大や日体大などライバル校が遅れ出すサバイバルな展開にも、「ついていって、出られるところで出よう」と最後まで先頭争いを演じる。トップの大東大とはわずか2秒差の2位とわずかに区間賞を逃したが、「次につなげることができた」とこれ以上ないスタートを切る。 続く2区はルーキーの山本釉未。初の全日本大学女子駅伝だったが「応援もあり楽しく走れた」と夢舞台を快走。すぐさま大東大をかわして首位に立つと、太田が昨年樹立した区間記録を14秒も塗り替える12分41秒で走破し、一気にレースの主導権を握った。 その勢いは3区以降も止まらず、3区を務めた主将の村松灯(4年)も区間新記録で中継。この時点で2位の城西大とは1分04秒の差をつけて、優勝に大きく近づいていた。5区では悲願の初優勝を狙う大東大が留学生のサラ・ワンジル(2年)の区間賞で猛追したものの、立命大も4年生の中地こころ(4年)が区間2位で踏ん張り逆転を許さなかった。 19秒のリードをもらってスタートしたアンカーの土屋舞琴(3年)は、「接戦になると思っていた」と話していたものの、「最高の状態で、自信を持ってスタートした」と言うように、序盤から徐々に大東大との差を広げていく。土屋は最後までスピードは衰えず、区間賞も獲得。笑顔でチームメイトが待つフィニッシュエリアに飛び込んだ。 立命大の優勝は2015年以来9年ぶりだが、それまでは5連覇を達成。優勝回数は10回は大会最多と女王の座に君臨していた。11度目の優勝を果たし、女王復権を叶えた杉村憲一監督は「時間が掛かってしまったが、応援のおかげもあり、再び戻ってくることができた。前半からガンガンいって、攻めと粘りの立命館らしい駅伝ができた」と喜びを語り、「選手の頑張り、スタッフのサポート、みんなの力で優勝できたかなと思います」とチーム一丸での勝利を噛みしめた。

【動画】9年ぶり11回目の優勝を果たした立命大

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.16

中央学大がTKK株式会社とスポンサー契約 同大卒業生が代表取締役

中央学大駅伝部が「TKK株式会社」とスポンサー契約を結んだことを発表した。 同社は千葉県八千代市に本社を構え、主にプレキャストコンクリート鋼製型枠を取り扱うメーカー。中央学大卒業の安保誠司氏が代表取締役を務めており、「未 […]

NEWS 今年度限りでの「引退」を表明した村澤明伸インタビュー【前編】 大学3・4年時はトラックと駅伝の両立に挑戦したが「バランスを取るのが難しかった」

2025.12.16

今年度限りでの「引退」を表明した村澤明伸インタビュー【前編】 大学3・4年時はトラックと駅伝の両立に挑戦したが「バランスを取るのが難しかった」

全国高校駅伝で日本一に輝き、箱根駅伝は花の2区で快走。日本選手権10000mでも上位に食い込んだのが、村澤明伸(SGホールディングス、34歳)だ。紆余曲折を経て、今年度限りでの「引退」を表明したが、どんな競技生活を過ごし […]

NEWS ニューイヤー駅伝エントリー発表! トヨタ自動車は鈴木芽吹が登録も太田智樹が外れる 連覇目指す旭化成は葛西潤、Honda・小山直城、GMO・吉田祐也らエントリー!

2025.12.16

ニューイヤー駅伝エントリー発表! トヨタ自動車は鈴木芽吹が登録も太田智樹が外れる 連覇目指す旭化成は葛西潤、Honda・小山直城、GMO・吉田祐也らエントリー!

12月16日、日本実業団陸上競技連合は第70回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝/2026年1月1日)のエントリー選手を発表した。70回記念大会の今回は、例年より3チーム多い、40チームがエントリーした。 前回、5年 […]

NEWS 赤﨑優花が自身の思いと感謝綴る 移籍は「前向きな決断」「この道を正解にします」

2025.12.16

赤﨑優花が自身の思いと感謝綴る 移籍は「前向きな決断」「この道を正解にします」

12月15日で第一生命グループを退社し、夫の赤﨑暁も所属するクラフティア(前・九電工)へ移籍加入した赤﨑優花(旧姓・鈴木)が自身のSNSを更新し、改めて思いを綴った。 昨年のパリ五輪女子マラソン6位入賞の赤﨑。「決して悲 […]

NEWS お詫びと訂正(月刊陸上競技2026年1月号)

2025.12.16

お詫びと訂正(月刊陸上競技2026年1月号)

月刊陸上競技2026年1月号別冊付録「全国高校駅伝総展望」に掲載したデータに誤りがございました。 正しいデータの情報を掲載するとともに、関係者の皆様にお詫びをし、訂正いたします。 男子 今治北(愛媛) 誤 都大路学校最高 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top