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2024.10.26

大東大・外園監督は初Vへ視界良好「頂点を狙うにふさわしいチームになった」立命大・杉村監督「常に前でタスキをつないでいきたい」/全日本大学女子駅伝
大東大・外園監督は初Vへ視界良好「頂点を狙うにふさわしいチームになった」立命大・杉村監督「常に前でタスキをつないでいきたい」/全日本大学女子駅伝

野田真理耶(23年全日本大学女子駅伝)

◇第42回全日本大学女子駅伝(10月27日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着6区間38.0km)

10月27日に開催される第42回全日本大学女子駅伝の開会式と前日会見が、同26日に仙台市内で行われた。会見に参加したのは、前回1~7位を占めた名城大の米田勝朗監督、大東大の外園隆監督、立命大の杉村憲一監督、城西大の赤羽周平監督、日体大の佐藤洋平監督、大阪学大の弘潤一監督、関西大の村元雅弘監督の7名。それぞれ大会に懸ける意気込みや目標などを述べた。

前回大会を含め、過去13回の出場で2位が9回の大東大は、外園監督が「エントリーの10名がまったくケガのない、本当にフレッシュなかたちで仙台に入ってこられました。今回は頂点を狙うにふさわしいチームになったという気がします」と語ったように、悲願の初優勝に向けて視界は良好の様子。日本インカレ10000m2位の日本人エース・野田真理那(2年)を1区に、前回5区区間賞の留学生、サラ・ワンジル(2年)を今回もエース区間に配置。「1区で出遅れはない。2、3、4区が踏ん張りどころで、サラにトップと30秒以内、できれば20秒以内で渡してくれれば、先頭に立てる」と外園監督は力を込めた。

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前回、大東大と激しい2位争いを演じて3位だった立命大は、9年ぶり11回目の頂点を見据える。今年度のチームスローガンは「一意専心」。杉村監督は「主将の村松灯(4年)と4回生が中心となって、全員が優勝を目指し、そこに向かって迷いもなく、一丸になったチーム作りができた」と自信をみなぎらせる。前回、1区、2区、4区で区間賞を獲得した村松、太田咲雪(2年)、中地こころ(4年)は、今回はそれぞれ3区、1区、5区で決戦に挑む。指揮官が考える「前半からしっかり流れに乗って、常に前でタスキをつないでいきたい。後半区間に渡る時には貯金があれば……」という展開に持ち込みたい。

前回、下級生中心のオーダーで17年ぶりの4位に食い込んだ城西大は、赤羽監督が「目標は3位、表彰台です」と力強く言い切った。前回1区と3区をそれぞれ区間ひとケタ順位で走破した白木ひなの(2年)や、兼子心晴(3年)が補欠に回るほど、チームの総合力がアップ。赤羽監督は「本学のストロングポイントは、2区の鈴木優菜と4区の石川苺(ともに2年)で、2人は『区間賞を狙っていく』と言っています。6人全員が区間5位以内で走ろうというのがコンセプト」と語り、城西大は前回以上の旋風を巻き起こすかもしれない。

近年は優勝候補に挙がる年もありながら、至近3大会は5位、6位、5位と悔しさを味わうことの方が多かった日体大。佐藤監督は「今回は不安がなく、自信を持って送り出せる6名をエントリーすることができました」と語った。チームの軸は、1年時から主力を担ってきた主将の山﨑りさ、尾方唯莉、嶋田桃子、齋藤みうという4人の4年生。「最初は『優勝したい、できたらいいな』という思いでしたが、その願望が『絶対に優勝する』という強い決意に変わりました」という。最上級生が最後の杜の都で、その決意を成就できるか。

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大阪学大は前回の6位で10年連続となるシード権を獲得。今年度は常連校から強豪校になるために、4年生を中心に模索してきたという。弘監督は「エースを違う区間に当てはめたら何かが起きるかもしれない」と、前回まで3年連続5区を務めた永長里緒(4年)を1区に起用。同じく主力の主将・小林舞妃留と依田来巳(ともに4年)をそれぞれ3区と5区に置き、勝負をかける。

今年度から村元監督がチームを指揮する前回7位の関大は、3年連続となるシード権獲得を目標に掲げる。村元監督は、「エースの前田彩花(2年)が5区でどんな走るをできるか」をポイントに挙げ、「4区を終えるまでにシード圏内と30秒以内なら、なんとかシードは目指せる」と話した。前回1区で前田が3位と好発進したように、序盤で出遅れないことが目標達成のカギとなりそうだ。

これらの中から、女王・名城大の8連覇を阻止するチームが現れるか。

レースは12時10分、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着の6区間38.0kmで、26チームが出場して争われる。日本テレビ系列で12時00分から生中継され、スタート直前からTVerにて無料ライブ配信も行われる。

◎文/小野哲史

◇第42回全日本大学女子駅伝(10月27日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着6区間38.0km) 10月27日に開催される第42回全日本大学女子駅伝の開会式と前日会見が、同26日に仙台市内で行われた。会見に参加したのは、前回1~7位を占めた名城大の米田勝朗監督、大東大の外園隆監督、立命大の杉村憲一監督、城西大の赤羽周平監督、日体大の佐藤洋平監督、大阪学大の弘潤一監督、関西大の村元雅弘監督の7名。それぞれ大会に懸ける意気込みや目標などを述べた。 前回大会を含め、過去13回の出場で2位が9回の大東大は、外園監督が「エントリーの10名がまったくケガのない、本当にフレッシュなかたちで仙台に入ってこられました。今回は頂点を狙うにふさわしいチームになったという気がします」と語ったように、悲願の初優勝に向けて視界は良好の様子。日本インカレ10000m2位の日本人エース・野田真理那(2年)を1区に、前回5区区間賞の留学生、サラ・ワンジル(2年)を今回もエース区間に配置。「1区で出遅れはない。2、3、4区が踏ん張りどころで、サラにトップと30秒以内、できれば20秒以内で渡してくれれば、先頭に立てる」と外園監督は力を込めた。 前回、大東大と激しい2位争いを演じて3位だった立命大は、9年ぶり11回目の頂点を見据える。今年度のチームスローガンは「一意専心」。杉村監督は「主将の村松灯(4年)と4回生が中心となって、全員が優勝を目指し、そこに向かって迷いもなく、一丸になったチーム作りができた」と自信をみなぎらせる。前回、1区、2区、4区で区間賞を獲得した村松、太田咲雪(2年)、中地こころ(4年)は、今回はそれぞれ3区、1区、5区で決戦に挑む。指揮官が考える「前半からしっかり流れに乗って、常に前でタスキをつないでいきたい。後半区間に渡る時には貯金があれば……」という展開に持ち込みたい。 前回、下級生中心のオーダーで17年ぶりの4位に食い込んだ城西大は、赤羽監督が「目標は3位、表彰台です」と力強く言い切った。前回1区と3区をそれぞれ区間ひとケタ順位で走破した白木ひなの(2年)や、兼子心晴(3年)が補欠に回るほど、チームの総合力がアップ。赤羽監督は「本学のストロングポイントは、2区の鈴木優菜と4区の石川苺(ともに2年)で、2人は『区間賞を狙っていく』と言っています。6人全員が区間5位以内で走ろうというのがコンセプト」と語り、城西大は前回以上の旋風を巻き起こすかもしれない。 近年は優勝候補に挙がる年もありながら、至近3大会は5位、6位、5位と悔しさを味わうことの方が多かった日体大。佐藤監督は「今回は不安がなく、自信を持って送り出せる6名をエントリーすることができました」と語った。チームの軸は、1年時から主力を担ってきた主将の山﨑りさ、尾方唯莉、嶋田桃子、齋藤みうという4人の4年生。「最初は『優勝したい、できたらいいな』という思いでしたが、その願望が『絶対に優勝する』という強い決意に変わりました」という。最上級生が最後の杜の都で、その決意を成就できるか。 大阪学大は前回の6位で10年連続となるシード権を獲得。今年度は常連校から強豪校になるために、4年生を中心に模索してきたという。弘監督は「エースを違う区間に当てはめたら何かが起きるかもしれない」と、前回まで3年連続5区を務めた永長里緒(4年)を1区に起用。同じく主力の主将・小林舞妃留と依田来巳(ともに4年)をそれぞれ3区と5区に置き、勝負をかける。 今年度から村元監督がチームを指揮する前回7位の関大は、3年連続となるシード権獲得を目標に掲げる。村元監督は、「エースの前田彩花(2年)が5区でどんな走るをできるか」をポイントに挙げ、「4区を終えるまでにシード圏内と30秒以内なら、なんとかシードは目指せる」と話した。前回1区で前田が3位と好発進したように、序盤で出遅れないことが目標達成のカギとなりそうだ。 これらの中から、女王・名城大の8連覇を阻止するチームが現れるか。 レースは12時10分、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着の6区間38.0kmで、26チームが出場して争われる。日本テレビ系列で12時00分から生中継され、スタート直前からTVerにて無料ライブ配信も行われる。 ◎文/小野哲史

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