HOME 国内、大学、高校、日本代表
日本に3つのメダル!棒高跳・吉田陸哉が自己新5m40で銀、走高跳・中谷魁聖は2m19で銅!/U20世界選手権
日本に3つのメダル!棒高跳・吉田陸哉が自己新5m40で銀、走高跳・中谷魁聖は2m19で銅!/U20世界選手権

24年U20世界選手権男子棒高跳に出場した吉田陸哉(関大)

◇第20回U20世界選手権(8月27~31日/ペルー・リマ)4日目

第20回U20世界選手権の4日目が行われ、日本勢は3つ目のメダルを獲得する“メダルラッシュ”となった。

その口火を切ったのが男子800mの落合晃(滋賀学園高3)。1分47秒03で3位に食い込み、世界陸連主催の全カテゴリーの世界大会を通じて史上初のメダリストに。今大会の日本勢としてもメダル「第1号」となった。

男子棒高跳では吉田陸哉(関大)が自己新の5m40をクリアし、銀メダルに輝いた。

5m05を2回失敗した以外は安定した跳躍を見せる吉田は、自己タイの5m30を2回目にクリアして3位以内を確定。メダルの色を決める勝負の中で、5m35を一発で越えてトップに立ち、銀メダル以上を決めると、5m40も1回で成功してみせた。

ヘンドリック・ミューラー(ドイツ)との金メダル争いは5m45へ。互いに2度バーを落とし、土壇場の3回目。先に挑戦したミューラーがクリアし、吉田は失敗して惜しくも頂点には届かなかった。だが、世界の舞台で大躍進を遂げた。

広告の下にコンテンツが続きます

日本勢の同種目メダリストは、2018年タンペレ大会銅の江島雅紀(日大)のみ。吉田は日本勢2人目のメダル獲得で、江島を上回る過去最高順位をつかんだ。

奈良・王寺工高出身の大学2年生。都祁中時代は4m10がベストで全国大会の出場経験はなかったが、高校で急成長。2年時のU18大会で2位に入ると、3年時にはインターハイ3位となっている。

大学入学後もU20日本選手権2位など結果を残し、今季はU20アジア選手権銀メダル、U20日本選手権優勝とさらに躍進。8月10日の地元の競技会で5m30の自己ベストをマークし、初の世界大会に弾みをつけていた。

村社亮太(日大)も5m20で4位入賞と、メダルにあと一歩に迫った。

男子走高跳では中谷魁聖(福岡第一高3)がセカンドベストタイの2m19をクリアし、銅メダルを獲得した。

2m15を2回目、2m17は3回目で成功と粘り、4人が2m19に挑戦。ここで中谷は一発で越え、1人が3回失敗してメダルが確定した。

続く2m21は3回ともクリアならず、メダルの色は銅となったが、4月のU20アジア選手権銀メダル、8月の地元・福岡インターハイを2m24の高校新で制した勝負強さを世界の舞台でも発揮した。

同種目では、現日本記録保持者の戸邉直人(JAL)が筑波大1年で出場した2010年タンペレ大会で銅メダルを獲得して以来、14年ぶり3人目のメダル獲得となった。

男子走幅跳でも土屋拓人(聖和学園高3宮城)が7m56(+1.1)で8位入賞。大森恵偉音(福岡第一高2)も7m32(+1.4)で10位と、この日は男子跳躍陣の活躍が光った。

男子1000m競歩は逢坂草太朗(東洋大)が39分39秒36で5位、吉迫大成(東学大)が40分14秒67で8位を占め、ダブル入賞を飾った。逢坂は終盤まで先頭集団で粘り強く戦い、吉田も入賞ラインを最後まで死守した。

女子800mで日本人3人目のファイナリストとなった久保凛(東大阪大敬愛高2)は、2分03秒31で6位。後半のメダル争いには届かなかったが、日本勢過去最高位に並ぶ力走を見せた。

女子3000mでただ1人決勝に残った鈴木美海(筑波大1)は、途中転倒もあって9分41秒15で15位。同10000m競歩決勝は久家すずか(金沢学大)が46分38秒20で14位、奥野紗(浪速高3大阪)は46分51秒77で16位だった。

最終日の決勝に向けたラウンドも白熱の展開に。男子4×400mリレー予選に、日本は1走から大石亮太(浜松開誠館高3静岡)、前日の400mで5位入賞の白畑健太郎(東洋大)、権田浬(早大)、菊田響生(法政二高3神奈川)のオーダーで臨み、3分07秒04で堂々の1着通過を果たした。タイムも3分05秒16の米国に次ぐ全体2番目。決勝は大会のフィナーレを飾る最終種目として、日本時間の明日午前8時45分に行われる。

男子4×100mリレーは連覇を目指し、2日目の100mで5位に入賞した西岡尚輝(東海大仰星高3大阪)をアンカーに据え、1走から小室歩久斗(つくば秀英高3茨城)、若菜敬(佐野高3栃木)、佐藤克樹(東京学館新潟高2)というオーダーで予選に出場。だが、40秒32で4着フィニッシュとなり、決勝支出はならず。さらに、その後に失格の判定となった。

男子400mハードル準決勝は1組に出場した菊田が51秒04、3組の権田が51秒80といずれも3着。プラスでも届かず、決勝進出を逃した。

大会最終日はアフタヌーンセッションのみ。日本時間2日午前6時から行われる。

◇第20回U20世界選手権(8月27~31日/ペルー・リマ)4日目 第20回U20世界選手権の4日目が行われ、日本勢は3つ目のメダルを獲得する“メダルラッシュ”となった。 その口火を切ったのが男子800mの落合晃(滋賀学園高3)。1分47秒03で3位に食い込み、世界陸連主催の全カテゴリーの世界大会を通じて史上初のメダリストに。今大会の日本勢としてもメダル「第1号」となった。 男子棒高跳では吉田陸哉(関大)が自己新の5m40をクリアし、銀メダルに輝いた。 5m05を2回失敗した以外は安定した跳躍を見せる吉田は、自己タイの5m30を2回目にクリアして3位以内を確定。メダルの色を決める勝負の中で、5m35を一発で越えてトップに立ち、銀メダル以上を決めると、5m40も1回で成功してみせた。 ヘンドリック・ミューラー(ドイツ)との金メダル争いは5m45へ。互いに2度バーを落とし、土壇場の3回目。先に挑戦したミューラーがクリアし、吉田は失敗して惜しくも頂点には届かなかった。だが、世界の舞台で大躍進を遂げた。 日本勢の同種目メダリストは、2018年タンペレ大会銅の江島雅紀(日大)のみ。吉田は日本勢2人目のメダル獲得で、江島を上回る過去最高順位をつかんだ。 奈良・王寺工高出身の大学2年生。都祁中時代は4m10がベストで全国大会の出場経験はなかったが、高校で急成長。2年時のU18大会で2位に入ると、3年時にはインターハイ3位となっている。 大学入学後もU20日本選手権2位など結果を残し、今季はU20アジア選手権銀メダル、U20日本選手権優勝とさらに躍進。8月10日の地元の競技会で5m30の自己ベストをマークし、初の世界大会に弾みをつけていた。 村社亮太(日大)も5m20で4位入賞と、メダルにあと一歩に迫った。 男子走高跳では中谷魁聖(福岡第一高3)がセカンドベストタイの2m19をクリアし、銅メダルを獲得した。 2m15を2回目、2m17は3回目で成功と粘り、4人が2m19に挑戦。ここで中谷は一発で越え、1人が3回失敗してメダルが確定した。 続く2m21は3回ともクリアならず、メダルの色は銅となったが、4月のU20アジア選手権銀メダル、8月の地元・福岡インターハイを2m24の高校新で制した勝負強さを世界の舞台でも発揮した。 同種目では、現日本記録保持者の戸邉直人(JAL)が筑波大1年で出場した2010年タンペレ大会で銅メダルを獲得して以来、14年ぶり3人目のメダル獲得となった。 男子走幅跳でも土屋拓人(聖和学園高3宮城)が7m56(+1.1)で8位入賞。大森恵偉音(福岡第一高2)も7m32(+1.4)で10位と、この日は男子跳躍陣の活躍が光った。 男子1000m競歩は逢坂草太朗(東洋大)が39分39秒36で5位、吉迫大成(東学大)が40分14秒67で8位を占め、ダブル入賞を飾った。逢坂は終盤まで先頭集団で粘り強く戦い、吉田も入賞ラインを最後まで死守した。 女子800mで日本人3人目のファイナリストとなった久保凛(東大阪大敬愛高2)は、2分03秒31で6位。後半のメダル争いには届かなかったが、日本勢過去最高位に並ぶ力走を見せた。 女子3000mでただ1人決勝に残った鈴木美海(筑波大1)は、途中転倒もあって9分41秒15で15位。同10000m競歩決勝は久家すずか(金沢学大)が46分38秒20で14位、奥野紗(浪速高3大阪)は46分51秒77で16位だった。 最終日の決勝に向けたラウンドも白熱の展開に。男子4×400mリレー予選に、日本は1走から大石亮太(浜松開誠館高3静岡)、前日の400mで5位入賞の白畑健太郎(東洋大)、権田浬(早大)、菊田響生(法政二高3神奈川)のオーダーで臨み、3分07秒04で堂々の1着通過を果たした。タイムも3分05秒16の米国に次ぐ全体2番目。決勝は大会のフィナーレを飾る最終種目として、日本時間の明日午前8時45分に行われる。 男子4×100mリレーは連覇を目指し、2日目の100mで5位に入賞した西岡尚輝(東海大仰星高3大阪)をアンカーに据え、1走から小室歩久斗(つくば秀英高3茨城)、若菜敬(佐野高3栃木)、佐藤克樹(東京学館新潟高2)というオーダーで予選に出場。だが、40秒32で4着フィニッシュとなり、決勝支出はならず。さらに、その後に失格の判定となった。 男子400mハードル準決勝は1組に出場した菊田が51秒04、3組の権田が51秒80といずれも3着。プラスでも届かず、決勝進出を逃した。 大会最終日はアフタヌーンセッションのみ。日本時間2日午前6時から行われる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top