2025.12.25
関東学生陸上競技連盟(関東学連)は12月25日、箱根駅伝における「記念大会改革」と「出走チーム数増加」について発表した。
2028年の第104回大会から、これまで5年に1回だった記念大会を五輪イヤーの4回大会ごとに変更。記念大会の予選会においては全国の大学も参加可能とし、予選会を突破した場合は本戦出場も可能となる。また、記念大会では関東学生連合チームに代えて、予選会の結果によって「日本学生選抜チーム」を編成することとなった。
変更理由について(1)大学4年間でどの学生にも記念大会のチャンスがあるようにすること、(2)「箱根から世界へ」の象徴と位置づける(3)関東以外の学生にもチャンスを生むことで全国の学生の競技レベル向上と活性化に貢献する(要旨)としている。
また、第104回大会以降は出場チームの増加も決定。通常大会は現在の21チーム(関東学生連合チーム1を含む)から、単独23チームと関東学生連合チームの24チームに、記念大会は前回の23チームから単独25チームと日本学生選抜チームによる26チームとなる。これまでの最高は23チーム(14、19、24年の記念大会時)。
チーム数増加については「全体の競技レベル向上により各校の実力差が縮小していること」というのも理由の一つ。近年では出場校のレベルアップが進み、第101回大会の予選会では10位・順大と11位・東農大が史上最小タイとなる1秒差で明暗が分かれるなど狭い枠となっていた。
来年1月の第102回大会を含め、近年では20校にオープン参加の関東学生連合チームを加えた21チームで開催。第100回の記念大会では出場が23チームに増え、予選会の出場資格が日本学連加盟校に拡大されたものの、関東以外の大学の本戦出場はならなかった。なお、現状ではシード校は10校だが、今後について「協議していく」としている。
関東学連は「これらの改革は、警視庁・神奈川県警察を始め、東京都・神奈川県などの関係先各位のご理解・ご協力のもとで実現することができました。この場を借りて深く御礼申し上げます。箱根駅伝は、先人が築いてきた伝統を大切にしながら、進化を続けてまいります」としている。
また、地域交流やスポーツ文化の発展に寄与する取り組みも、今後進めていくという。
東京・箱根間を往復する箱根駅伝は、ストックホルム五輪マラソン代表の金栗四三の「日本を強くするためにマラソン選手を育成したい」という思いをきっかけに、箱根駅伝は1920年に産声を上げた。当時の出場校は4校だった。1987年に日本テレビが全区間生中継して以降、今では正月の風物詩として親しまれる大会となっている。
箱根駅伝出場チーム数の変遷チェック!第1回大会は4校
1920年(第1回)~ 4校(東京高師、明大、早大、慶大)でスタート。1954年(第31回)までは希望した大学が出場 1956年(第32回)~ 予選会を実施し、出場枠を15校に固定。シード制導入 1959年(第35回) 予選会で基準記録を突破した埼玉大を含め16校出場 1964年(第40回) 記念大会として立命大、福岡大がオープン参加。17校が出走 1974年(第50回)、1984年(第60回)、1994年(第70回) 記念大会として20校が出場 [adinserter block="4"] 2003年(第79回)~ 参加校が20チームに拡大。19大学と関東学連選抜が参加 2004年(第80回) 記念大会として日本学連選抜を編成 2009年(第85回)、2014年(第90回)、2019年(第95回) 記念大会として23チーム出場 2015年(第91回)~ 参加校が21チームに拡大 2024年(第100回) 記念大会として23チーム出場。予選会参加資格を日本学連加盟校に拡大 2028年(第104回)以降、4年ごとの記念大会 記念大会として26チームが出場。予選会参加資格を日本学連加盟校に拡大し、日本学生選抜チームを編成 2029年(第105回)以降の通常大会 参加校が24チームに拡大。23大学と関東学生連合が出場RECOMMENDED おすすめの記事
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