◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)2日目
第108回日本選手権の2日目が行われ、女子1500mで田中希実(New Balance)が自己3番目の記録となる4分01秒44で優勝した。大会記録(4分07秒77)も33年ぶりに更新し、5連覇を達成。さらに4分02秒50のパリ五輪参加標準記録を突破したことで、5000mに続く代表内定を決めた。
自身の日本記録(3分59秒19)の更新を目指したという田中は、ペースメーカーのヘレン・エカラレ(豊田自動織機)の作る流れに乗り、400mを63秒、800mを設定通りの2分08秒で通過。その中盤で「余裕を持てなかった」と話すも、粘りを見せ、エカラレがレースから離れた残り1周も64秒でまとめた。
21年東京五輪で、それまで4分04秒台だった自己記録を予選で4分02秒33、準決勝で現在の日本記録まで一気に短縮した。さらに決勝では3分59秒95と再び3分台をマークして、8位入賞を果たしている。
ただ、東京五輪後は4分05秒前後のタイムを出すものの、「(3分台に)大きな壁を感じていた」と振り返る。今回、4分01秒台をマークしたことで、「3分台への壁が少し薄くなった」と話し、パリ五輪を目前にして再び3分台への手応えをつかんだ。
高校時代、1500mで4分20秒を切ることを目標に何度も挑んだ。「その頃の純粋な気持ちを忘れていた自分がいました。それをケニアで練習を積むことなどで思い出すことができた」と新潟での力走につながった。
今後、日本記録を更新していくためには課題もある。「もっと圧倒的な力、特にスピード値を高めいく必要があります。次の800mではそれを確認し、次につながるレースにしたい」と語った。
田中は明日15時25分からの800m予選に出場し、2時間30分後には5000mの決勝に挑む。
田中希実の1500mパフォーマンス10傑
3.59.19 2021. 8. 4(東京五輪準決勝) 3.59.95 2021. 8. 6(東京決勝) 4.01.44 2024. 6.28(日本選手権決勝) 4.02.33 2021. 8. 2(東京五輪予選) 4.02.98 2024. 6. 2(DLストックホルム) 4.04.08 2021. 7.17(ホクレンディスタンス千歳) 4.04.36 2023. 8.19(ブダペスト世界選手権予選) 4.05.27 2020. 8.23(セイコーGGP) 4.05.30 2022. 7.15(オレゴン世界選手権予選) 4.05.79 2022. 7.16(オレゴン世界選手権準決勝)【動画】女子1500mのラストスパートをチェック
【速報動画】 #日本陸上 #パリオリンピック 代表選考会
— NHKスポーツ (@nhk_sports) June 28, 2024
📺地上波(総合)で放送中
女子1500m決勝 #田中希実 選手
参加標準記録を上回る好記録で5連覇達成
5000mについで2種目の代表内定を決めるhttps://t.co/41s8ipdFmv
👆フルレースを見たい方はNHKプラスで pic.twitter.com/30mlSXb3q9
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.06.16
競歩・山西利和が愛知県スポーツ功労賞を受賞!20km競歩世界記録樹立が評価
-
2025.06.11
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.16
競歩・山西利和が愛知県スポーツ功労賞を受賞!20km競歩世界記録樹立が評価
愛知県スポーツ顕彰授与式が6月16日に行われ、男子競歩の山西利和(愛知製鋼)がスポーツ功労賞を受賞した。 同賞は愛知県出身、もしくは県内を拠点としている選手に贈られるもので、2月の日本選手権20km競歩で1時間16分10 […]
2025.06.16
砲丸投・大垣尊良ビッグショットなるか 女子短距離は山崎心愛に注目 男子中長距離は吉田星が軸/IH北海道
広島インターハイ(7月25日~29日)を懸けた地区大会が6月に各地で開催される。 インターハイ北海道地区大会は6月17日から20日まで、旭川花咲スポーツ公園陸上競技場で行われる。 広告の下にコンテンツが続きます 昨年、男 […]
2025.06.16
100mH・石原南菜が13秒33!地元で高校歴代2位・U18日本新・高2歴代最高の激走/IH北関東
◇インターハイ北関東地区大会(6月13~16日/カンセキスタジアムとちぎ、栃木県総合運動公園多目的広場投てき場)最終日 広島インターハイ出場を懸けた北関東地区大会の最終日の4日目が行われ、女子100mハードルで石原南菜( […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会