2024.06.23
◇第108回日本選手権・混成競技(6月22、23日/岐阜メモリアルセンター長良川競技場)2日目
パリ五輪代表選考会を兼ねた日本選手権・混成競技が行われ、女子七種競技は熱田心(岡山陸協)が5750点の自己新、日本歴代5位の好記録で初優勝を果たした。
2年ぶりに出場となったヘンプヒル恵(アトレ)が5663点で2位。800mで熱田心(岡山陸協)を9秒以上離せば逆転できる状況で積極的な走りを見せたが、「熱田さんが強かった。そこまでに積み上げておかないといけなかった」と話した。
2日間を振り返り「噛み合っていない。順位も記録も良くないですし、本当に悔しい」と唇を噛む。それでも初日を終えてから気持ちを切り替え、走幅跳とやり投では試技ごとに記録を伸ばして着実に積み上げたのは強さの一端だった。
来年は東京世界選手権を控えるなか、「目指してきた世界ではあるので、きちんと有言実行できるようにしたい」と意欲を示す。女王、完全復活、そして日本女子初の6000点オーバーへ。やるべきことはまだまだある。
日本記録保持者で前回Vの山﨑有紀(スズキ)は3位。「これが今年の私の実力」と言い、初日の走高跳の際に踵を痛めた影響もあった。「無理矢理、踏み切りに行ってしまったのが悔やまれる」。朝起きた時は動けるかどうかも不安な中だった。
得意の800mも「インパクトは残せなかった」。社会人として続けてきてから、「パリ五輪をずっと目指してきたので、気合を入れていました」。これまでで一番多くの家族や仲間が駆けつけ、デザイナーをしている妹が初めて観戦に訪れ、オリジナルTシャツもそろって身につけた。
「決めてはいないですが、一つの区切り」と山﨑。全国的に無名だったところから、九州共立大で力をつけ、学生記録樹立など、トップ選手への階段を駆け上がった。2021年には5975点の日本新。5900点台も複数出し、日本選手権は5度優勝を積み上げた。日本の女子七種競技の水準を引き上げた1人だ。
「中途半端な日本記録なので、誰にも破られない記録を出したい。殻を破れれば」と夏の記録会を見据えつつ、「まずは少し休んで、落ち着いて振り返りたい」と語った。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.12
【男子100m】安田夢雄生(明桜館高) 10秒33=高2歴代9位タイ
-
2025.07.12
-
2025.07.12
-
2025.07.12
-
2025.07.12
2025.06.17
2025中学最新ランキング【男子】
-
2025.06.17
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.12
【男子100m】安田夢雄生(明桜館高) 10秒33=高2歴代9位タイ
7月12日、鹿児島市の白波スタジアムで鹿児島県選手権が行われ、男子ジュニアA100mで安田夢雄生(明桜館高2鹿児島)が10秒33(+1.3)で優勝。高2歴代9位タイの好記録をマークした。 安田は2年前の全中で5位、高校入 […]
2025.07.12
ハンマー投・中川達斗は70m47 マッカーサー・ジョイは64m66 ロサンゼルスの投てき競技会に出場/WAコンチネンタルツアー
7月11日、米国カリフォルニア州ロサンゼルスでWAコンチネンタルツアー・ブロンズのLAスロー・カップが行われ、男子ハンマー投で中川達斗(サトウ食品新潟アルビレックスRC)が70m47で9位にとなった。 5月のアジア選手権 […]
2025.07.12
男子200m ライルズがテボゴ抑えてV! 3ヵ月ぶり復帰戦で19秒88 女子400mボルは今季世界最高/DLモナコ
7月11日、ダイヤモンドリーグ(DL)第10戦の第39回ヘラクレスがモナコで開催され、男子200mでは世界選手権3連覇中のN.ライルズ(米国)が19秒88(-0.8)で優勝した。 27歳のライルズは、昨年のパリ五輪100 […]
2025.07.12
十種競技・奥田啓祐は脚を痛め無念の途中棄権「しっかり休んで次戦に」/日本選手権混成
◇第109回日本選手権・混成競技(7月12、13日/岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川競技場)1日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権混成競技の1日目が行われている。男子十種競技で優勝候補だった奥田啓祐(ウィ […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会