◇第30回世界競歩チーム選手権(4月21日/トルコ・アンタルヤ)
世界競歩チーム選手権が行われ、シニア男子20kmで古賀友太(大塚製薬)が1時間19分54秒の4位に食い込んだ。優勝はペルセウス・カールストレーム(スウェーデン)で1時間18分49秒。2位、3位はスペイン勢が占め、ポール・マクグラスが1時間19分14秒で銀メダル、ディエゴ・ガルシア・カルレラが1時間19分51秒で銅メダルだった。
メダルまであと3秒。だが、パリ五輪代表をほぼ手中にしている古賀が、その前哨戦となる今大会で堂々たるレースを見せた。
序盤から先頭集団の中でじっくりとレースを進め、5kmを20分17秒、中間点を40分17秒で通過する。その後、先頭集団に動きが出ると、すかさず前へ。世界大会のメダル獲得経験豊富なカールストレームがリードする流れには後れを取ったが、15kmを丸尾知司(愛知製鋼)とともに1時間0分10秒の6位で通過した。
そこから踏ん張って順位を上げ、19kmでは4位に浮上。さらに上位選手の失格でメダルラインの3位となった。最後は、後方からガルシア・カルレラの猛追を受けて押しくもメダルを逃したが、昨年のブダペスト世界陸上で日本人最上位(12位)からさらなる進境を示した。
3年前の東京五輪は補欠という悔しさを味わい、課題だった歩型を改善するなど着実に力をつけてきた。2月の日本選手権で日本歴代8位、派遣設定記録(1時間19分30秒)を突破する1時間17分47秒をマーク。世界歴代3位の1時間16分51秒で2連覇を飾った池田向希(旭化成)、明大の先輩である2位(1時間17分42秒)の濱西諒(サンベルクス)に続いて3位を確保し、初の五輪代表入りへ大きく前進した。
パリでの目標は「メダルや入賞に絡んでいきたい」と語っていた古賀。大きな試金石となる今大会で、確かな結果をつかんだ。
日本勢は1時間20分23秒で9位に丸尾知司(愛知製鋼)、1時間21分16秒で13位に野田明宏(自衛隊体育学校)が続き、各国上位3名の順位合計で争う団体でスペインに次いで2位に入り、銀メダルを獲得した。
吉川絢斗(サンベルクス)は1時間21分35秒で18位、 古賀とともに五輪代表入りを確実にしている濱西は1時間26分04秒で52位にとどまった。
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