HOME 国内、海外

2024.03.07

カール・ルイス氏 走幅跳のルール改正検討について改めて反対を強調「この議論は終わり」「ファウル率は当時も変わらない」
カール・ルイス氏 走幅跳のルール改正検討について改めて反対を強調「この議論は終わり」「ファウル率は当時も変わらない」

東京世界陸上100m優勝したカール・ルイス

世界陸連(WA)が走幅跳のルール変更について検討していることについて、レジェンドのカール・ルイス氏(米国)があらためて反対する思いをSNSでつづった。

走幅跳の現行ルールは、踏み切り板20cmと10cmの粘土板が敷かれ、踏み切り板と粘土板の境目から計測される。粘土板に跡がついた場合は無効試技(ファウル)となる。検討されているのは、踏み切り板の手前に「テイクオフゾーン」を設け、そのゾーン内で踏み切りした足の前足部(つま先)から記録を計測する、“実測”で順位を決めるというもの。

広告の下にコンテンツが続きます

WAは国際大会で無効試技が多いことでファンの興味が薄れるといった懸念や、ミリ単位でのファウルの許容、長きに渡る記録低迷などの理由を受けて議題に挙がり、早ければ今年試験的に導入し、来年から適用される可能性もある。ちなみに、踏み切りのルールにおいては、2021年度に粘土板の角度が45度から90度に変更され、ファウルが増加したとも言われている。

ルイス氏は猛反発。世界歴代3位の8m87を持ち、1984年ロス、88年ソウルで100mとともに五輪2連覇のレジェンドは、「マイク・パウエル(米国)やロバート・エミヤン(ソ連/アルメニア)、イヴァン・ペドロソ(キューバ)ら、偉大なジャンパーはみな勝つためにステップアップしてきた」と、歴代上位に並ぶ名を挙げ、ファウルの規制があるからこそ技術が進歩したと強調。「ファウルの可能性があるからこそ、ジャンパーの精度が向上した。それがなければ飛距離は短くなる」と綴る。

走幅跳の世界記録は男子が8m95(マイク・パウエル、米国=1991年)、女子は7m52(ガリナ・チスチャコワ、ソ連:ロシア=1988年)で、世界歴代10傑に2000年以降の記録が男子は3つ、女子は2つと停滞している。だが、ルイス氏は「8m55を超えるジャンプの90%以上は1980年から2010年までのものだが、平均ファウル率は当時も今も同じ」と、無効試技数の増加の理由に反論し、「選手たちは才能を持っている。あきらめてはいけない」と現代のジャンパーへ期待を寄せている。

他のアスリートとからも現場の意見が届かないことを指摘する声も多く、五輪・世界選手権チャンピオンのミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)も「もしそう(改正)なったら走幅跳はやらない」と語っている。

「この議論はこれで終わり。“専門家”と言われるみなさんの意見はいりませんので、どこかに座っていてください。アスリートは(ルールに)コミットして、目標を成し遂げるのです」とルイス氏は強い言葉で批難した。

世界陸連(WA)が走幅跳のルール変更について検討していることについて、レジェンドのカール・ルイス氏(米国)があらためて反対する思いをSNSでつづった。 走幅跳の現行ルールは、踏み切り板20cmと10cmの粘土板が敷かれ、踏み切り板と粘土板の境目から計測される。粘土板に跡がついた場合は無効試技(ファウル)となる。検討されているのは、踏み切り板の手前に「テイクオフゾーン」を設け、そのゾーン内で踏み切りした足の前足部(つま先)から記録を計測する、“実測”で順位を決めるというもの。 WAは国際大会で無効試技が多いことでファンの興味が薄れるといった懸念や、ミリ単位でのファウルの許容、長きに渡る記録低迷などの理由を受けて議題に挙がり、早ければ今年試験的に導入し、来年から適用される可能性もある。ちなみに、踏み切りのルールにおいては、2021年度に粘土板の角度が45度から90度に変更され、ファウルが増加したとも言われている。 ルイス氏は猛反発。世界歴代3位の8m87を持ち、1984年ロス、88年ソウルで100mとともに五輪2連覇のレジェンドは、「マイク・パウエル(米国)やロバート・エミヤン(ソ連/アルメニア)、イヴァン・ペドロソ(キューバ)ら、偉大なジャンパーはみな勝つためにステップアップしてきた」と、歴代上位に並ぶ名を挙げ、ファウルの規制があるからこそ技術が進歩したと強調。「ファウルの可能性があるからこそ、ジャンパーの精度が向上した。それがなければ飛距離は短くなる」と綴る。 走幅跳の世界記録は男子が8m95(マイク・パウエル、米国=1991年)、女子は7m52(ガリナ・チスチャコワ、ソ連:ロシア=1988年)で、世界歴代10傑に2000年以降の記録が男子は3つ、女子は2つと停滞している。だが、ルイス氏は「8m55を超えるジャンプの90%以上は1980年から2010年までのものだが、平均ファウル率は当時も今も同じ」と、無効試技数の増加の理由に反論し、「選手たちは才能を持っている。あきらめてはいけない」と現代のジャンパーへ期待を寄せている。 他のアスリートとからも現場の意見が届かないことを指摘する声も多く、五輪・世界選手権チャンピオンのミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)も「もしそう(改正)なったら走幅跳はやらない」と語っている。 「この議論はこれで終わり。“専門家”と言われるみなさんの意見はいりませんので、どこかに座っていてください。アスリートは(ルールに)コミットして、目標を成し遂げるのです」とルイス氏は強い言葉で批難した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.07.28

ハイレベル100mHで石原南菜がV2挑戦! バログンは2年連続2冠なるか 両リレーは強豪校ひしめく/インターハイ展望女子トラック

高校アスリートの祭典、全国高校総体(インターハイ)の陸上競技は7月30日~8月5日の7日間、滋賀県彦根市の平和堂HATOスタジアムで行われる。ここでは、エントリーリストや自己タイム(7月28日判明分)を中心に、女子トラッ […]

NEWS 100mは今年もハイレベルの様相! 留学生不在の1500mは白熱 110mH・髙城昊紀は悲願のVへ/インターハイ展望男子トラック

2026.07.28

100mは今年もハイレベルの様相! 留学生不在の1500mは白熱 110mH・髙城昊紀は悲願のVへ/インターハイ展望男子トラック

高校アスリートの祭典、全国高校総体(インターハイ)の陸上競技は7月30日~8月5日の7日間、滋賀県彦根市の平和堂HATOスタジアムで行われる。ここでは、エントリーリストや自己タイム(7月28日判明分)を中心に、男子トラッ […]

NEWS 棒高跳・泉谷礼哉が前回の雪辱へ 砲丸投・大垣尊良はV2に挑む 八種競技は6000点前後の激戦か/インターハイ展望男子フィールド・混成

2026.07.28

棒高跳・泉谷礼哉が前回の雪辱へ 砲丸投・大垣尊良はV2に挑む 八種競技は6000点前後の激戦か/インターハイ展望男子フィールド・混成

高校アスリートの祭典、全国高校総体(インターハイ)の陸上競技は7月30日~8月5日の7日間、滋賀県彦根市の平和堂HATOスタジアムで行われる。ここでは、エントリーリストや自己記録(7月28日判明分)を中心に、男子フィール […]

NEWS 鴨田るなが走高跳2年ぶりVへ! 七種競技・江口美玲は連覇に挑戦 ハンマー投・坂口はなは記録も期待/インターハイ展望女子フィールド・混成

2026.07.28

鴨田るなが走高跳2年ぶりVへ! 七種競技・江口美玲は連覇に挑戦 ハンマー投・坂口はなは記録も期待/インターハイ展望女子フィールド・混成

高校アスリートの祭典、全国高校総体(インターハイ)の陸上競技は7月30日~8月5日の7日間、滋賀県彦根市の平和堂HATOスタジアムで行われる。ここでは、エントリーリストや自己記録(7月28日判明分)を中心に、女子フィール […]

NEWS 男子110mHで森晴輝が13秒47の中学新! 従来の記録を0.01秒塗り替える

2026.07.28

男子110mHで森晴輝が13秒47の中学新! 従来の記録を0.01秒塗り替える

第57回北海道中学校陸上競技大会の2日目が7月28日、旭川市・花咲スポーツ公園陸上競技場で行われ、男子110mハードル(ハードルの高さ:0.914m)予選で森晴輝(SJH釧路3北海道)が13秒47(+1.2)の中学新記録 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年8月号 (7月14日発売)

2026年8月号 (7月14日発売)

別冊付録 IH観戦ガイド
アジア大会代表一覧

page top