HOME 国内

2024.02.04

日本人トップ下田裕太が見せた終盤の激走「負けたけどやりたいことはやれた」/別府大分毎日マラソン
日本人トップ下田裕太が見せた終盤の激走「負けたけどやりたいことはやれた」/別府大分毎日マラソン

下田裕太(GMOインターネットグループ)

◇第72回別府大分毎日マラソン(2月4日/大分・高崎山うみたまご前スタート~ジェイリーススタジアムフィニッシュの42.195km)

来年9月の東京世界選手権の代表選考につながるジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅣの第72回別府大分毎日マラソン大会が行われ、国内招待選手の下田裕太(GMOインターネットグループ)が日本人トップの2時間8分24秒(速報値)の2位に入った。

広告の下にコンテンツが続きます

終盤で優勝した一般参加のワークナー・デレセ(ひらまつ病院/エチオピア)に逆転を許したものの、2位を死守。下田は「最低限のレース。日本人トップでは勝ち切れて良かったです」と安堵の表情を見せた。

30kmを1時間30分31秒で通過した後にペースメーカーが離脱。代わって集団を先導したのが下田だった。デレセやチームの後輩・岸本大紀、ベン・プライスナー(カナダ)を牽引する。「35kmまでイーブンペースで行こうと思った。余力がありました」。37kmでスパート。500mほどでデレセに抜かれて、さらには岸本やプライスナーにも追いつかれたが、再び力を振り絞って、39kmあたりで岸本たちを振り切った。

「結果的に負けたけど、やりたいことはやれました」。

青学大時代は箱根駅伝8区で3年連続区間賞。チーム総合4連覇(2015年~18年)のうち、3度優勝に貢献した。マラソンは早くから取り組み、19歳で迎えた2016年の東京で初挑戦。2時間11分34秒で日本人2番手(10位)となり、注目を集めた。

広告の下にコンテンツが続きます

実業団に入ってからもマラソンに挑み、自己ベストは2020年の東京で出した2時間7分27秒。ただ、なかなか上位に絡むことがなかった。22年5月のオタワで3位に入っているものの、国内主要大会ではひとケタ順位がなく、昨年10月のパリ五輪マラソン代表選考レース・マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は45位に終わっている。

「1年間とおして継続して練習できていたけど、MGCで良い結果を出せず悔しかったです。できるだけ早くマラソンを走りたいと思っていました」

11回目のマラソンとなった今大会は優勝と2時間6分台を狙って参戦。終盤にさしかかり、先頭集団は牽制からかペースダウンして、目標には届かなかったが、国内大会で初のトップ3位入りを果たした。

「ここまで良い結果を出せなかったが、東京世界陸上を目指せる位置まで立てたと思います」

広告の下にコンテンツが続きます

春には2022年に結婚したタレントの金久保芽衣さんとの挙式が控えている下田。その前に一つの結果を残し、さらに世界を見据えて走り続けるつもりだ。

◇第72回別府大分毎日マラソン(2月4日/大分・高崎山うみたまご前スタート~ジェイリーススタジアムフィニッシュの42.195km) 来年9月の東京世界選手権の代表選考につながるジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅣの第72回別府大分毎日マラソン大会が行われ、国内招待選手の下田裕太(GMOインターネットグループ)が日本人トップの2時間8分24秒(速報値)の2位に入った。 終盤で優勝した一般参加のワークナー・デレセ(ひらまつ病院/エチオピア)に逆転を許したものの、2位を死守。下田は「最低限のレース。日本人トップでは勝ち切れて良かったです」と安堵の表情を見せた。 30kmを1時間30分31秒で通過した後にペースメーカーが離脱。代わって集団を先導したのが下田だった。デレセやチームの後輩・岸本大紀、ベン・プライスナー(カナダ)を牽引する。「35kmまでイーブンペースで行こうと思った。余力がありました」。37kmでスパート。500mほどでデレセに抜かれて、さらには岸本やプライスナーにも追いつかれたが、再び力を振り絞って、39kmあたりで岸本たちを振り切った。 「結果的に負けたけど、やりたいことはやれました」。 青学大時代は箱根駅伝8区で3年連続区間賞。チーム総合4連覇(2015年~18年)のうち、3度優勝に貢献した。マラソンは早くから取り組み、19歳で迎えた2016年の東京で初挑戦。2時間11分34秒で日本人2番手(10位)となり、注目を集めた。 実業団に入ってからもマラソンに挑み、自己ベストは2020年の東京で出した2時間7分27秒。ただ、なかなか上位に絡むことがなかった。22年5月のオタワで3位に入っているものの、国内主要大会ではひとケタ順位がなく、昨年10月のパリ五輪マラソン代表選考レース・マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は45位に終わっている。 「1年間とおして継続して練習できていたけど、MGCで良い結果を出せず悔しかったです。できるだけ早くマラソンを走りたいと思っていました」 11回目のマラソンとなった今大会は優勝と2時間6分台を狙って参戦。終盤にさしかかり、先頭集団は牽制からかペースダウンして、目標には届かなかったが、国内大会で初のトップ3位入りを果たした。 「ここまで良い結果を出せなかったが、東京世界陸上を目指せる位置まで立てたと思います」 春には2022年に結婚したタレントの金久保芽衣さんとの挙式が控えている下田。その前に一つの結果を残し、さらに世界を見据えて走り続けるつもりだ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.05.01

男子走高跳・赤松諒一が新所属先に! 「新たな環境でも自己ベスト更新や国際大会での活躍を」

昨年のブダペスト世界選手権男子走高跳で8位入賞を果たした赤松諒一が5月1日付で、西武・プリンスホテルズワールドワイドが新たな所属先になると発表された。同社は西武グループのホテル運営を担っている。 赤松は昨年7月にマークし […]

NEWS 男子100m世界選手権2大会銅メダルのトレイボン・ブロメルが結婚! 昨年12月に婚約

2024.05.01

男子100m世界選手権2大会銅メダルのトレイボン・ブロメルが結婚! 昨年12月に婚約

世界選手権男子100mで2大会銅メダルのトレイボン・ブロメル(米国)が4月28日に結婚式を挙げ、写真を自身のSNSに投稿した。 お相手はAlexys Laurynさん。昨年12月には婚約の様子をSNSに投稿していた。 広 […]

NEWS 昨年の世界選手権女子3000m障害4位・ウォンデマヘンに5年間の資格停止処分 複数の禁止物質を使用

2024.05.01

昨年の世界選手権女子3000m障害4位・ウォンデマヘンに5年間の資格停止処分 複数の禁止物質を使用

世界陸連の独立不正監査機関、アスリート・インテグリティー・ユニット(AIU)は4月22日、昨年のブダペスト世界選手権女子3000m障害で4位に入ったZ.ウォンデマヘン(エチオピア)に2023年10月20日から5年間の資格 […]

NEWS 東京世界陸上のボランティア概要が発表 約3000人を一般公募で募集

2024.05.01

東京世界陸上のボランティア概要が発表 約3000人を一般公募で募集

5月1日、東京2025世界陸上財団は、来年の東京世界陸上におけるボランティアを公募することを発表した。 財団はボランティアのコンセプトとして、「幅広い人材の参加」、「多様な参画機会の提供」、「充実した研修の実施」の3つを […]

NEWS ミズノのスピードランナー向け厚底シューズ「MIZUNO NEO VISTA」が6月14日から発売

2024.05.01

ミズノのスピードランナー向け厚底シューズ「MIZUNO NEO VISTA」が6月14日から発売

ミズノは、スピードランナー向けランニング用トレーニングシューズ「MIZUNO NEO VISTA(ミズノネオ ビスタ)」を新シリーズとして6月14日にミズノ公式オンライン、ミズノ直営店、一部のミズノ品取扱店で発売すること […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top