HOME 高校

2023.12.24

佐久長聖2時間1分00秒!!!留学生不在の大会新は26年ぶり「勝つことが一番、生徒たちがよく頑張ってくれました」/全国高校駅伝
佐久長聖2時間1分00秒!!!留学生不在の大会新は26年ぶり「勝つことが一番、生徒たちがよく頑張ってくれました」/全国高校駅伝

ガッツポーズでフィニッシュした佐久長聖の篠

都大路男子の佐久長聖Vメンバーの成績をチェック

1区 永原颯磨(3年) 29分05秒(区間4位)
2区 遠藤大成(3年) 8分20秒(区間5位)
3区 山口竣平(3年) 23分21秒(区間3位)
4区 濵口大和(2年) 23分17秒(区間2位)
5区 佐々木哲(2年) 8分14秒(区間1位)
6区 吉岡斗真(3年) 14分16秒(区間1位)
7区 篠和真(2年) 14分27秒(区間2位)

◇全国高校駅伝・男子第74回(12月24日/京都・たけびしスタジアム京都発着:7区間42.195km) 高校駅伝日本一を決める全国高校駅伝が行われ、男子は佐久長聖(長野)が2時間1分00秒の大会新記録で6年ぶり3度目の優勝を果たした。留学生のいないチームが大会新記録を樹立したのは、第48回(1997年)の西脇工(兵庫)以来、実に26年ぶりだった。 衝撃的な継走だった。2位の倉敷(岡山)に1分49秒もの差をつけ、篠和真(2年)が両手を広げてフィニッシュテープを切る。 「本当に生徒たちがよく頑張ってくれました」と高見澤勝監督。史上初の2時間1分切りならずも、「タイムは意識してなかったので、(2時間1分切りの)、期待はあったかもしれませんが、まずは勝つことが一番。その結果、タイムがついてきました」と話す。 5000m13分台を6人そろえる強力布陣。1区は主将の永原颯磨(3年)が務めた。3000m障害の高校記録保持者であり、13分43秒03を持つエース。だが、秋はケガで苦しんだ。それでも、「主将ですし、前回も経験している。万全でなくても、必ず良い位置でつないでくれると信じていました」と高見澤監督が送り出した。 その期待に応えるように、区間4位で好発進。「良い時と比べるとそこまでではなないですが、不安材料にするのではなく、今出せる力を最大限発揮しよう」と力を示した。 遠藤大成(3年)が区間5位で2位までアップすると、3区では山口竣平(3年)が快走。留学生を相手にも屈せず、日本人区間歴代3位の23分21秒(区間3位/日本人トップ)をマーク。「須磨学園の堀野君(正太 、2年)が思ったより粘ってきたので、負けられないと良い感じに走れました」。ここでトップに立ち「一安心」と安堵した。 「2区で少し設定タイムより遅れましたが、それ以外は設定通りかそれ以上で走ってくれました」と高見澤監督。4区の濵口大和(2年)も区間2位で快走すると、衝撃だったのが続く5区の佐々木哲(2年)だった。「レース前から区間新記録は目標にしていた」という佐々木は、1kmを2分40秒と突っ込むと、「上りが強い」(高見澤監督)という評価通り、最後まで足色が衰えず、8分14秒をマーク。51年ぶりに区間記録を塗り替えた。 続く吉岡斗真(3年)も区間新。アンカーの篠も区間2位の盤石ぶりだった。 「3区で先頭に立てたのが非常に大きかった」と想定以上のタスキリレーを評価する高見澤監督。「すべて想定通りいけば2時間0分55秒。想定内だったと思いますが、(風もあって)記録は望めないと思っていた」と、持てる力を発揮しての大会記録だった。 13分台6人を擁したチーム。「13分台を狙っているのではなく、両角(速)先生から引き継いだ伝統の力で、13分台を多く出せる環境にあります。佐久長聖にとって13分台は目指すべき記録なんです」と高見澤監督。決してトラックで速さだけを求めたのではなく、切磋琢磨しながら“強さ”を求めているからこそ。「留学生がいるチームがあるからこそ、どう勝っていくか、攻略していくかと考えている」とも言う。 「留学生がいない中でも記録を残せるんだと証明できましたし、強さの一つになったんじゃないかと思います。自分や山口、濵口といった主力任せにならず、一人ひとりがそれぞれ追いつこうという気持ちでやってこられたからこそ、駅伝の舞台で強さを出せました」 主将を務めた永原はそう言って胸を張った。 歴史、記録、先輩、ライバル、そして自分自身。佐久長聖が刻んできた“挑戦”の伝統は、これから先の後輩たちへ、タスキをとおしてつながれていく。

都大路男子の佐久長聖Vメンバーの成績をチェック

1区 永原颯磨(3年) 29分05秒(区間4位) 2区 遠藤大成(3年) 8分20秒(区間5位) 3区 山口竣平(3年) 23分21秒(区間3位) 4区 濵口大和(2年) 23分17秒(区間2位) 5区 佐々木哲(2年) 8分14秒(区間1位) 6区 吉岡斗真(3年) 14分16秒(区間1位) 7区 篠和真(2年) 14分27秒(区間2位)

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.14

中学チャンピオンが実力発揮! 女子・是枝愛香、男子・出田隆之助がそろって区間賞 「都道府県対抗駅伝でも区間賞を取りたい」/全中駅伝

◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園 男子6区間18km、女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝が行われ、男子は木瀬(群馬)が初出場で初優勝、女子は京山(岡山)が史上3校目の3連覇を飾った。 今大 […]

NEWS 5000m競歩・馬場康成が高校歴代6位の19分47秒71!インターハイ14位も秋に躍進

2025.12.14

5000m競歩・馬場康成が高校歴代6位の19分47秒71!インターハイ14位も秋に躍進

長崎陸協競歩が12月14日に行われ、男子高校5000m競歩で馬場康成(鳥栖工高3佐賀)が高校歴代6位となる19分47秒71をマークした。 馬場は三日月中時代は800m、1500m、3000mや駅伝に取り組んでいた。高3か […]

NEWS 大淀が宮崎県勢最高の銀メダル! 「きつい練習を乗り越えた最高の仲間」/全中駅伝

2025.12.14

大淀が宮崎県勢最高の銀メダル! 「きつい練習を乗り越えた最高の仲間」/全中駅伝

◇全国中学校駅伝(12月14日/滋賀・希望が丘文化公園 男子6区間18km、女子5区間12km) 第33回全国中学校駅伝の男子が行われ、初出場の木瀬(群馬)が57分01秒で優勝を飾った。 木瀬には引き離されたものの、前回 […]

NEWS 徳島大が2区で首位浮上し独走V 2位は周南公立・至誠館大連合/中国四国学生女子駅伝

2025.12.14

徳島大が2区で首位浮上し独走V 2位は周南公立・至誠館大連合/中国四国学生女子駅伝

中国四国学生女子駅伝の成績をチェック! ●総合成績 1位 徳島大   1時間1分31秒 2位 周南公立・至誠館大連合  1時間2分10秒 3位 岡山大   1時間2分54秒 4位 広島国際大 1時間3分07秒 5位 広島 […]

NEWS 名城大 今回も首位譲らず19連覇 日本福祉大2位に食い込む 3位は中京学大/東海学生女子駅伝

2025.12.14

名城大 今回も首位譲らず19連覇 日本福祉大2位に食い込む 3位は中京学大/東海学生女子駅伝

東海学生女子駅伝の成績をチェック! ●総合成績 1位 名城大A   1時間9分25秒 2位 日本福祉大  1時間12分03秒 3位 中京学大   1時間16分09秒 4位 三重大    1時間17分09秒 5位 至学館大 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top